旧統一教会「解散命令」が確定、教団側の特別抗告を最高裁棄却…多額の財産的損害「教団が組織的に関与」
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文部科学省による世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への解散命令請求について、最高裁第3小法廷(渡辺恵理子裁判長)は22日付で教団の解散命令を支持する決定を出した。解散を命じた東京高裁の決定に対する教団側の特別抗告を棄却した。解散を命じた司法判断が確定した。
決定は裁判官4人全員一致の意見。法令違反による宗教法人の解散命令は過去に、教団トップが刑事責任を問われたオウム真理教と明覚寺の2例があるが、今回は最高裁が民法上の不法行為を理由に初めて解散を命じた。
決定は、教団の信者らが1973年から2022年までの間、不法な献金の勧誘によって多数の人に多額の財産的損害を与えたと指摘。こうした行為は、世界の国々のために経済的援助をすべきだという教団の創始者らの方針を踏まえ、「教団が組織的に関与して行われた」とし、法令に違反して公共の福祉を害したことは明らかだと述べた。
その上で、教団が不相当な献金勧誘を防止する実効的な措置をとらず、今後も被害が続く可能性が高いとし、解散により法人格を失わせることが必要と判断した。
教団側は「解散命令は宗教活動の自由や宗教的結社の自由を保障した憲法20条や同21条に反する」と主張していたが、決定は、解散命令後も、信者の宗教行為自体は禁止されず、任意の宗教団体として活動も続けられるため、影響は間接的なものにとどまると言及。「解散命令は憲法に違反しない」と結論付けた。
教団を巡っては、22年の安倍晋三・元首相銃撃事件を機に高額献金被害が社会問題化し、文科省が23年10月に解散命令を請求。東京地裁は25年3月の決定で解散命令を出し、今年3月の高裁決定も支持したため、教団側が特別抗告した。
文化庁は「関係省庁と協力して、被害者救済に向けて必要な対応を徹底していく」とコメントした。一方、教団は「訴えを聞き入れず、決定が下されたことは大変遺憾だ」とするコメントを出した。
「清算手続き」被害者ら61人申請
教団の解散命令は、今年3月の東京高裁決定で効力が生じ、清算人が教団財産を処分し被害弁済に充てる清算手続きを進めている。
清算人は、22日付の報告書を公表し、献金被害者らの債権申告について、受け付けを始めた5月20日から今月19日までに61人の申請があったとしている。申請は来年5月まで受け付けている。
報告書では、解散命令決定前にいた約1400人の教団職員の解雇を進め、22日時点で約500人となったことも明らかにした。これまでの調査で、少なくとも預貯金約400億円などの財産を確認。清算人は今後、被害者らの申告を基に債権額を確定し、教団の財産から弁済する。
最高裁決定を受けて、教団の献金被害救済に取り組んできた「全国霊感商法対策弁護士連絡会」は、「被害者救済がより一層進むことを願う」とのコメントを発表した。