Vol.21「『ゴー宣リバイバル』『角栄生きる「友情は金なり」』」
(2026.6.28)
【お知らせ】
※お待たせしました!
今週号は『ゴーマニズム宣言リバイバル』と『角栄生きる』、「しゃべらせてクリ」の掲載です!
『ゴーマニズム宣言 リバイバル』は
第12章「愚民の逆襲」
第13章「あんたらその体、卑怯やなかですか?」
第14章「血迷える小羊たち」
の3本掲載!
『角栄生きる』は第3話「友情は金なり」!
「天下を取る」ため、学級委員長を目指す角栄の前に、とんでもなく強烈なキャラが登場!角栄に初めての友だちができる!?
読者と一緒に作る大好評コーナー「しゃべらせてクリ!」はMVPが決定ですよー!
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1. ゴーマニズム宣言リバイバル・第12章&第13章&第14章
【第12章「愚民の逆襲」解説】
みな)12章『愚民の逆襲』どうでしたか?
小林)うん。なんか、左翼チックやね(笑)。
トッキー)反戦平和サヨクぽい感じはすごくあるけれど、でも否定はしきれないところがありますね。
小林)自衛隊に対して、そんな批判的ではないわけよ。ただ自衛隊を危険なところに送るんだったら、いっぱいお金を出せというようなことを言ってる。
で、この頃はポカQがすごく太ってたんだよね(笑)。
みな)そこ!?(笑)
小林)だから『フルメタル・ジャケット』のデブみたいになるのはイヤだってね。
『フルメタル・ジャケット』って知ってる? あれ、監督誰だっけ。キューブリックか。名作だったんだよね。デブの新兵がいつもいじめられてたりとかして。
みな)欄外で「わしは左じゃない!金持ちになりたいから自民党支持してもいいんだがどーも保守系の学者が自民党のちょーちん評論家みたいに見えて虫酸が走る!思わずののしりたくなったしだいだ。ぐみんね!」って書いてるんですけど、これは今にも通じる感じがあって、面白いって思いましたね。
小林)やっぱり反権力なんだよ。反権力だから左翼チックになるし、いわゆる保守系のやつらがタカ派的な、マッチョな意見を言ってたらなんか虫酸が走る感覚になるっていうのは、そいつらが「政府の犬」に見えるからで、それは今も変わらないね。
タカ派的な、強硬な、マッチョな意見を言うやつらは、すごく政府・権力寄りになってしまって、政府を批判しない。それは今もそうなってて。
みな)より顕著になってますよね。
小林)もっとひどくなっちゃった。
西部とか舛添とか栗本とかの時代はまだ知性があったけど、今はもう知性が完全にない。ただお上に従順なくせして、それを保守だと自称する非常に安易な連中ばかりになってしまったから、今でも似たような嫌悪感が走ってしまうよね。
みな)あの当時ってまだ『戦争論』が出る前だから、世の中的にはすごく左翼的で戦後民主主義的な感覚があったわけじゃないですか。その中でも自民党はずっと与党ではあったけど、そんな左翼的な世論の方が強い時代でも、自民党の提灯持ちに見えるというのはあったんですかね。
小林)だからこの時代、西部とかがこう言った感覚もわからんではないわけ。左翼的なマスコミなどに作られた風潮と対決している状態ではあったから、なかなか腹が据わってないとできないところもあったんだね。やっぱり彼らだってそれなりの覚悟をして話していたのだから、認められなくもない。それに、左翼の側が理屈でとことん負けてたわけよ。
そして、愚民愚民って言うことに対して、いや、てめえらみたいに本と情報に埋もれておまんま食ってる暇はねえんじゃっていうのは、ある意味非常に正しい。一般国民はそんな暇ないわけだよ。勉強できない、その時間もないんだよな。
ただ西部の言ってた「愚民」という言葉は、一般の国民全部を愚かな民だという意味とは、本当は違っていたんだ。西部は「大衆」と「庶民」を分けていたからね。
「大衆」とは本当にマスコミに踊らされた「マス」になってしまって、全部洗脳されているという意味だから、西部は大衆と庶民を分けて、大衆を「愚民」と言ってたんだろうね。
けれどもわしは自分が愚民と言われたような気がして、「もちろん愚民だが」みたいな居直りで喋ってる。だからこの当時は、左翼とかリベラル連中はわしを応援していたわけだ。
で、学問をやっていること自体は、やっぱり一般人に比べれば高等遊民みたいなもんだからね。それに対して文句を言うことはできるわけですよ。
わしが子供の頃、よく「なんでこんなに国民はバカなのか」って親父に言ってたんだよ。そうしたら親父が「いや、バカと言うな。みんな忙しいだけだ」って言ったわけ。 そんなにじっくり新聞読んだり、本を読んだりする時間がないんだ。だから知識も情報も不足するのでああなってるわけで、バカって言ったらいけないっていうことを、よく言ってたね。だからその感覚はわしの中に身についていた。
けれどもわし、今バカって言ってんだよね(笑)。 むちゃくちゃバカって言ってるね、国民に対しても。
みな)この前も話したけど、当時の国民の勤勉さとか、忙しさと、今の時代の忙しさとは絶対に違う感じがして、あと格差とかもあるし、いくらでも時間を作ろうと思えば作れる時代かどうかっていうのも関係してくるじゃないですか。それはやっぱり時代の流れという感じがしますけどね。
小林)そうだね。時代が変わったら国民の気質も変わってくる。今の時代は、政府が言ってることなら間違いないだろうというぐらいの、むちゃくちゃ安易な考えだからね。
だから「旧宮家養子案」と「女性皇族が皇室に残る案」、本当は後者にも落とし穴があるのに、そこまでは見抜いてなくて、両方出してるから、それなら政府が言うことだからいいだろう、くらいのむちゃくちゃ安易な感覚になってしまって、疑いを持たないわけ。そうなると堕落だよね。
だから権力を疑うとか、監視するとかっていう感覚が完全に消え失せてしまっている現代の方が、やっぱり衰えてるね。劣化してる状態だ。
この時はわし自身も漫画家で愚民の立場だったけれども、体制に飲み込まれていないところで、堂々と反論している。そういう気骨みたいなところが大事で、今は気骨がない。その差があるね。
みな)当時の知識人の質と、今の知識人の質も全然違ってる。西部さんは「専門家批判」をしてたんですよ。現実とか常識に即してなくて、総合知で物事を判断できない専門家は批判するというところも関係してくると思うんですけど、知識人って人たちが現実離れした机上の空論を言ってたらそれは全然違う。
いわゆる今の自称保守のネトウヨとか、男系固執している人たちもそうだけど、現実から浮遊してしまって、常識を手放してしまっているのに、知ったかぶりして、国民は何も知らない愚民だから、自分たちの方が正しいとか思ってる面もあるじゃないですか。
小林)全くそうだね。結局、総合知がないのよ。今の知識人と思い込んでる人たちには、総合知がない。専門知もあるのかねって感じもするけどね。
例えば長島昭久ってやつとかは、本当は防衛関係の専門知がなければいけないけど、それがあるのかどうかもわからないし、総合知に関しては全くないっていうひどさだからね。
みな)八木秀次だって元々は憲法学者でしょ。竹田恒泰だって一応は小林節に師事して憲法を学んだとか言ってたのに、本当に憲法知ってる?って言いたくなるようなことを言ってるじゃないですか。
小林)専門家としても怪しい、総合知に関してはもっとひどいからね。やっぱり全体的に劣化しちゃってる。
トッキー)そういうのが肩書きだけつけてたりとか、権威があったりとかっていうふうになっているのに対して、「わしは愚民である」って、愚民という言葉が大衆か庶民かという違いは、ここでまだつけてないですけども、権威を笠に着ているのに対して、こっちは権威がないぞ、愚民だぞと言って出ているのが、『ゴーマニズム宣言』を始めた真髄というか、本質に近いと思いましたね。
小林)いいんじゃない? よくまとまったよ(笑)。
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小林よしのり漫画ブック
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 『おぼっち…



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配信ありがとうございます。2,3番で大変結構です。 猪木対アリ戦から丁度半世紀、関連記事にもなっていましてこれまた結構です。
一番乗り〜!