自閉スペクトラム症の息子が国立大医学部に現役合格し、国家試験も合格。医師でもある母が続けたルーティン
本人は「きっと合格してるやろ!」
タロウの学生生活の集大成として待ち受けている医師国家試験は当然ながら、卒業試験以上に難しい試験です。普段からたくさんの勉強をこなしている優等生であっても数ヶ月間、寝る間も惜しんで勉強するのが当たり前なのですが、いろいろなことに気が散ってしまい、集中力とやる気がなかなか持続しない息子はやはり苦戦したようです。試験翌日の自己採点では、どうやらボーダーライン。例年の得点状況を考慮すると、ギリギリで合格というよりも、ギリギリで不合格なのではないか、という危うい状況でした。 ですが、本人曰く「うん、きっと合格してるやろ!」。 心配性の母としては耳を疑う発言でしたが、同時に「これほどまでにポジティブな性格になれたんだな。あの毎日のナイトルーティンにはやはり意味があった」と感慨深く思ったものです。 結果的に、タロウのポジティブな予想どおり、ボーダーライン+1点でギリギリなんとか合格を果たしました。あとで聞いたところ、「落ちたら、アフリカに行こうと思っていた。なんとなく、行くならアフリカが楽しそうかな、と思って」だそうです。 もちろん、医師国家試験が最終ゴールではありません。これから、5年間の研修医生活がはじまります。大変なことがあってもめげずにやり抜いてほしいと願っていますが、この自己肯定感がどんなときでも彼を支えてくれると信じています。
星野 歩(医師)