中日を支える「8回の男」が話題、圧巻の0.44 チームの2カード連続勝ち越しを支える「陰のキーマン」
球団創設90周年イヤーに歴史的な低迷に陥る中日。それでも、交流戦明けの2カードは連続勝ち越しに成功している。 【動画】何とも頼もしい!8回の男、吉田の伸びのあるピッチングシーン その理由の一つに、ブルペン陣の安定が挙げられる。絶対的クローザー・松山晋也にどう繋ぐかに苦慮していたが、直近は6回・藤嶋健人→7回・橋本侑樹→8回・吉田聖弥のパターンが確立。少数点差のリードを守り切る試合が増えている。 本稿では吉田について綴りたい。佐賀県出身の吉田は「高卒社会人」の形で、西濃運輸から24年ドラフト2位で中日に入団。今季で2年目を迎える。同年1位は金丸夢斗で、同い年かつ同じサウスポー。切磋琢磨して技術を磨く。同級生には他にも高橋宏斗や松木平優太もいる中、社会人経験を持つ吉田が少し落ち着いて見える。 1年目は8月に一軍昇格するも、わずか5登板。オール救援で防御率5.00に終わった。ファームでは14試合登板(うち12先発)で3勝4敗、防御率4.16。やや不本意な形でルーキーイヤーを終えた。 最速152キロの触れ込みではあったが、1年目は速球のスピードが140キロ前後となっていた。これが成績が伸びない要因だったように感じる。 迎えた2年目、吉田はほとんどの登板をリリーフに専念。秋から春のキャンプでの投げ込みが功を奏したか、球速は145キロを超えるようになってきた。 4月12日に一軍登録されると、10試合連続無失点でアピール。5月20日の阪神戦(甲子園)ではプロ初ホールドを挙げた。さらに、同22日の広島戦(バンテリンドームナゴヤ)の試合後には、井上一樹監督から「当面は吉田で」とセットアッパー指名を受けた。開幕から8回の男が決まりきらない中、抜擢を受けた。 直後の試合で黒星を喫したが、その後はまた無失点投球を続けている。交流戦期間中は7試合で自責点ゼロ。6月26日現在で22試合登板、防御率0.44の快投。20回2/3を投げて23奪三振と、イニング数を超える三振を奪っている。奪三振の内訳を見ると、11個がストレートで奪ったもの。最速149キロ、平均球速も146キロまで伸びてきている。 ストレートの威力が増したことで、最大の武器・チェンジアップもインパクトを残せるようになった。いわゆる「来ない系」のボールで、打者を前に出す効果を持つ。特に右打者に多投し、被打率.143は優秀な成績だ。 球速を社会人時代の水準に戻しつつあるストレートを軸に、チェンジアップとカットボールを駆使して、重要なポジションを担うようになった背番号47。いずれは先発挑戦も視野に入れているだろうが、今季はまずプロ野球選手としての立場を築くシーズンになりそうだ。 [文:尾張はじめ]
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