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2021年10月の記事

2021年10月31日 (日)

機関車の構造及理論:下巻(その150)ストラール氏の牽引力算出方法(1)缶の蒸発量①

4.ストラール( Strahl )氏の牽引力算出方法

(1)缶の蒸発量

 ストラール氏の牽引力の算出公式は、西暦1913年ドイツのストラール氏によって提案せられたもので、まず缶の最大蒸発量を求め、次に1時間1指示馬力当たりの蒸気消費量を実験的に見出し、これによって機関車の最大指示馬力、および任意の速度における指示馬力を求め、次に指示牽引力を求める方法で、その求め方は、本省運輸局式と同様であるからこの点は簡単にし、以下この公式がいかにして出来たかを簡単に説明する事とする。

 機関車の牽引力の根源は、燃料の燃焼によって生ずる熱エネルギーであって、缶の伝熱面積を非常に大きくすることができれば、このエネルギーの大部分を水に伝えることができるわけであるが、機関車の缶はその構造上から大きさの制限を受ける事が多く、また仮にその制限を受けないと仮定しても、伝熱面がある程度以上に大きくなると、その効果は漸次低下するものである。

 それゆえに伝熱面積の大きさをもって、缶の蒸発量を算出する基礎にするという事は妥当な方法でない。しかるに火格子面積は石炭の燃焼量を支配するものであるから、蒸発量はこの面積に比例するもので、これを基礎として表す方が合理的である。今

  Q =缶の最大蒸発量(キログラム/時)

  H =伝熱面積(平方メートル)

  G =火格子面積(平方メートル)

  a および b を定数とすれば

 火格子面積1平方メートル当たり、1時間の最大蒸発量

P205_20211006190201

は、次の式で求めることができると、ストラール氏が提唱している。

P205_20211006190202

 上式で a および b の定数の値を見出すことを得れば、G および H は機関車によって定まっている数字であるから、直ちに

P205_20211006190203

なる火格子1平方メートル当たり、1時間の最大蒸発量を算出し得るのである。

 今 H なる伝熱面積が無限に大きくなったと仮定したならば、G÷H の値はゼロになるから、従って上式は

P206_20211006190301

となるのであって、伝熱面積を無限に大きくして、ガスの熱を十分缶水に伝えることを企てれば、最後にはガスの温度は缶水の温度と等しくなるはずで、換言すれば a は排出直前のガスの温度が、缶水の温度に等しく下がった場合に、火格子1平方メートル当たり、1時間に発生する蒸気量に等しいのである。

 この関係から a の値を求めることができる。

  B =石炭の燃焼率(キログラム/平方メートル/時)

  G =火格子面積(平方メートル)

  w =石炭1キログラムが燃焼したために生じたガスの重量(キログラム)

  C =燃焼ガスの比熱

  t =燃焼ガスの温度(℃)

  tw =缶水の温度(℃)

  h =蒸発熱量(カロリー/キログラム)

とすれば、1時間に燃焼する石炭量は B×G キログラムであるから、1時間に B×G キログラムの石炭が燃焼したために、できる熱ガスの量は B×G×w キログラムである。

 以上の熱ガスの温度は火室で t 度で、その比熱は C であるから、この熱ガス1キログラムを t 度まで高めるために費やした熱量は t×C カロリーで、この場合、ガスの総重量は B×G×w キログラムであるから、全熱量は B×G×w×t×C=BGwtC カロリーとなる。

 換言すれば、火格子上で1時間中に石炭が燃焼してできた熱ガスは、これだけの熱量を持っている事になるのである。

 

334p204
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2021年10月30日 (土)

機関車の構造及理論:下巻(その149)本省運輸局式飽和蒸気機関車牽引力算出方法(7)各速度に対する指示牽引力を求めるまで

(6)各速度に対する指示牽引力を求めるまで

 以上述べた飽和蒸気機関車の指示牽引力を求める順序を示せば、次の通りである。

 (1)最大指示馬力を求めること。

 (2)最大指示馬力を発揮する場合の指示牽引力を求めること。

 (3)最大指示馬力と、これに相当する指示牽引力を求めれば、この場合の速度を求めることができる。

 (4)最大指示馬力を発揮するときの速度を知れば、任意の速度における η(最大指示馬力を1とした、任意速度における指示馬力の割合)の値を、それぞれ求めることができる。

 (5)最大指示馬力と η の値を知れば、任意速度の指示牽引力を求めることができる。

 以上の手続きを例によって説明しよう。


【 例 】

 B10形式機関車の各速度における指示牽引力を求めよ。

 ただし本機関車の主要寸法は次の通りである。

   火格子面積  1.33平方メートル

   伝熱面積  73.0平方メートル

   缶の使用圧力  12キロ/平方センチメートル

   シリンダー直径  40.6センチメートル

   ピストン行程  55.9センチメートル

   動輪直径  140センチメートル

   シリンダー数  2個

【 解 】

P204_20211006092101

 また

P204_20211006092201

P204_20211006092202

の式を用い、

P204_20211006092301

の値を第40図より求めて、これに Tm を乗じて任意速度の指示牽引力を求める。かくして求めた牽引力を示すと次表の様になる。

P204b10

 

333p203_20211006091901
334p204

2021年10月29日 (金)

機関車の構造及理論:下巻(その148)本省運輸局式飽和蒸気機関車牽引力算出方法(6)任意の速度における指示牽引力

(5)任意の速度における指示牽引力

 任意の速度における指示馬力は前に述べた通り、最大指示馬力に、最大指示馬力と任意の速度における指示馬力との比を乗じたものである。すなわち

P202_20211005215101

 また一般に

P202_20211005215201

の関係にあることも既に述べた通りであるから、上式にこれらの値を代入すると

P202_20211005215202

 従って

P202_20211005215301

 また


P202_20211005215402

  T =任意の速度における指示牽引力(キログラム)

  Tm =最大指示馬力を発生する時の指示牽引力(キログラム)

  Vm =最大指示馬力を発生する時の速度(キロメートル/時)

  V =任意の速度(キロメートル/時)

  HPm =最大指示馬力

  η =最大指示馬力と任意の速度の時の指示馬力との比

 

333p202_20211005214801
333p203

2021年10月28日 (木)

機関車の構造及理論:下巻(その147)本省運輸局式飽和蒸気機関車牽引力算出方法(5)任意の速度における指示馬力

(4)任意の速度における指示馬力

 最大指示馬力を知って、これから任意の速度における指示馬力を求める方法は、過熱蒸気機関車の場合と全く同様で、最大指示馬力に、最大指示馬力と任意の速度における指示馬力との比 η を乗じて、求めることができる。すなわち

P201_20211003175201

  HP =任意の速度における指示馬力

  HPm =最大指示馬力

P202_20211003175201

 η の値は過熱機関車の場合と同じく、本省運輸局では次の式を採用している。

P202_20211003175301

  V =任意の速度(キロメートル/時)

  Vm =最大指示馬力を発生する時の速度(キロメートル/時)

 

333p201
333p202

2021年10月27日 (水)

機関車の構造及理論:下巻(その146)本省運輸局式飽和蒸気機関車牽引力算出方法(4)最大指示馬力発生の時の速度

(3)最大指示馬力発生の時の速度

 機関車の馬力、牽引力および速度の関係は前に述べた通り

P200_20211003170801

で表わされるが、最大指示馬力、最大指示馬力発生の時の牽引力、および速度に付いてもこの関係は適用されるものである。すなわち

P201_20211003170801

 従って

P201_20211003170901

  Vm =最大指示馬力発生の時の速度(キロメートル/時)

  HPm =最大指示馬力

  Tm =最大指示馬力発生の時の指示牽引力(キログラム)

 本式によって Vm は、HPm およびTm の値が解れば、容易に算出することができる。


【 例 】

 下記飽和蒸気機関車の最大指示馬力発生時の速度を求めよ。

 ただし最大指示馬力、およびその時の指示牽引力は、次の値を使用すること。

 機関車形式 最大指示馬力 最大指示馬力発生の時の指示牽引力(㎏)

   2120    445    2940

   8550    535    3080

【解】

 (101)式を用い

  2120形

P201_20211003170902

  8550形

P201_20211003170903

 

333p200
333p201

2021年10月26日 (火)

機関車の構造及理論:下巻(その145)本省運輸局式飽和蒸気機関車牽引力算出方法(3)最大指示馬力発生の時の指示牽引力

(2)最大指示馬力発生の時の指示牽引力

 牽引力の一般式は前に述べた様に

P199_20211003135301

で表わされる。しかるに蒸気の平時有効圧力 P を除いた他のものは、機関車形式ごとに一定の値であるから、最大指示馬力発生の時の指示牽引力は、結局 P の値を知る事によって容易に計算することができる。

 従ってこの場合の指示牽引力は、次の様に表わされる。

P199_20211003135401

  Tm =最大指示馬力発生の時の指示牽引力(キログラム)

  Pm =最大指示馬力発生の時のシリンダー内の蒸気の平均有効圧力(キロ/平方センチメートル)

  d =シリンダーの直径(センチメートル)

  ℓ =ピストンの行程(センチメートル)

  D =動輪の直径(センチメートル)

  n =シリンダーの数

 Pm は缶の使用圧力に関係するもので、次表の様な値を採用している。

 表中、単式に比し、複式の方が平均有効圧力の低いのは、1指示馬力時当たり蒸気消費量が少ないためで、また缶の使用圧力の高いほど、平均有効圧力の高いのは当然である。

P200_20211003135401


【 例 】

 次の寸法を有する飽和蒸気機関車の、最大指示馬力発生の時の指示牽引力を求めよ。

 機関車形式 シリンダー直径(㎝) ピストン行程(㎝) シリンダー数 動輪直径(㎝) 缶使用圧力(㎏/㎠)

   2120   40.6   61.0   2   125   12.5

   B10   40.6   55.9   2   140   12.0

【 解 】

 2120形機関車は、表から平均有効圧力は3.65キロ/平方センチメートルであるから、これを(100)式に代入し

P200_20211003135501

 B10形機関車は、表から平均有効圧力は3.60キロ/平方センチメートルであるから、これを代入し

P200_20211003135502

 

333p199
333p200

2021年10月25日 (月)

機関車の構造及理論:下巻(その144)本省運輸局式飽和蒸気機関車牽引力算出方法(2)最大指示馬力

(1)最大指示馬力

 最大指示馬力は、過熱蒸気機関車と同じく、缶の蒸発量と1指示馬力時当たり蒸気消費量の二つによって定まるから、一応これらを吟味する必要がある。

 缶の蒸発量は、石炭の燃焼率、火格子面積の大きさ、石炭発熱量、缶の効率(石炭の燃焼率と伝熱面積、ならびに火格子面積に関係する)、および蒸発熱量に支配されるが、飽和蒸気機関車の場合は、燃焼率と石炭の発熱量との乗積、すなわち火格子1平方メートル当たり、1時間投炭した石炭の熱量は一定であると考えている。

 また缶の効率は、燃焼率がほぼ一定であると仮定したので、その値は伝熱面積と火格子面積との、割合によってのみ異なる考え方である。

 蒸発熱量は缶の使用圧力が多少異なっても、その値にはあまり差が無いから、全ての場合に一定と考えて差し支えない。

 以上の理由によって、缶の蒸発量は結局、火格子面積の大小、伝熱面積と火格子面積の割合、によって変化すると考えられる。

 次に1指示馬力時当たり最少蒸気消費量は、過熱機関車の場合と同じく、缶の使用圧力によって変化する。すなわち圧力の高いものは低いものに比較して利益である。

 以上の諸因子を吟味した結果、最大指示馬力は次の算式によって求めている。

P197_20211003103101

 HPm =最大指示馬力

 G =火格子面積(平方メートル)

 H =火の側の伝熱面積(平方メートル)

 C =缶の使用圧力ならびに単式または複式によって相違する定数である。
   この値は、缶の使用圧力12キロ/平方センチメートルの場合を基礎とし、それより使用圧力が1キロ/平方センチメートル増減に対し、3%ずつ増減する。

P198c

 火格子面積が大きければ、投入される石炭の量が多いのであるから、蒸気の発生量は増し、結局、最大指示馬力を増すことは前式に示す通りである。

 また火格子面積と伝熱面積との割合が大きければ、すなわち火格子面積に比較して、伝熱面積が小さければ缶の効率が低下するので蒸発量が減少し、従って最大指示馬力が小さくなることも、前式で明らかである。


【 例 】

 次の飽和機関車の最大指示馬力を求めよ。

 機関車形式 火格子面積(㎡) 伝熱面積(㎡) 缶の使用圧力(㎏/㎠)

    2120    1.31    84.4    12.5

    5500    1.33    73.0    12.0

    8550    1.56    99.2    13.0

【 解 】

 2120形式

 C の値は表から C=376 であるから

P198

 5500形式

 C の値は表から C=370 であるから

P198_20211003103201

 8550形式

 C の値は表から C=381 であるから

P199_20211003103301

 

333p197_20211003102401
333p198
333p199

2021年10月24日 (日)

機関車の構造及理論:下巻(その143)本省運輸局式飽和蒸気機関車牽引力算出方法(1)

3.本省運輸局式飽和蒸気機関車牽引力算出方法

 飽和蒸気機関車の牽引力算出方法は、全くストラール氏の方法と同じである。

 この方法は、前に説明した過熱蒸気機関車の牽引力算出方法と、類似の点が多いが、ただ異なる点は、缶の蒸発量を求めないで、直接に最大指示馬力を求め、これから牽引力を算出することである。

 これはいずれの場合にも、石炭から得る熱量は同一であると考えたもので、一見不合理のごとく見えるが、飽和蒸気機関車は旧時代の設計に係るもので、火格子面積も小さく、燃焼率を大きくしても機関助手の作業から考えて、さほど困難でないから、かように定めたものである。

 かかる点から飽和蒸気機関車は、過熱蒸気機関車の牽引力算出法と異なり、次の順序によって求めることができる。

 (1) 最大指示馬力

 (2) 最大指示馬力発生の時の指示牽引力

 (3) 最大指示馬力発生の時の速度

 (4) 任意の速度における指示馬力

 (5) 任意の速度における指示牽引力

 

333p196
333p197

2021年10月23日 (土)

機関車の構造及理論:下巻(その142)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(20)缶牽引力計算の順序②

【 例 】

 C57形式機関車が、発熱量6700カロリー/キログラムの石炭を、1時間1300キログラム焚いて運転する場合の、各速度における指示牽引力を求めよ。

 ただしシリンダー直径50センチメートル、ピストン行程66センチメートル、シリンダー数2個、缶使用圧力16キロ/平方センチメートル、火格子面積2.53平方メートル、全伝熱面積168.8平方メートル、動輪直径175センチとし、給水温め器を使用するものとする。

【 解 】

(1)缶効率( E )を求める。

P193_20210929163801
P193_20210929163802

  G =火格子面積=2.53平方メートル

  H =全伝熱面積(火の側)=168.8平方メートル

 この値を上式に代入して

P194

(2)缶の蒸発量( Q )を求める。

P194_20210929164001

  W =石炭の発熱量=6700カロリー/キログラム

  h =蒸発熱量を給水温め器を使用するものとし=650カロリー/キログラム

 その他(1)の値を代入して

  缶の蒸発量

P194_20210929164002

(3)最大指示馬力( HPm )を求める。

  最大指示馬力

P194_20210929164101

(4)最大指示馬力発生の時の指示牽引力( Tm )を求める。

P194_20210929164102

(5)最大指示馬力発生の時の速度( Vm )を求める。

P194_20210929164201

(6)各速度における η の値を求める。

P194_20210929164202

 上式により V が 10,20,30,40,50,60,70,80,90,100 キロメートル/時の各場合に付き、η または

P195_20210929164301

を求める。あるいはまた第40図のごときものを作図しておいて、求めるのが便利である。

(7)各速度における指示牽引力( T )を求める。

 任意速度における指示牽引力は


P195_20210929164401

の関係から求めることができる。既に求めた通り Tm=3820キログラム、Vm=90キロメートル/時、また(6)で求めた η の値から T を求めることができる。すなわち

   指示牽引力

P195_20210929164501

 例えば速度20キロメートル/時の場合は V=20、η=0.637 であるから

P195_20210929164502

 同様の方法により、各速度における指示牽引力を求めれば、次表の通りである。

P195_20210929164601

 次表は主要形式機関車の指示牽引力を、前述の方法によって求めた値を示せるものである。

P196_20210929164601

 

332p193_20210929163101
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333p196

2021年10月22日 (金)

機関車の構造及理論:下巻(その141)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(19)缶牽引力計算の順序①

(10)缶牽引力計算の順序

 以上述べた様に、缶の牽引力を算出するには

  1.缶の蒸発量

  2.1指示馬力時当たり最少蒸気消費量

  3.最大指示馬力

  4.最大指示馬力発生の時の指示牽引力

  5.最大指示馬力発生の時の速度

  6.任意の速度における指示馬力

  7.任意の速度における指示牽引力

の順序で、これを総合理解すれば良いわけであるが、なお全般にわたって理解を深からしめるため、前に述べた要点を再び摘出して実用上の見地から、石炭の燃焼より牽引力を求めるまでの道程を、例題によって説明すれば次の通りである。

 

332p193

2021年10月21日 (木)

機関車の構造及理論:下巻(その140)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(18)任意の速度における指示牽引力②

【 例1 】

 速度72.7キロメートル/時にて、最大指示馬力1055馬力を発揮する機関車が、速度50キロメートル/時で運転する場合の、牽引力を求めよ。

【 解 】

 (98)式

P190_20210927164401

により

P190_20210927164402


【 例2 】

 最大指示馬力発生の時の指示牽引力3920キログラム、速度72.7キロメートル/時の機関車が、速度80キロメートル/時にて運転する場合の、指示牽引力を求めよ。

【 解 】

 (97)式を用い

P192_20210927164501
P192_20210927164502

 故に

P192_20210927164503

 すなわち速度80キロメートル/時における指示牽引力は、3560キログラムである。


【 例3 】

 第40図を利用し、次の機関車の各速度における指示牽引力を求めよ。

 ただし

  最大指示馬力発生時の速度52.5キロメートル/時

  最大指示馬力発生時の指示牽引力4670キログラム

とする。

【 解 】

 (97)式を用い

P192_20210927164601

の公式にて

 Tm =4670キログラムで第40式を用い、Vm =52.5キロメートル/時に相当する

P192_20210927164701

の値を求めれば次表の通りで、この値に Tm(=4670キログラム)を乗ずれば、任意速度の牽引力( T )を求めることができる。

P192_20210927164702

 

332p190
332p192

2021年10月20日 (水)

機関車の構造及理論:下巻(その139)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(17)任意の速度における指示牽引力①

(9)任意の速度における指示牽引力

 任意の速度における指示馬力は、前述の様に最大指示馬力に1指示馬力時当たり最少蒸気消費量と、任意の速度における蒸気消費量との比を乗じたものである。

 すなわち

P189_20210927150601

 また一般に

P189_20210927150602

の関係のあることは前に述べた通りであるから、上式にこれらの値を代入すると

P190_20210927150701

 従って

P190_20210927150801

 故に



P190_20210927151801
P190_20210927150803
 

 それ故、任意の速度における指示牽引力 T は、最大指示馬力発生の時の指示牽引力 Tm に

P190_20210927150901

を乗じて求め得られる。

 なお、この

P190_20210927150902

を示せるものは第40図である。

40_20210927151001

 また

P190_20210927151001

の関係から

P190_20210927151002

 

332p189_20210927150301
332p190
332p191

2021年10月19日 (火)

機関車の構造及理論:下巻(その138)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(16)任意の速度における指示馬力

(8)任意の速度における指示馬力

 任意の速度における指示馬力は、最大指示馬力を求めると同じ方法で缶の蒸発量と、この速度における1指示馬力当たりの蒸気消費量との二つを知れば、直ちに求めることができる。すなわち

P187_20210926184001

  HP =任意の速度における指示馬力

  Q =缶の蒸発量(キログラム/時)

  S₁ =1指示馬力時当たり蒸気消費量(キログラム)

 またこの指示馬力を、次の方法によっても計算することができる。すなわち

P187_20210926184101

から

P188_20210926184101

 これを前の指示馬力の算式に代入すると

P188_20210926184201

 しかして S÷S₁ は1指示馬力時当たり最少蒸気消費と、1指示馬力時当たり蒸気消費量との比で、これを η とすれば、任意の速度における指示馬力は、次の様にして求めることができる。

P188_20210926184301
P188_20210926184302

 η の値は、本省運輸局では次の式を採用している。

P188_20210926184401

  V =任意の速度(キロメートル/時)

  Vm =最大指示馬力を発生する時の速度(キロメートル/時)

 この値は前述の通り、1指示馬力時当たりの最少蒸気消費量と、任意の速度における蒸気消費量との比であるから、常に1以下である。


【例1】

 1指示馬力時当たり蒸気消費量が、8.2キログラムの場合の η の値を求めよ。

 ただし缶の使用圧力は15キロ/平方センチメートルとする。

【 解 】

 最少蒸気消費量は、15キロ/平方センチメートルの場合は6.35キログラムであるから、

P188_20210926184402


【 例2 】

 最大指示馬力が900馬力にして、この場合の速度が75キロメートル/時なりとせば、速度60キロメートル/時における指示馬力、および1指示馬力時当たり蒸気消費量は幾ばくとなるか。

 ただし缶の使用圧力は15キロ/平方センチメートルとする。

【 解 】

 まず η の値を求める。この場合は Vm が75キロメートル/時で、V は60キロメートル/時であるから、Vm が V より大きいときの(95)式を用いる。

P189_20210926184501

 従って速度60キロメートル/時における指示馬力

P189_20210926184502

 速度60キロメートル/時における、1指示馬力時当たり蒸気消費量は

P189_20210926184601

 

332p187
332p188
332p189

2021年10月18日 (月)

機関車の構造及理論:下巻(その137)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(15)最大指示馬力発生の時の速度

(7)最大指示馬力発生の時の速度

 一般に馬力、速度および牽引力の関係は、次の算式により求めることができる。

 いま T キログラムの牽引力を発揮しつつ、V キロメートル/時の速度で1時間走行すれば、1時間中に成した仕事量は T×V キログラムキロメートル、すなわち T×V×1000キログラムメートルで、従って1秒間当たりの仕事量は

P185_20210926124601

である。

 しかるにメートル法における1馬力は、1秒間に75キログラムメートルの仕事を成す割合を言うのであるから、この場合の機関車の馬力は

P185_20210926124602

  HP =馬 力

  T =牽引力(キログラム)

  V =速 度(キロメートル/時)

 これらの関係は最大指示馬力、最大指示馬力発生の時の牽引力、および速度の場合においても成り立つものである。すなわち

P186_20210926124701

 従って

P186_20210926124702

  Vm =最大指示馬力発生の時の速度(キロメートル/時)

  HPm =最大指示馬力

  Tm =最大指示馬力発生の時は指示牽引力(キログラム)

 (92)式により Vm は、HPm およびTm の値が解ければ、容易に算出することができる。


【 例 】

 C57形式機関車が缶の蒸発量7000キログラム、ならびに8000キログラムを発生するときの最大指示馬力、またこの場合の指示牽引力、および速度を求めよ。

 ただしシリンダー直径50センチメートル、ピストン行程66センチ、動輪直径175センチ、缶の使用圧力16キロ/平方センチメートル、シリンダー数2個。

【 解 】

(1)缶の蒸発量が7000キログラムの場合

 最大指示馬力

P186_20210926124801

 この場合の指示牽引力

P186_20210926124802

 この場合の速度

P186_20210926124901

(2)缶の蒸発量が8000キログラムの場合

 最大指示馬力

P187_20210926124901

 この場合の指示牽引力

P187_20210926124902

 この場合の速度

P187_20210926125001

 

332p185
332p186
332p187

2021年10月17日 (日)

機関車の構造及理論:下巻(その136)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(14)最大指示馬力発生の時の指示牽引力

(6)最大指示馬力発生の時の指示牽引力

 牽引力を求める一般式は前に述べた様に

P184_20210926101901

で表わされる。

 しかるに蒸気の平均有効圧力 P を除いた他のものは、機関車ごとに定まった数値であるから、最大指示馬力発生のときの指示牽引力を求めるには、結局 P の値を知る事によって容易に計算することができる。

 従ってこの場合の指示牽引力は、次に様に表わされる。

P185_20210926101901

 Tm =最大指示馬力発生の時の指示牽引力(キログラム)

 Pm =最大指示馬力発生の時の蒸気の平均有効圧力(キロ/平方センチメートル)

 d =シリンダーの直径(センチメートル)

 ℓ =ピストンの行程(センチメートル)

 D =動輪直径(センチメートル)

 n =シリンダーの数

 Pm の値は1指示馬力時当たり最少蒸気消費量が、缶の使用圧力によって相違すると同じく、やはり缶の使用圧力によって変化するものである。すなわち缶の使用圧力の高いものは、同量の蒸気を使用しても、その平均有効圧力が高くなるからである。

 今その値を示すと次の通りである。

P185_20210926102001

 

332p184_20210926101701
332p185

2021年10月16日 (土)

機関車の構造及理論:下巻(その135)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(13)最大指示馬力

(5)最大指示馬力

 最大指示馬力を算出するには、缶の蒸発量を1指示馬力時当たり、最少蒸気消費量で除せば求め得られる。これを式で表わせば次の通りである。

P184_20210923214901

  HPm =最大指示馬力

  Q =缶の蒸発量(キログラム/時)

  S =1指示馬力時当たり最少蒸気消費量(キログラム)


【 例 】

 C57形式機関車が、1時間の蒸発量6000および8000キログラムを発揮せしむるときの、最大指示馬力を求めよ。

 ただし缶使用圧力は16キロ/平方センチメートルである。

【 解 】

 蒸発量6000キログラムの場合

P184_20210923215001

 蒸発量8000キログラムの場合

P184_20210923215002

 

332p184

2021年10月15日 (金)

機関車の構造及理論:下巻(その134)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(12)1指示馬力時当たり最少蒸気消費量

(4)1指示馬力時当たり最少蒸気消費量

 1指示馬力時当たり蒸気消費量とは、1時間に使用する蒸気消費量を、その場合発揮する馬力で除したもので、この場合の馬力がシリンダー内のピストンの成す馬力であるときは、特に指示馬力と言っている。

 1指示馬力時当たり蒸気消費量の多少は、締切の程度および蒸気の過熱度等によって相違する。

 まず締切の程度に付いて考えると、締切があまり早いと蒸気の膨張による利益はあるが、シリンダー内における蒸気の凝結が多くなって、かえって不利益になる傾向がある。またあまり遅い締切では、蒸気の膨張を十分に利用することができないので、これまた不利益になる。

 また過熱度は締切および動輪回転数に、従って燃焼率に関係する。締切が遅くなるほど、動輪回転数が増加するほど高くなる。すなわち、一般には燃焼率の増加と共に高くなってくるものである。

 過熱度が増すほど、シリンダー内にての膨張および凝結関係は有利になるから、その結果として蒸気消費量が少なくなる。現在、車両研究会等にて過熱度の増加に付いて研究しているのも、結局かような利益があるからである。

 いま実際運転の場合を考えるに、発車直後は動輪回転数が少なく、且つ締切が遅いから、蒸気の膨張が十分にできないこと、ならびに過熱が十分行われないから蒸気消費量を増やすが、反対に速度が非常に高くなり、蒸気が間に合わないため締切を早める様になると、蒸気の凝結が増して、これまた消費量を増加することになる。

 従って、ある適当な動輪回転数および締切の点で、蒸気消費量の最も少ないところがある事が考えられる。これがすなわち、1指示馬力時当たり最少蒸気消費量の点である。

 1指示馬力時当たり最少蒸気消費量は、缶の使用圧力によって次の様な値を採用している。

P183_20210922225501

 

332p182
332p183

2021年10月14日 (木)

機関車の構造及理論:下巻(その133)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(11)最大蒸発量②

【 例 】

 次の条件を有する機関車の最大蒸発量、ならびにこの時の燃焼率を求めよ。

  缶効率の算式  E =82.74-0.07003B

  火格子面積   3.82平方メートル

  石炭発熱量   7605カロリー/キログラム

  蒸発熱量    640カロリー/キログラム

【 解 】

 (82)式より燃焼率を求める。

P182_20210922092701

 しかるに a=82.74 b=0.07003 であるから

P182_20210922092702

 次に缶効率を(83)式より求める。

P182_20210922092801

 最後に最大蒸発量を(87)式より求める。

P182_20210922092802

 しかるに

P182_20210922092803

 であるから

P182_20210922092901

 

332p181_20210922092501
332p182

2021年10月13日 (水)

機関車の構造及理論:下巻(その132)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(10)最大蒸発量①

(3)最大蒸発量

 缶の蒸発量には一定の限度がある。その理由は、いかに多くの石炭を燃焼せしめようとしても、火室に進入する空気量がこれに伴わないため、缶効率が漸次低下し、ついにある燃焼率を境として、それ以後は燃焼率を高めるに従い、蒸発量の減少となることが考えられる。

 今、フライ氏の公式の最大蒸発量に付いて述べてみよう。

  E =缶効率(%)

  B =燃焼率(キログラム/平方メートル/時)

  Q' =単位伝熱面積当たり1時間の蒸発量(キログラム)

  G =火格子面積(平方メートル)

  H =全伝熱面積(平方メートル)

  C = H÷G

  W =石炭の発熱量(カロリー/キログラム)

  h =蒸発熱量(カロリー/キログラム)

  Ko =常数= 100h÷W

 缶効率と燃焼率との関係は朝倉博士、または官房研究所の発表によってみるも相当複雑しているが、これらの関係を直線式で表わされるものと仮定すれば、次のごとくなる。

 すなわち

P179

 ただし a および b は、缶の構造と石炭の種類とによって異なる常数である。

 1時間に燃焼する石炭の熱量は BGW で、また蒸気の発生に利用せられる熱量は Q'Hh である。

 従って

P179_20210921222201

 しかるに

P179_20210921222301

であるから

P179_20210921222302

 (77)式は(75)式に等しき故

P179_20210921222401

 従って

P179_20210921222402

 これを簡単にするため

P179_20210921222501

とすると

P179_20210921222502

 (79)式の B に対する二次方程式から B を求めれば

P179_20210921222601

 (78)および(80)の二方程式から、蒸発量と燃焼率との関係を示す線は、放物線であることがわかる。それ故、燃焼率の増加に伴って蒸発量は最大となって、それからまた下降することになる。

 すなわちこの場合、数学上から(80)式の

P180_20210921222601

となるとき Q' は最大となるはずである。すなわち

P180_20210921222701

 最大蒸発量に相当する燃焼率を B' とすると(80)式から

P180_20210921222702

 また最大蒸発量に相当する缶効率を E' とすれば

P180_20210921222801

なる故(82)式を代用し

P180_20210921222802

 これによって最大蒸発量、および最大蒸発量を発揮するときの燃焼率、および缶効率が求め得られることになる。

 ただし以上の公式は、蒸発量ならびに燃焼率を単位面積当たりとして示してあるから、種々の機関車に付いて比較するのには便利であるが、一つの機関車に付いて全量を知ることの必要な場合もあるから、全蒸発量を求める場合の公式を示す事とする。

 今

 Q = Q'H =1時間に発生する蒸発量(キログラム)

 M = GB =1時間に燃焼せしむる石炭の量(キログラム)

とする。

 (75)式を変更して

P180_20210921222901

 (79)式に

P181

を代入すると

P181_20210921223001

となるから

P181_20210921223002

 従って

P181_20210921223101

 M に対しこの方程式を解くときは

P181_20210921223102

 従って最大発熱量 Qmax は、単位面積当たりの最大蒸発量を求める時と同じく(86)式の

P181_20210921223201

としたる時の Q が最大蒸発量となるはずである。すなわち

P181_20210921223301

 また最大蒸発量を発揮するときの、石炭量を Mmax とすれば(82)式と同じく

P181_20210921223302

 本公式において特に注意を要することは、缶効率の式を簡単なる直線式で表わすことで、朝倉博士および官房研究所の発表によるものを使用するとすれば、これを近似的に直線式に直すことが必要である。

 

332p178_20210921082301
332p179
332p180
332p181

2021年10月12日 (火)

機関車の構造及理論:下巻(その131)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(9)蒸発熱量②

【 例 】

 D51形式機関車が、1時間1300キログラムの石炭を焚いた場合の、缶の蒸発量を求めよ。

 ただし

  火格子面積  3.27平方メートル

  全伝熱面積  221.5平方メートル

  石炭発熱量  5800カロリー

  蒸発熱量   650カロリー

【 解 】

 缶の蒸発量は(69)式

P177_20210917224401

を用いる。

 まず缶効率を求める。

P177_20210917224501

 しかるに

P178
P178_20210917224501

 また W =5800 h =650 であるから、これらを蒸発量算式に代入すれば

P178_20210917224502

 

332p177_20210917224201
332p178

2021年10月11日 (月)

機関車の構造及理論:下巻(その130)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(8)蒸発熱量①

(ニ)蒸発熱量

 蒸気を作るに必要な熱量、すなわち蒸発熱量は過熱蒸気の場合は、飽和蒸気の全熱量と過熱に要する熱量との合計で、これを蒸気の性質表より求めると、次表のごとくである。

P175

 またレニヨー氏の実験公式を示すと(74)式のごとくである。

P175_20210915183501

  h =蒸発熱量(カロリー/キログラム)

  t =飽和蒸気の温度(℃)

  ts =過熱蒸気の温度(℃)

  Cp =過熱蒸気の比熱

 これによって各缶圧力の場合を求めると、次の通りであって、前の蒸気の性質表より求めたものと、大差ないことがわかる。

P175_20210915183601

 以上によって過熱蒸気の全熱量は、蒸気圧力が高くなっても大なる差はなく、その値は725カロリー前後であることがわかる。従ってこれに多少の余裕を見込み、730カロリーを適当と考えられる。

 しかして機関車水槽の給水温度を年平均15℃、給水温め器による給水温度を80℃ と仮定すれば、蒸発熱量は次の値となる。

  715カロリー/キログラム  注水器使用の場合

  650カロリー/キログラム  給水温め器使用の場合

 以上は連続給水の場合の蒸発熱量であるが、もしこれを缶水補給中止の場合を考えると、前述のレニヨーの式より

P176

によって求められるから、缶使用圧力14キロ/平方センチメートルの場合の h の値を計算してみると、次の様になる。

P176_20210915183701

 また日常の焚火作業をみると、列車速度および牽引重量、ならびに運転速度等の状況によって多少の差はあるが、長い連続上り勾配線を除いては、大体において缶水補給の作業は力行運転中に、その消費蒸気量の一部分を給水し、残りの大部分は惰行運転中に、または停車中に補給して力行中の燃焼率を低下せしめ、燃料の経済を計る方法を採用していることが多い。

 かような場合、例えば力行運転中 3分の2 給水を成し、残りを惰行運転中または停車中に給水する方法の、缶水補給の蒸発熱量は、前述の数値を用いることによって

P176_20210915183702
P176_20210915183703

となる。

 以上のごとく缶水補給に対して、実際運転の場合は、力行運転中において連続給水、補給中止および 3分の2 給水等の取扱いがあるが、運転計画にあたっては、列車運転の安全性と操縦の余裕の点から、連続給水運転を原則とすることが妥当と考えられる。

 以上、缶の蒸発量を左右する因子に付いて述べたが、主要形式機関車の缶蒸発量を示せば、次の通りである。

P177

 (注)蒸発量の計算には次の数値を用いた。

   燃焼率550キログラム/平方メートル/時、石炭の発熱量6500カロリー。

   蒸発熱量 C12,C11,8620形式は715カロリー、その他は650カロリーとする。

 

332p174
332p175
332p176
332p177

2021年10月10日 (日)

機関車の構造及理論:下巻(その129)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(7)缶効率③

【 例 】

 8620形式機関車が石炭を1時間850キログラム焚いた場合(1)、と650キログラム焚いた場合(2)、の缶の効率を朝倉博士の算式によって比較せよ。

 ただし火格子面積は1.63平方メートル、伝熱面積(火の側にて)は108.2平方メートルである。

【 解 】

 (1)の場合の燃焼率

P174_20210915115401

 (2)の場合の燃焼率

P174_20210915115501

 火格子面積と伝熱面積との割合

P174_20210915115502

 従って(1)の場合の缶の効率(E)は(71)式により

P174_20210915115601

 すなわち 58.3 %である。

 また(2)の場合の缶の効率は

P174_20210915115701

 すなわち 64.5 %である。

 

332p174

2021年10月 9日 (土)

機関車の構造及理論:下巻(その128)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(6)缶効率②

 第38図は、官房研究所がC51形式機関車に付いて実験した成績であって、これを熱の釣合図と称している。このうちの損失を説明すれば、次の通りである。

38_20210915104501

 輻射損失・・・・・・缶の外周は低温の大気中にさらされているので、缶が冷やされて熱を奪われるために起こる損失である。石綿等を巻くのはこの損失を少なくするためである。

 未燃焼損失・・・・・・損失中の大部分を占めるものであって、シンダーおよび火粉となって飛散するものと、灰の中に混じっている未燃炭がこの損失の主体である。

 可燃ガス損失・・・・・・石炭が燃焼するときに発生する燃焼ガスが、完全に燃焼しないで逃げ出すための損失である。

 水分損失・・・・・・石炭中に混合している水を蒸気にするために、熱を要するが、この蒸気は缶の火の側を通って煙突に逃げ出すので、何らその熱量を利用し得られないので損失となるのである。

 ガス損失・・・・・・煙突から排出されるガスの温度が、相当高いための損失である。

 いま燃焼率が 500キログラム/平方メートル/時の場合に付き、各損失の割合を採ってみると次表の通りである。

P171_20210915104601

 以上述べた損失のために、実際には缶水に伝えられる熱量は、石炭の有する総熱量の60%内外となるので、その算式としては米国アルツーナ試験所( Altoona,Pennsylvania Railroad )における実験から、朝倉博士が導いた次式が用いられている。

P171_20210915104602

  E =缶の効率(小数)

  B =燃焼率(キログラム/平方メートル/時)

  G =火格子面積(平方メートル)

  H =伝熱面積(平方メートル)

 いま種々な H÷G の値に対し、燃焼率と缶の効率との関係を図示すると、第39図の通りで、これによれば燃焼率の小さいほど、また H÷G の大きい缶ほど、缶の効率は高くなっている。

39_20210915104701

なお飽和蒸気機関車の缶の効率も、上式とほとんど同じで、ただ過熱機関車では伝熱面積(H)中に、過熱面積を含んでいる関係から、上式中

P172_20210915104901

の係数は3300であるが、飽和蒸気機関車では1750となっている。

 缶効率を表す算式は、前記朝倉博士のものの他に、官房研究所にて発表せる実験式があり、相当複雑しているが、いまこれを示せば次の通りである。


P172_20210915105001
P173

  E =缶効率(%)

  Ec =燃焼効率(%)

  Et =伝熱効率(%)

  B =燃焼率(キログラム/平方メートル/時)

  Vf =火室容積(立方メートル)

  Ht =煙管伝熱面積(平方メートル)

  Hf =火室伝熱面積(平方メートル)

  Hs =過熱管伝熱面積(平方メートル)

 上の実験式に形式ごとに定まれる数値を考え、各形式別の缶効率を示すと、次の様になる。

P173_20210915105101

  a,b,c =機関車形式によって異なる常数

  B =燃焼率(キログラム/平方メートル/時)

 

332p170_20210915103901
332p171
332p172
332p173

2021年10月 8日 (金)

機関車の構造及理論:下巻(その127)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(5)缶効率①

(ハ)缶効率

 機関車の缶は、火格子上で燃やした石炭の熱量の全部を、缶水に伝えることはできないので、種々の理由によって損失があり、普通その総熱量がの60%内外が有効に利用せられるのみである。

 今、その損失を大別すると二つになる。その一つは、火格子上に投入せられた石炭の一部分は、完全燃焼をしないで煙突または灰箱へ排出せられるものであり、他の一つは、燃焼によって生じた高温の熱ガスを全部缶水に伝熱せずに、大気中へ排出してしまう損失である。

 前者の損失、すなわち不完全燃焼によるものは、主として燃焼の方法に関するもので、例えば無理に多量の石炭を燃焼せしめ様とすれば、空気の供給が不十分となる事によって起こるものである。また後者の損失は、缶の構造および石炭の焚き方に関する他、実際に避け難い損失である。

 これは未だ高温の熱ガスを大気中に排出してしまうからで、他の損失が無く、且つ伝熱が理想的で、煙室から排出するガスの温度を、飽和蒸気の温度190℃、大気温度を15℃ と仮定すれば、両者の温度差175℃ の温度に相当する熱量だけは、いかにしても避け難い損失で、いま火室の温度を1200℃ とすれば、その損失は理想的最少の場合でも

P170_20210912221801

となり、この場合の缶効率の最高は 100-14.7=85.3% となる。

 また缶の設計が悪くて、面積に比し伝熱面積が過小であるとか、また燃焼ガスの流通速度の過大、ならびに缶水の循環が不良なものは、熱を十分缶水に伝えることができず損失を増加する。

 

332p169
332p170

2021年10月 7日 (木)

機関車の構造及理論:下巻(その126)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(4)石炭の発熱量

(ロ)石炭の発熱量

 石炭の発熱量は炭質によって異なり、我が国における北海道、常磐および九州炭は既述のごとく相当の相違があり、一般に北海道炭は良質にして、夕張炭のごときは約7500カロリーである。九州炭これに次ぎ、常磐炭は粗悪にして約6000カロリー以下である。

 また煉炭は既に述べたるごとく、甲種においては特号ないし第四号の5種、乙種は各産地別に数種あり、これらのうち甲種は主要幹線の急行列車等に使用せられており、発熱量は6800~7600カロリー程度である。

 最近、支那大同より算出する大同炭は、その性質ならびに発熱量が煉炭に類似せるため、煉炭の代用として採用され得るものである。

 昭和13年度における、各国の運転用石炭の発熱量は次のごとくなっている。

  ドイツ 石 炭 6400~7400 カロリー  煉 炭 6400~7200 カロリー

  フランス 石 炭 6300~8400 カロリー

  イギリス 石 炭 5700~8600 カロリー

  イタリア 石 炭 7700~8200 カロリー  煉 炭 5500~7950 カロリー

  南アフリカ 石 炭 6850~7090 カロリー

 また鉄道省で使用している運搬用の石炭の、昭和10年より14年までの5か年おける、各局の平均発熱量は次のごとくである。

P169_20210912190201

 かように各局各年度により、発熱量を異にしているが、運輸局においては牽引力算出には、実際運転その他を考量し、旅客列車は6500カロリー、貨物列車は6000カロリーの値を採用している。

 

332p168
332p169

2021年10月 6日 (水)

機関車の構造及理論:下巻(その125)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(3)燃焼率

(イ)燃焼率

 火格子面積1平方メートル当たり、1時間に燃焼せしめる石炭の量、すなわち燃焼率は運転線路、列車の速度、使用機関車その他によって広い範囲に変化することは、実際問題として必ず起こり得ることであるが、燃焼率を大きくすると蒸発量は増加するが缶効率は低下し、反対に燃焼率を小さくすると缶効率は良くはなるが、牽引力は減少することとなるのである。

 それ故、運転計画上の燃焼率の決定には、缶効率および単位火格子面積当たりの蒸発量の程度を考えて、決定しなければならないのである。

 かようにして燃焼率を決定すれば、機関車大きさ、すなわち火格子面積の大小に比例して缶の蒸発量が得られ、従って牽引力もややこの蒸発量に比例して発揮し得ることとなる。

 しかしながら我が国の機関車のごとく、全て手焚きの機関車にあっては、石炭の焚火は機関助士の腕力にまたなければならぬため、疲労の点から考えるとその燃焼率は、単位時間当たりの焚火量をも考えて決定しなければならない。

 いま機関助士の腕力その他から、火格子面積に対する燃焼率を見出すに当たり、機関助士の焚火作業に対して考えなければならないことは、ショベルの大きさ、すなわちその掬(すく)い量および1杯の投炭時隔、すなわち1回の投炭動作が完全に終わるまでの時間である。

 すなわちこの両者によって、単位時間当たりの焚火量、いわゆる燃焼量が決まり、これによって各機関車の燃焼率を見出し得る事となる。

 いまショベル1杯当たりのすくい量を m(キログラム)、投炭時隔を t(秒)とすれば、

 1時間の焚火量は

P167_20210912182301

となり、火格子面積を G とすれば、その燃焼率は

P167_20210912182401

となる。

 ショベル1杯当たりのすくい量 m は、その大きさによっても相違するが、片手ショベルで1.5キログラム、両手ショベルで3.0キログラム位である。

 また1回の投炭時隔は、実際運転では信号機の注視および後部反顧、動揺に堪える姿勢の維持、缶圧力の注視、缶水補給作業、線路状態および燃焼状態の留意、機関車操縦に対する機関士との連絡、ならびに火床整理その他の雑動のため、模型火室の投炭の場合と同一扱いとすることは不可能で、少なくとも片手ショベルに対しては4秒、両手ショベルに対しては動作がいく分緩慢となる点から、6秒位が妥当である。

 従ってこれら両者の1時間当たりの焚火量は、次のごとくなる。

  片手ショベルの場合

P167_20210912182402

  両手ショベルの場合

P167_20210912182501

 またこれら両者の燃焼率は、次の様になる。

  片手ショベルの場合

P167_20210912182502

  両手ショベルの場合

P167_20210912182503

 上式を用い、現在の主要形式機関車に付いて、その燃焼率を求めれば、次表の通りである。

P168

 この表によれば、燃焼率は機関助士の標準投炭量を、火格子面積で除して求めてあるから、大きな機関車ほど燃焼率が小さくなる。

 かようにすると缶の蒸発量は、缶効率によっていく分の差異はあるが、大きな機関車でも、小さな機関車でも、ほとんど同じ程度の牽引力しか得られない様な、不合理を来たす事となる。

 従って缶の大きさに比例して、牽引力を発揮せしめるためには、やはり火格子面積の大小に関わらず、皆一様な燃焼率たらしめることが合理的で、運輸局においては一律に、550キログラム/平方メートル/時なる値を採用している。

 

332p166
332p167
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2021年10月 5日 (火)

機関車の構造及理論:下巻(その124)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(2)缶の蒸発量

(2)缶の蒸発量

 石炭の燃焼ならびに伝熱が、理想的に行われるものと仮定すれば、石炭の発熱量はことごとく、これを水の蒸発に利用し得られる事となるから、この場合の缶の蒸発量は次の式で表わすことができる。

P165

  Q =缶の蒸発量(キログラム/時)

  B =石炭の燃料率(キログラム/平方メートル/時)

  G =火格子面積(平方メートル)

  W =石炭の発熱量(カロリー/キログラム)

  h =蒸発熱量(カロリー/キログラム)

 しかし実際には、石炭が完全に燃焼しないばかりでなく、石炭が粉末となって飛散する等の損失があるため、石炭の実際上の発熱量が、理論上の発熱量より少なくなる結果として、燃焼効率を考えなければならない。

 また石炭の実際の発熱量を、全部缶水に与えることができないため、伝熱効率をも考慮に入れなければならない。

 従って石炭の有している発熱量と、これを利用すべき熱量との間に差異ができるわけで、このために缶効率を考える必要が起こってくるのである。それ故、この缶の効率を E とすれば、缶が連続的に蒸発する蒸気量は次の式で表わされる。

P166_20210912091801

  E =缶効率(小数にて)

 今、これら蒸発量を左右する因子に付き説明すれば、次のごとくである。

 

332p165_20210912091501
332p166

2021年10月 4日 (月)

機関車の構造及理論:下巻(その123)本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法(1)概説

2.本省運輸局式過熱蒸気機関車牽引力算出方法

(1)概 説

 本省運輸局式牽引力算出方法は、これを分けて、過熱蒸気機関車に対するものと、飽和蒸気機関車に対するものとある。

 このうち過熱蒸気機関車に対するものは、我が国有鉄道における各種試験の結果を基とし、理論的に且つ実状に適合する様に、その算出方法を定めたもので、また飽和蒸気機関車に対しては、ストラール氏の牽引力算出方法によっている。

 この理由は、我が国飽和蒸気機関車の実情には、この算式が最も適合しているからである。

 以下、本省運輸局式過熱蒸気機関車の牽引力算出方法を、次の順序に分けて述べる事とする。

  (1)缶の蒸発量

  (2)一指示馬力時当たり最少蒸気消費量

  (3)最大指示馬力

  (4)最大指示馬力発生の時の指示牽引力

  (5)最大指示馬力発生の時の速度

  (6)任意の速度における指示馬力

  (7)任意の速度における指示牽引力

 

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332p165

2021年10月 3日 (日)

機関車の構造及理論:下巻(その122)缶牽引力:概論

第3章 缶牽引力

1.概 論

 機関車における缶の蒸発量が、速度の高低に関わらず、常に十分な蒸気をシリンダー内に供給し得るものとすれば、いかなる速度に対しても、前述のシリンダー牽引力のごとく、一様な牽引力を発揮することができるのであるが、缶の蒸発量には一定の限度があるため、実際上は速度が増加するに従い、動輪の回転数が増加するため蒸気の供給が不足がちとなり、いきおい締切を早めて運転しなければならない様になる。

 その結果としてシリンダー内の蒸気の平均有効圧力が低下し、牽引力もまたこれに比例して減少するに至るものである。

 缶牽引力、すなわち缶の蒸発量に制限される牽引力を求める事は、結局この蒸気の平均有効圧力を各速度に応じ、いかに定めるかという事に帰着するのであるが、これは非常に簡単の様で、細かに検討すると相当広い範囲の研究を必要とするのである。

 それ故、各種の牽引力を算出するため、各国の権威者が発表した算式は相当多く、その内容はかなり繁雑を極めている。

 いま、缶の牽引力を求める方法として、主なるものを挙げれば

  (1)本省運輸局の方法

  (2)ストラール( Strahl )氏の方法

  (3)朝倉氏の方法

  (4)キーゼル( Kiesel )氏の方法

  (5)速度因子を使用する方法

である。

 以下、これらの各々に付き説明せんとするものである。

 

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332p164

2021年10月 2日 (土)

機関車の構造及理論:下巻(その121)シリンダー牽引力(2)

【 例1 】

 C57形式機関車のシリンダー牽引力を求めよ。

 ただし本形式機関車は缶使用圧力16キロ/平方センチメートル、シリンダー直径50センチ、ピストン行程66センチ、動輪直径175センチ、シリンダーの数は2個である。

【 解 】

  P =16 d=50 ℓ=66 D =175 n =2 

をシリンダー牽引力の算式(68)に代入して

P163


【 例2 】

 C53形式機関車のシリンダー牽引力を求めよ。

 ただし本形式機関車は缶使用圧力14キロ/平方センチメートル、シリンダー直径45センチ、ピストン行程66センチ、動輪直径175センチ、シリンダーの数は3個である。

【 解 】

  P =14 d =45 ℓ =66 D =175 n =3

シリンダー牽引力の算式に代入すれば

P163_20210909084501

 

331p163

2021年10月 1日 (金)

機関車の構造及理論:下巻(その120)シリンダー牽引力(1)

第2章 シリンダー牽引力

 先に述べた様に、牽引力の一般式は次の様に表わされる。すなわち

P160

 この式の中でシリンダー直径 d、ピストン行程 ℓ、シリンダー数 n および動輪直径 D は、機関車によって各々定まった定数であって、改造でも施さざる限り一定の値である。

 しかるに蒸気の平均有効圧力 p は常に一定の値でなく、速度によって相当広い範囲に変化するもので、同一機関車において牽引力に相違があるというのは、結局この p の値に変化があるからである。

 もちろん p の値が小さくなれば、それに比例して牽引力は減少し、また p の値が大きくなればそれに比例して牽引力が増加するが、p の値の最大には一定の限度がある。

 その理由は、缶からシリンダー内へ蒸気を供給して、この圧力を利用するものであるから、シリンダー内の蒸気の平均有効圧力がいかに高くとも、缶の使用圧力以上に高めることは不可能で、実際の場合には缶よりシリンダーに送られるまでに、狭い通路や曲がった個所を通過するため、その圧力が降下するのと、いま一つはシリンダー内においては、ピストン行程の全部にわたり給気することができない構造を有し、普通は75~80%位の締切が最大であるから、その平均有効圧力が降下するためである。

 従来一般に、我が国で使用せられている p の最大値は、缶使用圧力の95%、すなわち缶使用圧力 p との比

P160_20210908221701

を採っているものが多い様であるが、諸外国の提案者による値は 0.85~0.93 程度である。

37_20210908221801

 また大臣官房研究所において試験せる結果は、第37図に示すごとくで、これから求めた実験式は次の通りである。

P160_20210908221702

  K =平均有効圧力と缶圧力との比

  N =動輪1分間の回転数

 この式によれば平均有効圧力は、動輪の回転数の増加、すなわち速度の増加につれて漸次減少することを示している。これは結局、前に述べたようなワイヤー・ドローイング等の影響によるものと考えられる。

 現在における大部分の機関車は、シリンダーで最大牽引力を発揮して運転し得る速度は、15キロ/時前後までと考えられるから、この15キロ/時における速度のときの平均有効圧力と缶圧力との比を、官房研究所の実験式について求めてみると次の様になる。

 動輪直径を1600ミリ程度とすれば、これが1分間の回転数は約50回転となるから

P161

 すなわち平均有効圧力と缶使用圧力との比は0.85となる。ただしこの値は動輪直径が1600ミリであるから、動輪直径がこれとはなはだしく異なったり、また缶の容量がシリンダーの容積に比較して相当大きく、かなり高速度まで最大締切で運転し得る様な場合は、(67) 式により計算しなければならないが、多くの場合は K =0.85 と考えて差し支えないものと思われる。

 従って平均有効圧力の代わりに缶使用圧力の85%、すなわち p=0.85P を牽引力の一般式に代入すると、シリンダーの最大指示牽引力、すなわちシリンダー牽引力は次のようになる。

P162

  T =シリンダー牽引力(キログラム)

  P =缶使用圧力(キロ/平方センチメートル)

  d =シリンダーの直径(センチメートル)

  ℓ =ピストンの行程(センチメートル)

  D =動輪の直径(センチメートル)

  n =シリンダーの数

 主要形式機関車のシリンダー牽引力を求めてみると、次表の通りである。

P162_20210908222001

 

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