「誹謗中傷動画問題」は本当に存在するのか?
さらに深刻なのは、肝心の「誹謗中傷動画問題」についてだ。松井氏が「昨年9月の総裁選時に作成した動画」として、『週刊文春』や『共同通信』に提供した動画に、今年の衆院選時に撮影された高市総理の写真が使用されているなど、時系列状の問題が多数指摘されたのだ。
松井氏が取材にあわせて捏造した可能性もあり、『共同通信』は6月15日までに動画から切り出した写真の削除と、記事の訂正をした。
「松井氏の目的は動画作戦なるものの“貢献”で木下氏に取り入り、サナエトークンの実現にこぎつけること。本丸はあくまでサナエトークンなのです。
松井氏が木下氏に他候補のネガキャンについて、メッセージでやりとりしていたこと自体は事実だと見られます。しかし、木下氏も松井氏が『動画作戦』に使っていた具体的なアカウントは、知らされていなかった。木下氏への“自己申告”とは別に、松井氏が実際にどれだけ動画作戦をやっていたのか、その実態は極めて怪しくなってきています」(松井氏周辺)
『週刊文春』も、6月16日に、電子版で公開していた松井氏から提供を受けた動画の公開を一時停止し、本文の修正に追い込まれ、最新号で検証記事を掲載している。
同誌は、木下氏が松井氏の「動画作戦」とは別に、「真実の政治」というTikTokアカウントで、他候補のネガティブキャンペーンにあたるような動画の投稿に関与していたなどとも報じていた。「真実の政治」への木下氏の関与や、木下氏と松井氏の間でやりとりをされたメッセージなどを根拠として、「疑惑の根幹を揺るがすものではない」と主張している。
しかし、『週刊文春』に掲載されているスクリーンショットによると、「真実の政治」はフォロワー18人で、投稿された動画は3本にすぎない。最も再生されたショート動画でも、9000回程度で、選挙への影響は限定的とみられる。