米アップル未発売機種の機密流出、印タタ情報漏えい=関係筋
[ニューデリー/サンフランシスコ 29日 ロイター] - 米アップルのインドのサプライヤーであるタタ・エレクトロニクスから機密顧客ファイルがダークウェブ上に漏えいした問題で、アップルの部品や供給業者の機密リストのほか、9月に発売が予定されている次世代機種「iPhone(アイフォーン)18 Pro」の写真などが漏えいしたことが関係筋への取材で分かった。 ロイターはこれまでに、ランサムウェア集団「ワールドリークス」が、タタの顧客であるアップルのほか、アイフォーン向け部品を製造する台湾積体電路製造(TSMC)や米クアルコムの文書などを含む20万件以上のファイルをダークウェブに投稿したと報道。タタはフォレンジック監査(客観的な不正調査)を実施するため国際的コンサルタント企業を雇い、この事案をインド政府および顧客企業に報告した。 ロイターが確認した新たな文書によると、少なくとも6件のファイルに、アイフォーン18 Proに搭載される多くの部品と、それぞれの供給元企業との対応関係が記載されており、メイン基板上の半導体チップやバッテリー、カメラの一部部品に関する詳細が含まれている。 また、アップルが公表しているサプライヤー一覧では開示していないアイフォーンの各部品と供給企業との対応関係が記載されているほか、アイフォーン18 Proモデル向けの数百点の部品に関する情報が含まれている。アップルが複数の供給業者から調達している部品と、少数の業者への依存度が高い部品が明記されていることで、アップルの価格交渉力のほか、サプライチェーン上の脆弱性も明らかになった。 この問題に詳しい関係筋によると、アップルはこうした情報を機密性の高いものと見なしており、未発売モデルに関する文書がダークウェブ上で共有されている状況を懸念しているという。 この件に関して、アップルとタタの広報担当者はロイターの取材に応じていない。 情報漏えいを受け、世界中の供給業者から部品を調達してアイフォーンを生産するアップルの事業が影響を受ける可能性があるほか、供給契約に関する情報は通常はアップルが厳重に管理しているため、アップルとタタの関係にも影響が出る恐れがある。タタは部品供給と受託生産の双方を手掛けており、中国以外でアップルにとって最も重要な製造パートナーの一つとして台頭。インドを電子機器製造の拠点へと育成しようとするモディ首相の政策の中核をなしている。