<主張>旧統一教会 解散命令確定で清算急げ

社説

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の本部が入る建物に掲げられている看板=6月23日午後、東京都渋谷区(相川直輝撮影)

最高裁は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散を命じた東京高裁決定を支持し、司法判断が確定した。これを機に、高額献金に苦しめられてきた被害者への弁済に向けた清算手続きを速やかに進めてほしい。

3月の高裁決定で解散命令の効力が発生し、教団の清算手続きが始まっていたが、最高裁が決定を覆せば手続きが止まる可能性もあった。

最高裁の決定は、教団の不法行為を「日本の信者らが無理をしてでも世界の国々のために経済的援助をすべきだという教義の創始者らの方針を踏まえたもの」と断じた。

創始者の方針とは何か。高裁決定は認定事実に、教義の創始者、文鮮明氏の著書における記載内容を記していた。

例えば韓国をアダム国家(父の国)、日本をエバ国家(母の国)と規定し、「日本がエバ国家として果たすべき使命とは何でしょうか。いくら何と言っても服従するところに勝利があるのです。完全に服従すれば完全に征服します」。また教団幹部は信者に、「昼食一食分にも満たない献金をするのでなく、自分の生命、全財産にも当たるすべてを捧(ささ)げるのです」などとも説いていた。

その背景には、日本人は敗戦までの間統治してきた韓国への贖罪(しょくざい)のために徹底的に貢がなくてはならないという、文氏の教えがあったとされる。

高裁決定によれば、平成30年度から令和4年度にかけて約650億円に上る海外送金の9割は、韓国向けだった。韓国に本部を置く教団の本質は、あからさまな反日団体である。

こうした教団の存在や高額献金被害を放置してきた日本の政治、行政、司法、社会は大いに反省しなくてはならない。

最高裁の決定は「今後も信者らに対し、達成できないような数値目標を定めて献金勧誘を行うよう求める恐れがあり、信者らは同様の勧誘行為を行う可能性が高い」と、再発への危機感にも言及している。

解散命令の確定は一つの大きな節目ではあるが、宗教法人としての法人格を失う教団が消滅するわけではなく、任意の宗教団体として存続する。

関係省庁は被害者救済の原資となる教団の財産保全に万全を期すとともに、厳しく監視の目を光らせる必要がある。

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