NYの連邦下院・民主予備選で左派3人勝利…支援のマムダニ市長「この街とこの国には新たな道があることを示している」
【ニューヨーク=山本貴徳】米国の中間選挙(11月3日投開票)に向け、ニューヨーク州で23日、予備選が行われた。ニューヨーク市内の連邦下院選の民主党予備選では、急進左派のゾーラン・マムダニ市長が支援した左派候補3人が相次いで勝利し、党内での影響力の広がりを示した。今後、民主党主流派との路線対立が深まる可能性もある。
劣勢とみられていたダリアリザ・アビラ・シュバリエ氏は、下院民主党トップのハキーム・ジェフリーズ院内総務らが支持した現職下院議員を破った。別の選挙区でも、クレア・バルデス州下院議員が、引退する現職議員の後継候補に勝利した。
さらに、マムダニ氏が推すブラッド・ランダー前市会計監査官も、ジェフリーズ氏が支持した現職議員を破った。いずれの選挙区も民主党の牙城で、中間選挙でも勝利する可能性が高いとみられている。
マムダニ氏は昨年の市長選で、家賃の値上げ凍結や無料バスの運行、保育の無償化などを掲げ、生活費の高騰に不満を抱く若年層や移民系住民らの支持を広げた。今回の予備選では、自らに近い候補を支援し、市政の枠を超えた影響力を示した。
マムダニ氏は23日夜、今回の勝利について「この街とこの国の政治には新たな道があることを示している」と強調した。ほぼ無名だった自身が昨年、市長選の予備選を制したことに触れ、「例外ではなく、終わりでもなく、始まりだった」と述べ、左派候補の相次ぐ勝利に手応えを示した。
一方、中間選挙で下院多数派の奪還を目指す民主党内では、左派色の強い候補の台頭が郊外や激戦区の有権者離れを招くとの懸念もある。ロイター通信は、元民主党下院議員の見方として、多数派奪還には激戦区で穏健層の支持を得る必要があると伝えた。
トランプ大統領は自身のSNSで、民主党の強い州で「多くの共産主義者」が善戦しているとして、「彼らが率いる州はさらに悪化する」と投稿し、けん制した。