機関車の構造及理論:下巻(その27)燃 焼
第3章 燃 焼
1.燃 焼
一般に燃焼とは、物体の分子間に激しい化合作用を起こし、熱と光とを発する現象を言い、普通に言う燃焼とは、物体中の可燃物と空気中の酸素との化合を言うのである。
総じて可燃物が燃焼するには可燃物の種類に応じ、ある一定の温度を要するものであるから、燃焼を起こさせるためには、まず外部から熱を与えて化合を誘導し、絶えずこの温度を保たねばならぬ。かく燃焼に要する最低の温度を物体の発火点と言い、主なる燃料の発火点は次のごとくである。
可燃物すなわち、燃料と酸素および温度の3つは、燃焼に必要欠くべからざる要素で、このうちいずれの一つが欠けても燃焼を起こすことなく、例えばいかに燃え易い物体といえども酸素の供給が無いとき、あるいはその温度が発火点に達しない時は、燃焼を起こさず、また燃焼中の物体に酸素の供給を絶てば即座に消え、あるいはその温度を冷却せしめてもまた、たちまち消火するものである。
燃料は燃焼するに当たって、焔と光とを発するのが普通である。焔を生ずるのは燃料が最初よりガス体であるか、または燃焼中にガスを発生するためである。
光はその燃え方により、時として発生しないことがある。例えば燈火用石炭ガスに、十分な空気を混じて燃焼させるときは光を発するが、燃焼用ガス管の一端に点火しても光を発せずに燃焼する。
その光を発するのは、燃焼の熱によりガスの一部分が分解せられて炭素を分離し、その遊離炭素が焔の中に入り赤熱せられるがためであって、光の強弱は温度の高下には全く無関係のもので、例えば水素が燃焼する場合には、ほとんど光を発せざるも、その温度は極めて高いものである。
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