高市首相と秘書を刑事告発 パー券売り上げなど虚偽記載で 裏帳簿情報も検察に提供
◆文春と赤旗が奮闘
上脇教授は次のように話す。 「私は、内部告発を受けて高市事務所の政治資金パーティーの会計帳簿を入手しましたが、それだけでは刑事告発できませんでした。同じように内部告発を受けて週刊文春としんぶん赤旗日曜版の各記者がそれぞれ会計帳簿を証拠に取材をし、貴重な証言を各記事で紹介してくれました。しんぶん赤旗日曜版は、高市事務所が発行した2019年分の「寄附金(税額)控除のための書類」も報道で紹介したので、私はこの度刑事告発できました。 もっとも、建設会社の専務の分の付け替え疑惑と所得税法違反の疑惑は、証拠が足りないので、刑事告発ではなく、情報提供にとどめました。地検が捜査を尽くせばそれらも刑事事件として立件されるかもしれません」 実際に脱税が行われていれば、所得税法違反の公訴時効は7年のため、2022年や2021年分はもちろん、2019年分のパーティーも捜査次第では起訴が可能だ。上脇教授はこれまで多くの政治資金問題で刑事告発をしてきたが、一方で公訴時効の壁に阻まれ刑事告発ができなかった事件も多い。 今回の刑事告発は、内部告発をした情報提供者、それを受けて取材をした週刊文春としんぶん赤旗日曜版、その取材をもとに上脇教授が調査をしたことで刑事告発に結び付いた。捜査当局に渡されたバトンは重い。 ■ 鈴木祐太 (すずきゆうた) 1981年香川県で生まれ。岡山、大阪で育つ。大学在学中から貧困状態にある子どもたち、特に被差別部落や在日外国人の子どもたちへの支援に関わり、小学校講師、派遣社員などを経てジャーナリズム活動を始める。フロントラインプレス所属。