東京地検特捜部に逮捕・起訴された太陽光発電関連会社の社長が、怒鳴られるなどの違法な取り調べを受けたとして、担当した検事の刑事裁判を開くよう求めたのに対し、東京地方裁判所は24日、これを認め、裁判を開く決定をしました。
5年前、詐欺などの罪で東京地検特捜部に逮捕・起訴された太陽光発電関連会社の社長、生田尚之被告(52)は、取り調べに対して黙秘していましたが、事件を担当した堀木博司検事(57)から「黙秘を人のせいにするな」と怒鳴られるなど違法な取り調べを受けたとして、ことし4月、特別公務員暴行陵虐の罪で刑事裁判を開くよう求める「付審判請求」を行いました。
これについて、東京地方裁判所は24日、堀木検事を被告とした裁判を開く決定をしました。
「付審判請求」は、検事や警察官の職務に関する犯罪の疑いを告訴・告発して不起訴になった場合、裁判所に刑事裁判を開くよう求めることができる制度です。
最高裁判所によりますと、検事を対象にしたものでは、大阪地検特捜部が捜査した横領事件で無罪になった不動産会社の元社長の請求がおととし認められたのに続き、2例目だということです。
事件や裁判の経緯
東京地検特捜部に所属していた堀木博司検事(57)は、5年前、詐欺と特別背任の罪で逮捕・起訴された太陽光発電関連会社の社長、生田尚之被告(52)の取り調べを行いました。
取り調べで黙秘した社長に対し、堀木検事は「検察庁を敵視するってことは、反社や、完全に」と言ったり、「黙秘を人のせいにするな」と怒鳴ったりしていて、最高検察庁は翌年、取り調べに不適正な点があったと認定しました。
社長の刑事裁判では、ことし3月、東京地方裁判所が懲役11年を言い渡し社長側が控訴しましたが、取り調べについて判決では「不必要に相当性を欠く取り調べがあったとはいえる」と指摘していました。
社長側は、違法な取り調べで精神的苦痛を受けたとして、おととし、国に賠償を求める裁判を起こしています。
これとは別に、社長側は堀木検事を特別公務員暴行陵虐の疑いで刑事告訴しましたが、東京高等検察庁は嫌疑不十分で不起訴にしました。
これを不服とした社長側は、ことし4月、東京地裁に対し検事を被告とした裁判を開くよう求める「付審判請求」を行っていました。
東京地検 次席検事のコメント
東京地方検察庁の市川宏次席検事は「付審判請求に対する裁判所の決定があったことは承知している。個別事件における裁判所の判断についてコメントは差し控えるが、検察としては、引き続き取り調べの適正確保に努めてまいりたい」とコメントしています。
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