◆パ・リーグ ロッテ8―5西武(3日・ZOZOマリン)
ドラフト2位・佐藤は強い思いを打球と風に乗せた。「入ると思わなかったけど、審判の手とファンの歓声を聞いて入ったのが分かりました」。2回2死。平井の高め直球を迷わず振り抜いた。右方向への風速8メートルの風に乗った打球は右翼席ギリギリに着弾。念願のプロ初本塁打が貴重な先制弾となった。5―2の5回1死一、二塁には逆方向にはじき返す左越え2点二塁打。6回の守備から田村に交代したが、2安打3打点の活躍で連敗を3でストップ。先発マスク2度目の起用の井口監督も「打撃がいいのは分かってる。結果を出してくれた」と頬を緩ませた。
初アーチを、憧れの人にも褒めてもらった。代打起用が多かった東洋大1年時、結果が出ず悩んでいた。その時にテレビで見た西武・栗山のお立ち台。「チームが勝つために」という言葉が、自分のことばかりを考えていた佐藤の心を動かした。意識を変えて、2年時に首位打者を獲得。この日は栗山の37歳の誕生日でもあった。「ちょっと変な気持ちですけど…。栗山さんが次の回の打席に入った時に『ナイスホームラン』と言ってくれて。活躍した姿を見せられてよかったです」。思わずうれしさがこみ上げた。
開幕1軍を勝ち取り、出場30試合目で念願の一発。「将来的には阿部慎之助さん(現巨人2軍監督)みたいになれるように」と“打てる捕手”を目指す。その第一歩のホームランボールは、大学3年の夏に他界した祖父・新妻秀男さんの仏壇に届けるつもりだ。(小田原 実穂)
◆佐藤 都志也(さとう・としや)1998年1月27日、福島・いわき市生まれ。22歳。聖光学院高で2年夏の甲子園8強。東洋大に進学し、東都大学リーグでは一塁手として2年春秋、捕手として4年春秋にベストナイン。4年時は主将を務めた。19年ドラフト2位でロッテに入団。漫画『MAJOR』に登場する茂野吾郎の親友「佐藤寿也」と読みが同姓同名で同じ捕手。181センチ、83キロ。右投左打。推定年俸1200万円。