「極めて残忍で悪質」無期懲役求刑の川村葉音被告に懲役30年判決の背景【大学生強盗致死事件】「端緒を作り出した」と認定も「死亡への直接的な寄与は限定的」札幌地裁は判断
2024年10月、北海道江別市の公園で当時20歳の男子大学生が激しい暴行を受けて死亡した事件の裁判員裁判で、札幌地裁(高杉昌希裁判長)は2026年6月25日、強盗致死や詐欺などの罪に問われていた川村葉音被告(21)に対し、有期懲役刑の上限となる懲役30年(求刑・無期懲役)の判決を言い渡しました。 ▶【この事件の写真を見る】無期懲役を求刑されていた21歳の女や共犯者 また、共犯の当時18歳の高校生だった男に懲役20年(求刑・懲役20年)、当時16歳の少年に懲役9年以上13年以下の不定期刑(求刑・懲役10年以上15年以下)がそれぞれ言い渡されました。 検察は川村被告に無期懲役を求刑していましたが、札幌地裁が下した量刑は懲役30年でした。 札幌地裁はどのような理由で有期刑の判決を下したのか、判決要旨から読み解きます。 ■裁判長の量刑理由 この事件全体の量刑を考えるにあたり、札幌地裁の高杉昌希裁判長は以下のように評価しています。 【判決要旨】 被害者からキャッシュカードの暗証番号を聞き出すまで約2時間にもわたって、時には笑いながら、集団で一方的に殴る殴るの苛烈な暴行を断続的に加え続け、被害者のクレジットカードを使用してたばこなどを購入し、同キャッシュカードによる金銭の引き出しを行ったもので、極めて残忍で悪質な犯行である。 被害者が繰り返し謝罪したことも意に介さずに、その頭髪などに火をつけ、何ら落ち度のない被害者に対して土下座での謝罪を強要して、精神的にも甚大な苦痛を与え、最終的には被害者の持ち物をすべて奪った上、寒空の中、被害者を公園に放置し、被害者を死に至らしめた。 被害者遺族らの喪失感、悲嘆は筆舌に尽くし難く、慰める言葉も容易には見当たらない。以上によれば、本件は、強盗致死罪を含む事案の中でも最も悪質な部類に近いといえ、このような評価は、本件犯行に計画性がないことを踏まえても変わりはない。 ■なぜ有期刑の上限?求刑よりも減刑した要素 検察側は川村被告に対して「無期懲役」を求刑していましたが、判決では「懲役30年」の有期刑にとどまりました。裁判所が示した理由は以下の通りです。
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