「みるみるうちに水が家の中に入ってきた」ため池決壊・16棟浸水…台風各地で土砂崩れ
台風の接近に伴い、近畿や中国、四国では26日夜から27日にかけて、ため池の決壊や土砂崩れなどの被害が相次いだ。 【写真】増水した鴨川(26日午前7時48分、京都市内で)
広島県福山市では27日午前3時30分頃、住民から「川の水が家に入ってきた」と119番があった。市や消防が調査したところ、山中にある農業用ため池「南迫池(なんざこいけ)」が決壊していることを確認。下流にある住宅に水が流れ込み、3棟が床上浸水、13棟が床下浸水した。けが人はいなかった。
ため池から約1・3キロ離れた小学校には一時、28世帯67人が避難。床上浸水の被害を受けた無職の男性(89)は「ゴーゴーという大きな音で午前3時に目が覚めた。家の外に出ると、玄関先まで水が来ていて、みるみるうちに家の中に入ってきた。泥かきが大変だ」と疲れた様子だった。
土砂崩れは、各地で発生。山口県平生(ひらお)町では26日夜、民家に土砂が流れ込み、70歳代の男性が死亡した。滋賀県甲賀市では同日夜、木造2階建て住宅の裏山の斜面が崩れ、土砂が幅約20メートルにわたって敷地内に流れ込んだ。住民4人がいた家には流入せず、けがはなかった。
高知県いの町では同日夜、国道194号沿いの斜面が高さ約10メートル、幅約20メートルにわたり崩落。和歌山県内では27日にかけて、田辺市と紀の川市の県道脇で斜面が崩れた。
愛媛県西条市の加茂川では27日、ボードに立ってパドルをこぐ「スタンドアップパドルボード(SUP)」をしていた同県内の50~60歳代の男性3人が相次いで流され、うち2人が死亡した。市消防本部などによると、3人はいずれもライフジャケットを着用していたが、当時は台風などの影響で川が増水していたという。