【ワシントン=杉本康士】トランプ米大統領は1日、中西部ノースダコタ州で演説し、「中国はパナマ運河を乗っ取ろうとしているが、そんなことはさせない」と強調した。香港系企業が運河の両端にある港を運営していたことを念頭に「彼らは何年もの間、莫大(ばくだい)な金を稼いだ。なんてばかげた話なんだ」と述べた。
演説は、パナマ運河の建設を主導したセオドア・ルーズベルト元大統領(在職期間1901~09年)を記念する図書館で行われた。トランプ氏はルーズベルト氏の最も素晴らしい業績の一つにパナマ運河建設を挙げ、「そのパナマ運河を民主党がたった1ドルで売り渡した」と持論を展開した。
民主党のカーター政権は77年、パナマに将来的な運河返還を約束する条約を締結。同じく民主党のクリントン氏が大統領だった99年に完全返還された。
トランプ政権は中国のパナマ運河に対する影響力を排除するよう、パナマ政府に圧力をかけてきた。パナマ最高裁は今年1月、政府と香港系企業の子会社が結んだ管理契約を違憲とする判決を下しているが、中国政府はパナマ政府に「中国側の企業の正当な権益を守る」よう求めている。