財務省が相続土地を最大9割引きで民間に払い下げるという方針は、税制の根幹に関わる矛盾を内包しています。
相続税の評価額は満額のまま課税し、納税できなかった土地は国が引き取ったうえで9割引きで売却する。
この非対称な構造は、そもそも払い下げ時に9割の評価減が成立するなら、相続税の課税段階でも同様の評価を適用するべきだという議論を生みます。
さらに、その売却先の「民間」に外国企業や外国人投資家が当然のように含まれ得る点には、土地という国家の基盤資産に関わる問題として、強い懸念があります。
課税時と売却時で評価の基準を使い分けることは制度の一貫性を欠くものであり、まず相続税評価額の見直しを先行させるべきです。