国民民主党の玉木雄一郎代表は24日の記者会見で、前日に参列した「沖縄全戦没者追悼式」(県主催)で、高市早苗首相の演説中の「ヤジがうるさかった」と振り返り、「非常に残念だ」と苦言を呈した。「平和運動さえ名乗れば、あらゆることが免責されるというある種の甘えは見直していくべきだ」と訴えた。
「立場を超えて不戦誓う空間」
会場となった同県糸満市の平和祈念公園の「平和の礎」には24万人を超える戦没者の名前が刻まれている。今年の追悼式では「戦争を止めろ」「憲法9条を守れ」などの声が上がったとされる。
玉木氏は「今回が最もヤジがうるさかった」との認識を示し、「いろいろな政治的主張はあるかもしれないが、24万人を超える尊い命が失われたことに対し、立場の違いがあっても追悼の言葉を述べている総理大臣にヤジを飛ばすことは非常に残念だと思う」と述べた。
そのうえで「立場の違いを超えて、失われた尊い命に哀悼の意を捧げ、恒久平和や不戦を誓うのが、あの場で共有すべき時間の過ごし方だ」と強調した。
玉城知事も苦言
玉木氏は、「ヤジを飛ばすことで、かえって平和運動そのものに対する違和感や嫌悪感が生まれ、本当の意味での平和運動が後退し、多くの人から敬遠される存在になることを恐れる」と指摘。「平和運動を名乗れば、あらゆることが免責されるという、ある種戦後の平和運動がまといがちだった甘えは見直していくべきだ」と語った。
また、記者から、民主党政権時代の野田佳彦首相(当時)が出席した北朝鮮による拉致問題集会でヤジが飛んだ際、司会を務めた保守系ジャーナリストが「総理に対して失礼だ」と制止した事例を挙げられ、「主催者が止めるべきではないか」と問われた。
これに対し玉木氏は、「静謐な環境で故人を悼み、恒久平和を誓うのにふさわしい環境を整えるのは、やはり主催者の責任の一つだ」と応じ、主催者側の対応の重要性にも言及した。
一方、玉城デニー知事も23日の式典終了後、記者団に対し「事前にぜひ静かな環境で式典を行いたいと呼びかけもしていた。今後、静謐な状況で厳かに進められるようお願いしたい」とヤジに対しては苦言を呈している。(奥原慎平)