学生や教員にハラスメント行為を繰り返したとして、金大は26日、理工研究域の50代男性教授を懲戒解雇にしたと発表した。解雇は24日付。22日にも、利害関係のある業者から金銭を受け取ったとして融合研究域の40代教授を懲戒解雇にしている。3日間で教授2人が懲戒処分を受ける異例の事態に、学生や職員の間に困惑や怒りが広がっている。
大学によると、理工研究域の教授は2021~24年、研究室関係の学生にセクハラやアカハラを行った。教員に対しては、研究室の設備を使わせないアカハラ、他人の研究を盗用したと誹謗(ひぼう)中傷するパワハラも確認された。実験の際、換気を十分に行わないなど、安全確保に必要な措置を怠っていたことも処分の対象となった。
21年以降、複数の学生、教員から大学に相談があったが、教授は長期間、大学側の調査に応じなかったという。その後、一部の行為を認めたが「ハラスメントはしていない」と話した。
大学はハラスメント被害者のプライバシー保護の観点から、事案の詳細や教授の名前などを明らかにしていない。
金大によると、11年3月に講師、16年3月に教授が懲戒解雇された。今年に入ってからは、3月にブログに大学の信用を傷つける虚偽の投稿を公開していたなどとして、医薬保健研究域の講師が、今月22日には能登の復興事業にも関わってきた融合研究域の藤生(ふじう)慎教授が利害関係者から金銭を受け取っていたとして、それぞれ解雇されている。
●「言語道断」「いい迷惑」
立て続けの不祥事に、ある男性教授は「言語道断。あまり気持ちの良いことではない」と憤った。
この教授によると、藤生元教授が所属していた融合研究域は24日に学生向けの説明会を開催した。藤生元教授が卒論の指導担当だった学生もいたという。理工学域4年の女子学生は「立て続けの解雇で驚いた。研究室に所属している人がかわいそうだ」と心配した。
人文学類3年の女子学生は「身近な存在の教授がハラスメントや不正をしていたら不安になる」と眉をひそめ、別の学生は「無関係の学生や職員も調査を受け、いい迷惑だ」と語気を強めた。
大学は理工研究域教授の処分に関し、管理監督責任として、事案発生時の同研究域長ら4人を書面で厳重注意した。
和田隆志学長は「被害に遭った学生や職員におわび申し上げる。職員の研修受講の徹底など再発防止活動を強化し、社会的信頼の回復に努める」とコメントした。