「沖縄差別やめろ!」 慰霊の日、静かな鎮魂かなわず 式典の静謐乱すヤジ飛び交う

高市早苗首相のあいさつ中、ヤジを飛ばし、会場の外への退去を促される女性=6月23日午後、沖縄県糸満市(大竹直樹撮影)

戦没者の御霊(みたま)安らかなれと祈る場にヤジが飛び交い、式典の静謐(せいひつ)を保つことはかなわなかった。先の大戦末期の沖縄戦で組織的戦闘が終わり81年となる23日、最後の激戦地となった糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で営まれた「沖縄全戦没者追悼式」で、「戦争反対!」「(憲法)9条を守れ」「高市早苗は沖縄差別やめろ」といったヤジが相次いだ。

高市首相の声かき消される

追悼式が厳かに営まれ、ちょうど高市早苗首相があいさつに立ったときだった。会場の至るところからヤジが飛び、男女5人ほどが警察官らに会場の外へ退去を促された。ヤジを飛ばした人たちを拍手で見送る参列者もおり、その間、高市氏の声はかき消された。

沖縄県の玉城デニー知事は式典終了後、「事前にぜひ静かな環境で式典を行いたいと呼びかけもしていた。今後、静謐な状況で厳かに進められるようお願いしたい」と苦言を呈した。

高市早苗首相のあいさつ中、ヤジを飛ばし、警察官に会場の外への退去させられる男性=6月23日午後、沖縄県糸満市(大竹直樹撮影)

「平和国家は日本国の誇り」

高市氏は「私自身がしゃべっているので、何をおっしゃっているのかはっきりと聞こえたわけではない」と述べながらも、「閣僚も内閣総理大臣も国会議員も、憲法の順守義務を負っている」とし、「平和国家としての歩みを戦後ずっと続けてきたのは日本国の誇り。平和、国民の命を守るため、防衛力をしっかりと自主的に強化したい」と強調した。

民主主義の根幹をなす言論の自由、表現の自由は最大限尊重されなければならないが、厳粛な追悼の場で静謐を乱し、大声で政治的な発信をするのは、迷惑行為、妨害行為以外の何ものでもない。(大竹直樹)

高市首相「平和国家は日本の誇り」…沖縄戦没者追悼式

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