ウルティマ基礎知識
1986年『ドラゴンクエスト』のもとになったゲームとして、『Wizardry』と一緒によく紹介されているのが1981年の『Ultima』だった。その特徴は2Dで描写されたフィールドマップ。
ドラクエ以降の世代にとって、ウルティマの認識はこの程度です。
僕だって知らないんだ。
いや、それにしても。
ウィザードリィと比べてウルティマの内容よく知られてない問題、そのことは前々から少し言ってきたが。
1983年のウルティマ3まで、ようやくクリアしてきた。
ドラゴンクエストに対する初期ウルティマの影響、はっきり言って名前だけ知っているのでは不十分です。国産RPGの歴史を語る気であるのなら…
ドラクエと同じ2Dマップ
Ultima最大の特徴は、マス目単位で構成されたフィールドマップにあった。
中心にいるのが主人公。簡素な地形画像で表現されたマップには記号的に描かれた城や街が配置してあり、これらは別マップへの入口となっている。これが初期ウルティマだ。
2D時代のドラゴンクエスト、ひいては多くのファミコンRPGにつながる標準の形式は、最初のウルティマで既に完成していた。
※この画像は1986年に移植されたIBM PC版のウルティマ1なのでオリジナルより色数が多く、町などのアイコンも違います。
後のウルティマシリーズだと同じ2Dでもマップの様式、スケール感が変わってくるわけだが、ドラクエが影響を受けたのは初期の話。ファミコン時代のドラゴンクエストのマップシステムは、5年も前のウルティマ1で完成していたものだった。
不思議のダンジョンに近い
マップの様式はドラクエと全く同じだが、ゲームのルールは異なり、全ての行動がターン制のRPGとなっている。これは、現在ではドラクエよりも不思議のダンジョンをイメージしてもらったほうが早い。
移動、攻撃、魔法の使用、待機、いずれも1ターン消費する。こちらが1行動すると、敵も移動や攻撃を1回ずつ行う。敵を引きつけてこちらから攻撃したり、軸を合わせて遠距離攻撃したりと、基本ルールは不思議のダンジョンと全く同じ感覚でいい。
敵の大きさもプレイヤーと同じ1マス。配置に気をつけないと複数の敵を同時に相手することになる。ウルティマ1と2は、移動とバトルの画面は分かれておらず、マップで見えている敵とそのまま戦闘が始まる。(ウルティマ3ではバトル画面が移動パートと分かれている)
街や城もターン制である。こちらが一歩動けば住民も一歩動いて、通行を妨げてくる。
もちろん、不思議のダンジョンと違って自動生成ではないのだが、ウルティマ1には自動生成も限定的にあったりはした。
3Dダンジョンがある
初期ウルティマの特徴は、その広大な2Dマップにあるが、実はダンジョン部分はWizardryと同様の3Dダンジョンで、その割合も比較的多い。
これはUltimaのほうがWizardryより先に発売しているだけでなく、ウルティマの前作にあたる『Akalabeth』(1979)というゲームがあり、その時点から3Dダンジョンだった。
どちらかと言うと3Dダンジョンを重視していたアカラベスを元に、簡易だった2Dマップの徹底強化を行ったのがウルティマである。
この3Dダンジョンの扱いも、初期3作のそれぞれ異なる。
ウルティマ1は主に地上、ダンジョン、宇宙と、ルールの異なる3つの領域が舞台のゲームなのだが、物語のメイン要素である魔物退治の場は3Dダンジョンだ。またダンジョンで戦うことでHPを上昇させることもできる。屋外にも敵はいるが、圧倒的にダンジョン内で戦いは行われる。
いっぽう、ウルティマ1のダンジョンは、探索要素としては作り込まれていない。各ダンジョンはゲーム開始時に簡易な自動生成で作られ、世界中に複数あるダンジョンは全部同じような構造になる。出現する敵も全部同じ。宝箱もランダム設置で、大したものも入っていない。
各ダンジョンの区別をつける必要さえない。純粋な戦いの場としての扱いが強い。
この扱いもウルティマ3では変わっており、ダンジョンは自動生成ではなくなり、全て作り込まれている。
3の各ダンジョンにはゲームクリアに必要なマーク、情報のほか、稼ぎに有効な大量の宝箱(中身はランダム)、さらに回復の泉と、重要なものが多数ダンジョンに設置されている。しっかり探索しないとクリアできない。
最短攻略なら無視できるダンジョンもあるが、その見分けはつかないので、攻略を見ないなら丁寧な探索が必要になる。
逆にバトルの場としては、深層ほど強敵が出現するが、相手にするメリットは少ない。ダンジョンで戦う必要は乏しくなっている。
で、ウルティマ2は…
ダンジョンが自動生成ではなく、大量のダンジョンがひとつひとつ作り込まれているのは3と同じなのだが、ゲームを通してダンジョンに入る理由そのものがなく、無駄に作りこまれたムダ要素となっている。
力の入れ方が間違っている。ダンジョンのモンスターは地上と異なる専用グラフィックなのだが、普通に進めると見る機会はない。罠だらけで稼ぎにも向かない。
しかもウルティマ2は魔法もダンジョン内でしか使えない仕様で、ゲームシステムそのものも潰れている。何だこのゲーム…
ダンジョンマップにロードブリティッシュの名前が書いてあるなど仕込みがあるけど、これもおまけみたいなもんなのだろうか。
なおFM-TOWNS版など一部の移植では、宇宙で必要なTRI-LITHIUMがダンジョンの最深部でしか手に入らないらしい。魔法が使えない職だと相当の苦行なので注意。
2Dの街や城でも戦闘は発生する。ウルティマ2と3にはラスダンに相当する場所があるが、これらはドラゴンクエスト同様の2Dダンジョンと言っていいだろう。
対面式戦闘がある
よくドラゴンクエストの特徴として上がるものに、ウィザードリィ由来の対面形式の戦闘というのがある。
「主観視点に近い描写で、正面向きのモンスターの絵が描画される」というやつ。だがこれはウルティマ1と2のダンジョンについても同様だ。
むしろバトルの雰囲気だけなら、正面の敵しか視認・攻撃できないウルティマ1のほうがドラクエ1のタイマン戦闘に近いと言える。
違うのは、ウルティマの場合は複数の敵に囲まれる状況があること。ダンジョン内もターン制で、立ち回りは不思議のダンジョンと同様である。(『まどか☆マギカ ポータブル』を知ってれば思い出してもらいたい)
ウルティマ3は3Dダンジョン内でも別画面の2Dバトルになるため、ここはドラクエ1とは遠ざかっている。
ドラクエの戦闘画面がウィザードリィ寄りという点については、ドラクエ開発当時に存在したウルティマ3や4を基準に考えれば実際そうだと言える。だがWizardry固有の特徴として説明するのは、あまり適切でない。戦闘と移動が分離しているのはウルティマ3でも共通の特徴でもある。
世界のスケール感が独特
ウルティマ1のワールドマップは海に浮かぶ4つの地域で構成される。各地方が近海を含めて64×64マスのエリアで、だいたいアリアハン大陸くらいのボリューム感がある。4地域合わせれば128×128のマップとも言えるので、ドラクエ1より広い。(しかし変なループになってるので、単純に128マスとは言いにくい)
1981年という黎明期にこれほど広大なマップを持っていたことは驚異的だが、やたら数のある街は各地方で同じデザインの使い回し、ダンジョンは実質全部同じで、密度は低く感じられた。
ウルティマ2はこれを改め、64×64マスのワールドマップが、時代別に複数ある方式になった。ウルティマ2はドラクエ3と同様の地球の世界地図モチーフになのだが、とても小さいので全く感覚は違う。海が多いので前作の大陸より狭く、そのぶん各マップの街やダンジョンの数も少なくなっている。
そして地球のマップが5つの時代あり、さらに地球以外の惑星が9つもあるので、屋外マップの総量なら前作より遥かに多い。
ウルティマ3もワールドマップは64×64マスのままだが、ワールドマップはこれで全部である。なんと3作の中で一番世界が狭いのはウルティマ3なのだ。この狭い領域に全ての街とダンジョンが存在している。初期ウルティマの密度感の問題を、マップを狭めることで改善している。
ウルティマ3の舞台「ソーサリア」は陸地がループする変なマップで海が少なく、アリアハンよりは広く感じられるくらいである。密度感ならレーシングラグーンのSouth YOKOHAMAくらいだろうか。土地は狭いが訪問できる場所自体は多く、ゲーム全体でのボリューム不足を感じることはない。
このスケール感は、ウルティマ3をアドベンチャーゲームっぽく感じさせる結果ともなっている。
また3にはアンブロシアという異世界マップもあるが、これはワールドマップというより2Dダンジョンに近い存在(食料の消費が少ない)。大きさは64×64。
町の大きさについては、ウルティマ1は町や城はキャラクターが小さくなり、全てが1画面に収まるようになっていた。
対しウルティマ2と3は街や城もワールドマップと同じスケールで64×64マスあり、非常にデカい。この巨大な街の隅っこに重要な情報を持ってる人がいるなどするため、それを見つけ出すのが大変。
ウルティマ4はワールドマップが256×256で、町は32×32らしいです。ドラクエに近いのはウルティマ4のようだ。
経験値とレベルがアレ
アレというのは…
ウルティマは最初からウィザードリィと同様、経験値によるレベルアップの概念がある。
あるのだが、これも扱いが3まででそれぞれ異なる。
ウルティマ1はレベルの効果が不明だ。レベルが上がってもパラメータは全く増えない。レベルが上がると攻撃魔法の威力が上がるらしいとか、屋外の敵の出現数が増えるらしいとか、真偽不明の情報がいくつか。
それっぽい情報としては「レベル8あること」がゲームクリアに必要な最後の乗り物を出すフラグらしい、と酒場でも教えてもらえるのだが、海外の攻略サイトに書いてあったりなかったりして、私は確認してない。そもそもレベル8未満でそこまで到達できるのかがわからない。
いずれにしろ、ウルティマ1のレベルに戦力的な意味が皆無であることは、まず間違いない。
ただしウルティマ1には「ダンジョンの一度の探索で稼いだ経験値」に応じてダンジョン脱出時にHPが増える仕様のため、経験値は無意味ではないと言える。だが累積の経験値とレベルについては関係ない。敵の経験値もたぶん敵の種類と関係なくランダム。
ウルティマ2については、もっとはっきり経験値とレベルには何の効果もないようだ。
「レベルを上げると強くなる」というドラゴンクエストに当たり前にある仕組みが、最初期ウルティマには無かった。レベルも経験値もそこにあるのに。
ウルティマ3はその点非常に改善しており、レベルは最大HPに直接反映される。その他のパラメータがレベルでは一切上がらないのは3も同様だが、最大HPは最重要パラメータなので、レベルも非常に重要なものとなった。
敵の経験値もランダムではなく、強い敵のほうが多くもらえる。常識的な設定だ。
なお、厳密にはレベルが上がった後で王様に報告して初めて最大HPを上げてもらえる、という二重の仕組みになっている(GOG.com版)。
その他のパラメータはというと、1では探索やクエストの達成で上昇する。
2と3では特定の場所でお金を払うとパラメータを上げてもらえるが、その場所まで到達するのが大変になっている。特にウルティマ2はパラメータ強化してくれる人のヒントが極めて乏しい。
3作とも、HP以外は初期パラメータで戦う期間が長い。3はキャラメイクで最適の振り分けをやる必要がある。
ゲームバランスが粗い
ウルティマ1と2はHPが気軽に増えまくる。上げ始めると9999まであっという間に到達し、ザコ敵の攻撃が全く気にならなくなるが、ラスボス戦が急に厳しくて5000くらい平気で持っていかれる。
ファイナルファンタジーみたいなインフレは初期ウルティマにはもうあった。しかもウルティマ1と2には戦闘中の回復手段が無い。最大HPおよび回復という概念そのものがなく、現在HPを増やすのみ。パラメータは効いてるようだが、効果がよくわかんないものも多く、成長は実感できたりできなかったり。
また敵に与えたダメージが表示されないことも多く(GOG版のウルティマ1なら敵が死ぬと表示されない。ウルティマ2と3は常に表示されない)、強くなったのか全然わかんない。
ウルティマ3は過剰なインフレは改善して、最大HPは2550までに下げられているし、HPを回復するという概念ができた。
回復魔法も強くはないが存在するので、粘れば敵地でも体力を回復できる。ラスダンとかだと使ってるヒマがないが。
レベルアップで成長も実感できるという点では、ウルティマ3は良い感じの調整になっている。だがレベルアップに必要な経験値が初期から全く増えていかないという特徴もあり、つまりレベルが上がれば強い敵にも苦戦しなくなり、経験値も稼ぎやすくなる。レベルが上がるほど育成も簡単になっていくのだ。
また3もゲーム終盤になっても弱い敵と戦う機会が多く、戦いの意味を考えさせられる(逃げることもできない)
バトルそのものの出来も…
Wizardryと比べて、Ultima初期作品の戦術性はかなり低いと言える。魔法を連発できない調整なので結局魔法使いも物理で殴ることが多いのだが、たまに使う強い魔法の効果も「相手は死ぬ」だったり、雑。
厄介な敵から倒すとか、連戦でMPを温存するなど、戦術がないわけではないが、全体的にバトルの駆け引きが希薄。HPを上げて殴って倒すのが基本。
職業バランスも悪く、特に3はファミコン版サマルトリアの弱体化版みたいな職が複数ある。
ただ根本的に粗いので、弱ジョブでもゲームクリアに大きな問題がなかったりする…
ウルティマ3はタクティカルバトルと呼ばれる2Dフィールドでの戦闘が展開するが、ルールとしてはターン制のままで、ウルティマ1を4人操作できるようになっただけと言える(『世界樹と不思議のダンジョン』のボス戦を知ってれば思い出してほしい)。
一見かっこいいのだが、本質は違わない。敵も1度の戦闘で同種のモンスター1グループしか出現しない。(ウルティマ4は複数種のモンスターが出る)
人数が増えたことで、今までひとりでやっていた役目が4人に分離されただけで、Wizardryやドラクエ2と比較し、パーティ戦闘としての完成度は高くない。
というか、これならソロでの立ち回りに集中できるウルティマ1やドラクエ1のほうが面白かったと思う…
乗り物が多い
ウルティマは初期から乗り物に力を入れていた。
1作目の時点で馬や船が登場。さらに水陸両方の地形に適応し射撃武器も搭載したエアカーも登場する。大陸を渡れるようになり冒険の範囲が広がるという、ドラクエ2以降と同じ仕組みは1作目で早くも完成していた。
ウルティマ2ではエアカーはなくなったが、もっと強力な飛行機(Plane)が登場する。これは離陸するとFF1の飛空艇くらいの高速で全地形を飛び回り、飛行中は時間も停止し、何物にも邪魔されることはない、超すごい乗り物。
ウルティマ3は馬と船だけになった。やりすぎたと思ったのだろうか?
また3では船の移動に風向きによる面倒な制限も追加された。不便になってる。
SFゲーである
これはよく紹介されてるので有名な話だと思うが…そうか?
ウルティマ1はビジュアルもアイテムも典型的な中世ファンタジーとして始まるのだが、すぐに宇宙服や光線銃が出回るようになり、やがてスペースシャトルをそのへんの店で買って宇宙へ飛び出すことになる。
宇宙ではゲームシステムさえ変わり、スターラスターみたいなレーダーマップつきの3Dシューティングが始まる。ウルティマは1作目の途中にして、急にRPGであることを放棄した。
これはFFの突然やらされるミニゲームみたいなものではなく、ゲーム全体の結構な割合を宇宙パートが占めている。宇宙に飛び出すストーリー上の必然性も全くない。
ただ、宇宙で戦って称号をもらわないとゲームクリアに必要なフラグが立たない。
なぜ?
わからない。
※スターラスターの元ネタは1980年のStar Raidersだと言われてる。ウルティマもこれを参考にしてるのかもしれない。
初期ウルティマに宇宙船が出てくる話は多摩豊氏の著書「次世代RPGはこーなる!」に書いてあったので知ってたが、「なんとスペースシャトルを買って宇宙戦闘を行うというモードまで用意されていた。」というのが、本当に言葉通り普通の街の普通の店でスペースシャトルを売り始めるという意味だとは思わなかった。
その点、ウルティマ2はパッケージアートからして「変な服を着て光線銃みたいなのを持ってる主人公が魔物の横にいる」というものだった。
※GOG.comにあるウルティマ1のジャケットは初期版とは異なります。この城もウルティマ2のジャケ絵の一部らしい。
ウルティマ2の舞台はタイムゲートで乱された世界。ファンタジーとSFの融合路線を前作より真面目に意図してるようだ。
1990年のイギリスにある食料販売店の名前はマク…ドナルス。入口にはピエロのロナルが立ってる。
ふざけているわけではない。現代世界も飛び回るゲームの設定に忠実な描写だ。
で、2では宇宙パートの扱いも変えた。シャトルはさすがに店では買えず、文明が崩壊した22世紀に残されたソビエトの基地から力づくで強奪する以外の入手法はなくなった。
宇宙に出ても別ゲーが始まることもなく、別の惑星のマップに移動するまっとうな描写に変更。着陸時に少々アクション要素があり、失敗すると山に激突して即死するが、まだミニゲームの範疇でありRPGを逸脱した体験ではない。
ただこの宇宙パートにもやはり問題があり、太陽系の全部の惑星マップが用意されていて、中には人類が住んでいる都市もあるのだが、ひとつも行く必要がない。地球以外の作りこまれた太陽系の惑星全部無駄。
必然性どころか、太陽系惑星の存在そのものの情報がゲーム中になく、説明書に書いてある座標を読んだプレイヤーが自発的に行くようになっている。ポートピアのリカちゃん電話みたいな要素が、太陽系全体。
ウルティマ2、いくらなんでも無駄な要素が多すぎる。ゲームの半分以上が不要なもので構成されてるんじゃないか。いや、この無駄を目撃、探索し尽くすことこそがウルティマ2の本当の目的なのでは。
存在を教えてもらえるのは惑星Xとかいう謎の惑星のみで、そこにいる人物と会う必要があるのだが、その人物がなぜ22世紀の銀河の彼方にいるのか、その理由も全くわからない。とにかく、そこにいるから行くしかない。SF要素の融合に前作より真面目に向き合ったと思われるウルティマ2だが、宇宙の必然性がないのはそのままだった。
ウルティマ3ではSF要素が失われた。ウルティマは急に正統派ファンタジーになった。
正確には、少しだけSF要素が残っている。これは3を実際にプレイした人は高確率で言及しており、結構有名な話題のようだ。
この後のウルティマ4発売より後の1986年、リメイクされたウルティマ1では新しいマニュアルが書かれたのだが、ここでは宇宙船の操作について何らかのイレギュラーなものとして書かれている。
つまり、2作のSF要素はそれぞれのラスボスと関連した異常事態であり、3の時代はそれが引きずられて残っていたものか?
初期作品の場違いなSF要素が黒歴史として封印される過程、それそのものをウルティマ3は表現している、ということなのかもしれない。イカれたファンタジー世界の終わりの物語、ファイナルファンタジーだと。
こうしたストーリー上の経緯、明確な説明をしている媒体もあるかもしれないが、私はウルティマに詳しいほうじゃないので知りません。
しかし海外サイトを読む限りでは、ウルティマ3以降はタイムゲートが閉じて歴史が修正されたと解釈されているようだった。間違いなく後付け解釈だろうが、意外とスマートにやられていたのかも。
制作サイドもウルティマ1と2の存在そのものを埋葬することはせず、移植もちゃんとされていた。
世界観を崩壊させるギャグがある
ウルティマ1もライトソードとかフェイザーとかブラスターとか、別作品の武器をだいぶ原型残して持ってきてるのはパロディの範疇だと思うが、問題はウルティマ2だ。
なんで紀元前1423年のアフリカにアンドリュー・グリーンバーグとロバート・ウッドヘッドがいるんだよ。どんな時間圧縮で歴史改変してもそうはならんやろ。
しかもこれゲーム開始から二つ目くらいの街だぞ。文明の痕跡すら消え失せる人類史の危機に、こんなおふざけを入れとる場合かっ
ロードブリティッシュだけじゃなくギャリオット本人もいるわ。なぜか海王星にあるコンピューターキャンプに。ウルティマ2はいつできるんだい?って同僚(オーク)に聞かれてる。
冥王星には有名なソフトーク誌の創設者マルゴットとアルもいるぞ。ゆっくり音声のことじゃないぞ。
なんやこの地上絵は!バンダイナムコが黙っちゃいねェぞ!
「ウィザードリィはジョークだらけであり、無知な日本人にはシリアスだと誤解された」と言ってきた人々においては、ウルティマ2を太陽系の隅々まで見てから何か言ってもらいたい。当時の日本人でもこれをシリアスだと誤解できるわけがないわ。
いかにも昔のゲームのことわかってますよみたいな人たち、ウルティマ2については何も言ってこなかったじゃねえか。僕の知ってるウィザードリィは最初からもうちょっと真面目でしたよ。
こうしたウルティマ2のおふざけ成分はアフリカの魔法屋Wizardryなど地球にもあるが、地球外惑星に多く配置されており、やっぱり宇宙要素自体ふざけてたんじゃねえか。
このようなふざけた描写はウルティマ3でほぼ一掃された。ウルティマは急に真面目なファンタジーになった。何か心境の変化があったのだろうか。
海外wikiにウルティマ2のイースターエッグというか、パロディや身内ネタの解説があったが、明らかに1や3より多い。
「昔のRPGはふざけたものだったよ」と訳知り顔で言うのも間違い。こんなのはウルティマ2だけで十分だ。
治安が悪い
初期ウルティマといえば盗みというのはなんとなく知られてるとは思う。ウルティマ1は最初の城でスタート直後に最強装備が盗めるし、ウルティマ2は食糧を盗まないとやってらんない。徳のようなパラメータもなく、街から出ると衛兵も追ってこなくなる。
しかし、そうした盗みについては、あくまでゲームを激しく楽にするだけであり、嫌なら自重してもよい。どっちかというとウルティマ1と2ではゲームクリアに必要な鍵を街や城の人間を殺して奪う以外の入手法がないため、どうやっても犯罪行為に走らないとクリアできない。
ウルティマ3は、その点かなり遠慮している。盗みは1や2ほど強力でないし、町にこれみよがしに置かれるようになった宝箱も手間の割には儲からない。キーアイテムの入手にも犯罪行為は不要。また衛兵に賄賂を払って追い払うことができるようになったので、暴力に頼らなくても進める。
重要な情報をくれる人が人間の壁で塞がれているという場面ならあった。ここは手前のウィザードをどける方法はないので、ブチ殺さないと情報が聞き出せない。
町中で戦闘行動を行うと衛兵が動き出すのだが、ウルティマ2と3は町にいる好戦的モンスターと戦った場合でも追ってくる。ひどい。
知ってるかと思うが、ウルティマ4からは犯罪行為には代償が伴うようになった。
キーボードのコマンド入力は難しくない
ウルティマは昔のパソコンのゲームなので、ドラクエのようにコマンドメニューからコマンドを選ぶということはできない。
画面には普段からコマンドプロンプトが表示されており、キーボードからコマンドを手入力して行動を選ぶ方式。カーソルキーでの「移動」もコマンドとして扱われる。「話す」ならT(Transact)キーを押して、方向をカーソルキーで指定することで実行される。
こう説明するとややこしく見えるが、コマンドは頭文字一つで発動する。
やってて気づくことだが、キーボードでのコマンド入力って、別に難しくはないです。
オリジナルのドラクエ1なら「コマンドメニュー」→「はなす」→(方角を選ぶ→)「決定」と3~4回ボタンを押すが、ウルティマ2なら「T」→「カーソルキー」の2操作だけで「はなす」ができる。
キーボード操作に慣れると、むしろファミコンのほうがめんどくさいわけだ。
ウルティマ3だと「話すキャラを選ぶ」が追加されてめんどくさい。
初期ウルティマの場合、コマンドや呪文の一覧は通常表示されず、説明書などが必須というのが現代のRPGとの差だ。だが、そのルールだけ覚えれば難しいことはない。よく使うコマンドの種類も少なく(たまにしか使わないコマンドは結構ある)、アドベンチャーゲームのように単語探しを行うわけでもない。初期3作では。
ドラクエが親切なRPGという話から誤解してる人は多いが、キーボード操作それ自体に難しさというものは、ない。ファミコンのドラクエ1と大差ない程度のややこしさです。
難しいのは、コマンドが全部英単語なのと、単純にコマンドの種類が多いことだ。これらはドラクエ1と比べるとちょっと難しいでしょう。3は呪文がアルファベット指定で、呪文名も独特で効果を覚えにくいのも厳しいです。
ウルティマ3だけ特有の仕掛けとして、ゲーム中で教えてもらえる特殊コマンドがあり、それを文字入力で実行する専用の「Other」というコマンドが用意されている。ちょっとだけ単語探しアドベンチャーゲーム要素を入れていた。でも簡単です。
次のウルティマ4は人々との会話で単語入力が必須になったが、3まではそういうシステムはなく、簡単だったということを述べておく。ドラクエの情報収集と同じようなもの。
ストーリー性が薄い
ウルティマはストーリー重視作品みたいなイメージがあるが、初期3作にそれはあてはまらない。ストーリーは説明書に書いてあるタイプで、バックストーリー自体はしっかり書かれているが、要約すれば3作とも「世界の危機だから魔王的な存在を倒しにいけ!」となる。
そして、ゲーム中でそのストーリーが動くような大きな事件も起きない。最初からその世界に君臨しているラスボスがいて、その居場所を見つけて、倒せば終わり。
言い換えると、イベントフラグが非常に少ない。
ドラクエ1もそうした仕組みはごくわずかであるが、「お姫様を助けると一部の人のセリフが変わる」というストーリーの進行する要素が少しあった。
初期ウルティマにも王様の指示をこなすというイベントフラグのようなものは少しあるが、物語性のあるものではない。ストーリーの経過でラスボスの侵攻が進むことも、支配地が解放されていくこともない。
少なくとも、初期Ultimaが初期Wizardryと比べてストーリー性が強いということはなかった。
ウルティマ2と3だと各地のNPCのセリフが作り込まれているが、これはストーリーというより風景に近い。人々のセリフは固定で、世界の危機と関係ないどうでもいいセリフのほうが多い。
重要な情報を教えてくれる人も当然いるが、2と3ではなぜそこで教えてもらえるのかという理由づけも乏しく、ぶっきらぼうに配置されている。むしろ役に立たないセリフこそ雰囲気作りに役立っており、これはドラクエと通じるところがある。
情景描写がWizardryと比べて極端に少ないという特徴もある。この泉などが代表例だが、そこに泉(fountain)がある説明は最小限で、文字よりも絵で見せてようとしている。画像の表現力が明らかに不足しているにもかかわらず。
Wizardryなら、グラフィックがない場所でも「扉が光った」とか「彫像が踊ってる」とか、文章でいろいろ説明しており、ここにも作風の違いが見える。ウルティマ3のゲーム中の文章は短く、英語話者なら子供でも理解できるレベルな気がする。
ウルティマ4はストーリーの描写が全然変わるのだが、僕はまだ4を最初のほうしかやってないので、その話はまた今度…
Wizardryの影響を受けている
Ultimaの第一作は、Wizardryよりわずかに先の1981年6月に発売したとされる。少数販売されたというWizardryのプロトタイプのほうが少し先に出ているようではあるが。
これが2作目になると、既にWizardryを意識した描写がゲーム中にあるわけだが、Ultima3になるとゲームシステムに反映されてくる。パーティ制、複合職の追加、エンカウント型バトル、お金や持ち物を個人で管理し、死体を治療所まで運ばないといけないシステム設計。倒した敵が宝箱を落とすルールも真似してる。
これらは元ネタのD&DなどのTRPGの再現度を高めたというより、Wizardryのほうから影響を受けたものと見ていいだろう。
絵柄がかわいい
ウルティマ1でもっとも愛らしいのはグレムリンくんだ。Akalabethから続投している人類の敵で、1ターンの行動で食料の半分を奪ってくる。スリの銀次と同種の極悪生命体。
ダンジョン最下層を徘徊するバルロンさん。Akalabethのバルログより簡素なデザインになってて、まあまあ強いけどグレムリンに比べれば全く怖くない。(というか最下層よりB7とB8のほうが強いっぽい)
かんたんな絵が逆に怖さになってるやつも結構います。
ウルティマ2のダンジョンは画風はずいぶん変わり、あんまり怖くないけどかわいさは後退してる。
3は3Dダンジョンもエンカウント制になったので、大きなモンスターの画像は登場しない。人間の多くがピクトグラムのような造形(これはウルティマ2と同じ)だが、3ではロードブリティッシュだけ作者特権なのか、ひとりだけコミカルな絵に変わってる。
3の悪魔系のモンスター。目のドット描いてて、明らかに2よりかわいくなってる。
画面下側で立ち向かうピクトたちが味方キャラ。ソーサリアの危機に異世界から召喚された4人の美少女です。
こうした簡素で頭身の低い絵柄だったのは、ハード性能や、メモリやフロッピーの容量による表現力の限界も大きいだろうが…
やっぱりこれ意識してかわいく描いてるよな?
初期ウルティマはパッケージやマニュアルの絵は素直にリアル寄りの絵柄なんだが、ゲーム中の絵はそんなにシリアスじゃなかった。
マニュアルの絵がユーモラスだった初代Wizardryとは対称になっていると言える。
よく日本のゲームがローカライズされてジャケットだけシリアスな絵になるような圧力、海外誕生のゲームにも当然にあったのかもしれませんね。
まあ、ハードの都合も当然あるので、これが作者の理想に合っていたものかはわからない。ウルティマ4では少しシリアス寄りに直したようだし。
ともかく、この頃のウルティマは「西洋の本格派ファンタジー」的ムキムキの濃い顔のキャラクターというイメージにはあてはまらないゲームだったのは間違いない。
何より、コミカルな絵柄でもゲームのシリアスな雰囲気は崩れていなかった。のちのドラゴンクエストと通じるシリアスとコミカルの共存した雰囲気、ウルティマ3でとっくに成立していたと、ここで断言する。
ドラゴンクエストも、その影響下にある。
ウルティマ1から3で別ゲーである
ここまでの紹介でわかるかと思うが、ウルティマ初期3作は正統進化してきたという感じではなく、ゲーム内容がそれぞれ異なる。前作に全くなかった要素が追加されたり、余計な要素を削除したり、つまらない部分があまり直されずにそのままだったりもしたが、3作それぞれ作風の変化は大きく、単純な強化バージョンとしては作られてこなかった。
特にウルティマ2な…
きっかけは『夢幻の心臓』
一応言っておくけど。
ここまで紹介した内容はウルティマ初期3作を知らない人には衝撃的な内容もあるだろうが、やったことがあるなら常識レベル、一度やったら忘れるほうが難しいような内容です。
それをわざわざここに書き出した。つい最近までウルティマを1しかやったことがなかった、この僕の浅い知識で書かれたものだ。
書いておこうと思った直接のきっかけは、昨年switch版が配信された『夢幻の心臓』『夢幻の心臓II』をやったことだ。よく知られている通り、『ドラゴンクエスト』とそっくり、「ドラクエは夢幻の心臓をパクった」という言い方を一部でされていたゲーム。
このような品の無い言説は、かなり前からインターネットで言われていたのは知っていたが、個人的にはずっと疑ってた。
実際やってみると案の定、夢幻の心臓とドラクエで似てるところと似てないところがあるのは気づく。
ここで言明しておくが、ドラクエは夢幻の心臓、それも1作目の影響を部分的にだが、直接受けている、と僕は想像している。
似ていない点も多いが、部分的に重大な影響を残していると見ている。
が、実際やってみるとそれよりも夢幻の心臓が明らかにウルティマフォロワーであることのほうが印象を残す。特に夢幻の心臓2については、2Dマップで視界を制限するシステムが完全にウルティマ3そのままで、グラフィックにもゲームシステムにも多数の共通点がある。
独自性も強かった夢幻の心臓1と違い、2はかなりの割合でのウルティマフォロワーに転じている。夢幻の心臓もまた、1と2で作風がぜんぜん違うのだ。
ずっと疑問があった夢幻の心臓とドラクエについての関係性を見定めようとしていた。だが、先にウルティマの話をしていくべきじゃなかったか。ドラクエが初期ウルティマの影響下にあることは作者らも明言してるし、言われなくても誰の目にも明らかなことだ。
だいぶ前にGOG.comで1とセットで買ったウルティマ2と3、手を付けられていなかったが、今がそのときだった。
太陽の石の件
夢幻の心臓 - Wikipedia の初版(2008年12月13日 (土) 09:12)
>そのシステムは『ウルティマ』の上から見下ろした2Dマップに、『ウィザードリィ』の戦闘システムを組み合わせた両者の長所を取り入れたものとなっており、後にコンシューマーゲーム機で初めて発売されたRPG『ドラゴンクエスト』のゲームシステムは『夢幻の心臓II』の影響を色濃く受けたものとなっている。初期のドラゴンクエストシリーズでユーザーを悩ませることになった「太陽の石の在り処」や「ラゴスの所在」といったトリックは、『夢幻の心臓II』からの引用である。
もちろんこれはド素人の書いたデタラメな記述なのだが、17年経った現在も多少表現を直されながら残存している。
クソだな。
この中で意味の通る指摘である太陽の石とラゴスの「トリック」について検証してみよう。
これは、確かに夢幻の心臓2の序盤の街に似た仕掛けが出てくる。
この最初の町のマップの外側にフィールドマップに出ない場所があり、その先に歩いていくと隠れた人がいる。
また別の町、障害物で阻まれた影にも人や建物が隠れてる。
なるほどドラクエ1や2で同じような仕掛けを見た。この程度の仕組みは視界システムと町のマップ作ってれば誰でも思いつくだろうとしか思わないけど、似てることは確かだ。
しかし本当に驚いたのはこれがウルティマ3の最初の町に両方あったことだよね。
つまりウルティマ3を本当に心の底から全く知らない人間が、前例があることも知らずにドラクエは夢幻の心臓をパクったと言ってたのだ。十数年以上も。
ドラクエどころか夢幻の心臓より古い世界的超絶有名作で、しかもドラクエの元ネタと作者サイドも30年以上前から堂々と公言してるんだぞ。
なぜ知らないまま話そうと思ったんです?
まだこれはウィキペディアの素人の記述ですけどね。
当時そういうことを言われてた、という話を伝えてるものは存在しているのだが、どうやらドラクエと夢幻の心臓の比較をしている中で根本的にウルティマを知らないという、そうした事例は実際にいくつも見てきた。
商業メディアの記事でも見つけてしまった。
あえて記事の紹介はしない。
既に指摘したようなこと、すなわち夢幻の心臓のような2Dフィールドと3Dダンジョンのウルティマそのものの組み合わせを、ウルティマとウィザードリィの融合だとズレた評価をしている記事も複数人存在する。
または、夢幻の心臓2の特徴的な視界システムがウルティマ3そのままなことも書いてなかったり。
僕と違って、80年代のPCゲームをおそらくリアルタイムで見聞きしているはずの人が、素で知らない。
そんな人がドラクエと夢幻の心臓の類似点を論じてる。
このトリックの件、ウィキペディアの外でも同じこと言われてるのは見た記憶はある…
たぶん、当時の一部で本当に言われてたことなんだろう。それ書いてた発信源サイトはもう見つからないわけだが、そこからおそらく夢幻の心臓もやらないまま語り継いでる者はいくらか残存している。
ドラクエがやった「いいとこどり」
ドラクエ、ないし夢幻の心臓はウルティマとウィザードリィの両方の特徴を持ってる、両者の「いいとこどり」をしたのだ、とよく言われてるわけだが、実際どこからどこまでがウルティマか、ウルティマを知らずに論じることができるというのか。
たとえば対面式戦闘はウィザードリィの特徴と言ってるもの…それは、ギリそうかもしんないけど。
実際のところ、ドラクエはウルティマとウィザードリィのいいとこどりをしたというのは良い表現ではなく、ドラクエ1は単にウルティマに似てるとしたほうが適切だ。
このことは宮岡寛も言っていた。
>それが、まさか『ウルティマ』のほうに行くとは思わなかった(笑)。
>だって、どう考えても『ウィザードリィ』のほうが面白かったから。だけど堀井さんには独特の天才的なセンスがあって、「ファミコンで子どもに遊ばせるとするなら、冷静に考えたら『ウィザードリィ』じゃなくて、やっぱり『ウルティマ』なんだよ」という判断をしたんだ。
WizardryでRPGを知り、ハマりこんだ堀井雄二だが、作ったものはなぜかウルティマのほうだった、と間近で見ていた宮岡氏は言う。
この後で言及しているクエストロンというのも完全なウルティマフォロワーで、ウルティマ1と同じソロRPGなんだそうです。
(ドラクエの元になったウルティマというのは3は確実で、4も可能性は高いが、1と2については堀井さんたちがプレイしていたのかさえ不明です。ウルティマ1とドラクエの類似点は、クエストロンなどからの間接的な影響である可能性も否定はできない)
ドラクエがウルティマよりウィザードリィに似ている点は、戦闘画面の見た目はそうだと言えるが。
ドラクエ1のバトルシステムそのものはウルティマ3をTAIMAN-BATTLEにしてバランスを調整したようなもんであり、Wizardryとは遠い。
初期ウルティマにない特徴で、ドラクエとウィザードリィのバトルで一致していることをあげていくなら、レベルが上がるとパラメータも上がること、レベルで新しい魔法を覚えること、通常時の自動回復がないこと、与えたダメージがちゃんと表示されること、高レベルでも実用に耐える回復魔法があること、宿屋で回復ができること…
いろいろあるけど、逆になんでそれがウルティマにないんだよというようなものばかりであって、これはウィザードリィの真似をしたというより、普通にしたと言うべきでは?
(実際ここで挙げたものは一部は夢幻の心臓を含むフォロワーはもちろん、ウルティマ4で改善してるものもあります。ドラクエがそれらを真似したかは不明)
ドラクエはウルティマの良い部分は真似し、足りない部分は補強し、良くない部分は捨てている。ドラクエはウルティマひとつから「いいとこどり」をしている。
もちろんウィザードリィを含む他のRPGの影響も受けてるだろうが、根底はウルティマのフォロワーとみなすべきだ。
また夢幻の心臓など、ドラクエに先行する有力なタイトルもウルティマフォロワーであり、これらから二重にウルティマの影響を受けている可能性もある。
いずれにしろドラクエ1に対するWizardryの影響は無視できないが、それはバトルの見た目の他は、ゲームバランス、プレイ感、難易度の雰囲気といった、画期的なものというより地味な調整部分にある。バトルシステムが本当にWizardryに近づくのはドラクエ2以降だ。
ドラクエの新しくないところ
たとえばコマンド入力について。
ドラクエに絡めてコマンド選択式ADVであるPC版『オホーツクに消ゆ』に言及しているものがあるのだが、既に述べた通り、ウルティマ3までのキーボード入力は最初から説明書に書いてあるコマンドを選択する方式であり、単語を探すアドベンチャーゲームとは異なる。
ここで堀井雄二の歴史を追うのであれば。
堀井さんは『オホーツクに消ゆ』でアドベンチャーゲームにコマンド選択式を考案・導入した(それより古いコマンド選択式ADVの存在は知らなかったと伝えられる)。
そして『ポートピア連続殺人事件』のファミコン版で、十字キーでのコマンド選択式として昇華し、ファミコンでアドベンチャーゲームが成立することを証明した。
そして『ドラゴンクエスト』もポートピアからコマンド選択式を受け継いだRPGだ。ドラクエのUI開発に、オホーツク→ポートピアという経験が直接つながっている、と言える。
しかしウルティマを筆頭とする主要なRPGも、最初からコマンドは限られている。単語探しゲームの要素は初期ウルティマにはなく、事実上コマンド選択式と同じことだ。
本当のところドラゴンクエストがやったのは、「ファミコンでも操作できるコマンドメニュー式を採用し、コマンドの数も絞り込んだ」ことにある。
RPG史においては、「コマンド選択式」そのものはかなり最初からの特徴であり(Wizardryも同じ。もっと古いのもあるだろう)、後発のオホーツクへの言及自体が完全な余談だ。
なんならオホーツクのほうがウルティマやウィザードリィの影響だと指摘してもいい。実際にドラクエ知識だけでプレイしてもウルティマの操作はすぐ理解できるし、ドラクエ1のコマンドがまだ多いのはウルティマを引きずってるだけだと一発でわかるはずだ。
そして選択式のコマンドメニューもクエストロンや夢幻の心臓と同様で、ドラクエの発明ではない。
どちらかというと、ドラクエ当時のファミカセのロムの仕様ではメニューというか文章表示自体が大変だったことを考えたい。それをできると見込んで実行したのがポートピアの偉業であり、ドラゴンクエストへの道だ。
またファンタジー世界のビジュアル。ドラクエが剣と魔法の世界をポップにしたなどと書いてる書籍もあるが、国産でさえドルアーガとハイドライドとゼルダの伝説というアクション系の超有名作を飛ばしてるのがすごく雑な論なのだが、ウルティマ3をまず知らないのか。
その本を読み直したら、ウルティマもコナンザグレートと同列に書いて筋骨隆々で血生ぐさいイメージって堂々と書いてあったわけですが…
PC版ウィザードリィも絵柄はそんなシリアスとは言えないわけだが、ウルティマはもうちょっとかわいいよね。
このくらい、ウルティマを実際にやっていればわかるはず…
いや日本語PC版だと絵はかわいくないみたいだけどさ。
本当に知られてないのかも
そういえば、ウィザードリィが世界最初の3Dダンジョンだと書いてる商業媒体、そこそこ見かける…主に見られたのは90年代だと思うが、その頃のライターはもうウルティマがウィザードリィより歴史あることは知らなかったか。
90年代でさえそれなんだから、それより若い人がそれを信じるのも無理はないんだ。
いや、バブリースライムが最弱モンスターだと知らない記事とかはもっと後でも見たから、ウィザードリィもそんな知られてないのかも。
しかし90年代ならともかく、現在初期版にかなり近いウルティマの購入は容易である。なのにあまりに人々が初期ウルティマのことを知らない。
実際にやってたはずのないPLATOとか、やれる環境があるのにやらないで夢幻の心臓とかの話をメディア上で始める人が、どうしてウルティマをちゃんと調べないまま歴史を書き始めるのだ。
僕だって知らなかった。
ファミコンから後しか見てなくて恐怖のエクソダスも知らないライターでもない僕がそれを知らないのは勘弁してもらいたいんだが、僕と同レベルの浅い知識が、どうしてこうもウルティマにはまかり通るのだろう。
ひとつあるのは、2Dマップだけ知っていれば、ウルティマを知ったことになると思われてる。ああドラクエと同じようなもんなのねって。
あとは食料とか魔法の仕組みとか、ドラクエにない面倒くさいシステムがあるくらいの差でしょ、ファミコンと違ってスクロール機能がないのを頑張って動かしてるんでしょ、って。
ドラクエの知名度が高すぎて、ドラクエがあまりにウルティマだってことだけは実際事実なんで、本当のウルティマとの差までは気にしないまま話しても大した問題は起きなかったのだろう。
ウルティマの日本展開
ウルティマの日本語展開は実際にウィザードリィにおくれを取っていたらしい。ウィザードリィの日本語PC版が発売した1985年には、PC-88のウルティマ2と3もスタークラフトから発売したようなのだが、ウルティマ1はなぜか飛ばされ、さらにこの85年版の3は大部分が英語のままだという(ウルティマ2は日本語のようです)。
また原作を再現したがために、当時のPC-88としては厳しいグラフィックという評判のようで…
この日本版をやった人数がどれくらいかはわからない…多くはない気はする。
1987年にはポニーキャニオンからウルティマ4の日本語PC版が登場。同年にファミコン版3『恐怖のエクソダス』が登場。これがドラクエ2とドラクエ3の間だ。かの有名な夢工場87に出展するなどしてたようで、おそらく、かなり力の入ったプロモーションを展開した。だが、同年に出現したファミコンRPG群の中では特に大きな存在とはならなかった。具体的にウィザードリィより売れたか売れてないかはわかんないが…
ずいぶん遅れて1988年から89年にかけて、グラフィック等が日本語版4準拠のポニーキャニオンの日本語PC版1~3が登場。
だからウルティマ3の日本語ローカライズ版が発売したのは、ファミコンの恐怖のエクソダスが最初のようだ。89年ならPC持ってるようなユーザーもドラクエやるだろうし、PCでも他にやるゲームあるよな…しかもグラフィックは87年レベルで、ゲーム内容は83年以前のものだ。この時期に遅れてやってきた初期ウルティマ、思い入れを持つ人は少数派だろうと見込まれる。
既にウルティマそれ自体の評価よりも、「ドラクエの元ネタ」としての知名度にシフトしつつあった時代だ。
80年代前半にゲームを作っていたような人なら、Apple2でやっていた人も多く、当時画期的だったウルティマもかなり人気があった。ドラゴンクエストに強い影響を与えたのも間違いなくApple2のウルティマ3。
ただし、その83年ごろでさえバトル部分の評価はいまひとつだったとも伝えられるわけで。
それら黎明期の層より少しだけ若い世代、80年代前半の国産RPGを買っていた側であれば、つまりApple2までは持っていなかった人たちであれば。
PCでRPGをやっているような限られた層でも、真実のウルティマを知る者はごくわずかであった可能性、これはある。Wizardryよりは不利であったと。
あまり、そういうことは考えたくなかった。
機種の差が結構あるらしい
今回プレイしたのはGOG.comで販売されているもので、IBM PC版の復元らしい。
ウルティマ1はウルティマ4より後の1986年に制作されたバージョンで、16色グラフィックになり、ダンジョン内のへなへなのモンスターグラフィックはだいたい原典に忠実だが、2Dのアイコンはウルティマ4準拠に書き換えられている。ゲームの仕様にも差異があるようだ。
ウルティマ2と3については、オリジナルのApple2版と同じ年に移植されたもので、かなり忠実な内容だと思われる。ただし、色数だけ見ればApple2版より少ない4色(Apple2のカラー6色の仕組みは独特)、またApple2版ウルティマ3にはBGMがあったが、IBM版にはない。
現行のウルティマ2と3は、表現においてはオリジナルより劣るということになる。これらIBMバージョンは、IBM PCの普及率が低かった日本では、Apple2版と比べても出回っていないのではないかと思う。
※ゲーム用途なら、Microsoft Fligt Simulatorなどのために互換機能のあるマシンを所有してる人もいたと教えていただきました。それでウルティマも遊んでた可能性は無とは言い切れないか。
※IBM版ウルティマ2は当時のCGAコンポジットモード?というので想定した設計で、カラーテレビなどに映すと色数が劇的に向上するらしいが、現環境では無理。
結果的に、オリジナルに近いと思われるウルティマ2と3を遊べることになったが、そのため国内知名度の高いと思われる日本語移植バージョンについては知らん。
知らんうえで、調べたことを書いておく。
- ファミコン版3『恐怖のエクソダス』
アニメ調のキャラクターデザインで、ファミコンユーザーによりそった雰囲気を出して、原作にない、世界観の崩壊するおふざけが追加されてるのも有名なファミコン版。
しかし、既に紹介したとおりでオリジナルのウルティマ3はかわいいのだ。アニメ絵が間違ってるというわけではなかろう。むしろゲーム絵で比較すると恐怖のエクソダスのほうがかわいくない気がする。
内容はいろいろ酷評されたりもしているが、原作を知る方面からはむしろ良移植のように言われているようです。
ファミコン版のおふざけの一例として、オリジナルの3にいたシャミノというキャラクターが、原作者リチャード・ギャリオットに差し替えられている。シャミノはロードブリティッシュと同じく、ギャリオットの分身的なキャラクターなのだが、3のゲーム中ではある街の住人としてうろついてるだけで、大した役目は果たさない。
これがファミコン版でわざわざギャリオット本人に交替。特に理由のないおふざけ要素のように見えるが、わざわざシャミノを選んで差し替えたことからちゃんとわかってる人が差し込んだもの、ということがわかる。
もとよりふざけていたのはウルティマ2のほうであるが…2がファミコンに移植されないことはわかりきっていたので、そのぶんを3で回収した、というのは考えすぎか。
難易度については、ファミコン版3にはレベルを上げると敵が強くなるシステムがあり、地上でもドラゴンなどが出るようになるとのこと。
オリジナルはレベルで敵が強くなるシステムはない(はず)。それは最初から強い敵が出るということなのだが、遭遇率は低いし、ドラゴンなんか出ない。
それにレベルでパラメータが上がらないと言っても、HPは大幅に上がるので、本来ウルティマ3はレベルを上げれば上げるほど一方的に有利になるゲームだと思うのだが…
そこを変えてしまうのは厳しすぎるのではないか…?
またファミコン版は敵の強さや、ダンジョンの浅い層の敵も違うっぽいのだが、もしかしてレベル上げすぎが問題になるというだけではなく、普通に難易度が高くなってるんじゃないのか?
そんなことを考えた。
- 日本語PC版
PC-9801、8801、FM-TOWNSなど。シリアスな絵になってる。他にもコマンドが違うなど微妙に違うらしいが。
こちらのウルティマ3も難易度に関わる違いがあって、食料の消費量がレベルに正比例して爆発的に増えるようです。だから途中から餓えてダメージを受けながら戦うことになるというのだが、それ意味わからんし厳しすぎる。なんでレベルを上げると不利になるようなシステムが移植ごとに追加されてるのだ。
あと「逃げる」が追加されてるのだが、その反動かラスダンの固定敵が増えてるらしい。
要するにウルティマ3はオリジナルのほうが親切なのでは…?という疑問が生じた。単純にレベルを上げて殴ることが通用したウルティマ3は、なぜか日本展開で損なわれていたのだということに…
ドラクエが参考にしたのは、レベルを上げればいい、難易度ゆるめのウルティマ3だった可能性が高い。
今回は恐怖のエクソダスなど検証するほど余裕ないので、仮説で勘弁してほしいのだが。
IBM版にも厳しさはありますが、レベル上げについての大変さはないです。
日本語版ウルティマ2はリングがザコから取れるなど致命的な差があるようです。またダンジョンの敵がウルティマ1のグラフィック使いまわしのため全然違うっぽい。
- オートセーブはなくなってる?
GOG.comのウルティマ2とウルティマ3は、部分的オートセーブだった。
屋外ではFFのようにコマンドでセーブできるのだが、街などを出たときには勝手にセーブされている。またウルティマ3については、キャラクターが死亡すると通常はセーブできない迷宮内でもいきなりセーブされる。
これはどうやらIBM版の特徴であり、おそらくオリジナルに忠実な仕様だろうと思うわけだが、調べてもよくわかんなかった。移植版にそういう話はないようなので、修正されたのかもしれない。
ウルティマ1にはそのような強制セーブはないようだが、これはオリジナルと違うのかも。
- 実はリアルタイム制?
これもGOG版の話で、しばらく操作しないと勝手にPassされる。Apple2版の仕様に基づいているのだと思うが、わからん。
これが移植でどうなってるのかも知らない。2と3は結構すぐパスされるのだが、1は長い時間放置しないとパスされない(ので、さっきまで気づかなかった)。これもApple版と違うのか同じなのかわからない。
何もわからん。
Wikipediaのウルティマの2006年2月26日の編集で、Akalabethおよびウルティマ1~5は「地上では2Dであり、地下はリアルタイム3D」だという、わけのわからない記述がされてて、それが10年以上放置されていたということがあったのだが……
もしかしてこの「勝手にパスされる」をリアルタイムだと言い張ってたのかなあ…
いや私がやったバージョンは地上でも勝手にパスされましたので、これは実際にやってない人が書いてたのは間違いないですが。
ウルティマはダンジョンマスターじゃなく、あくまでターン制。こちらが素早く動けば敵もそのぶん素早く動くのであり、勝手にパスされるからと言ってリアルタイムRPGだと言い張るのは無理があるでしょう。
- 冥王星のソフトークがなくなってる
ウルティマ2にも町の外側の人がいる。これはソフトークのある冥王星の町ですので、ぜひ確認に行ってください。有用な情報は何もありませんが。
なんですが、この町はそのソフトークが推定原因で多数の移植で消されてるらしく、日本版の攻略サイトには存在も載ってません。
冥王星マップは足場の限られた山岳地帯を軽飛行機で飛んでいくという内容で、とても幻想的な体験なのだが、ソフトークのない移植ではマップ自体が修正されてしまってるようで、かなりもったいない変更。
今買えるIBM版には残ってるのでラッキーだった。
- ウルティマ3のSF成分
上で少し触れたウルティマ3に残ってるSF成分だが、これは移植で描写が変わってるようだ。
オリジナルは、見た目でSF要素だとわかるようになっており、文字での説明はない。
移植は。
ファミコン版ではSF要素ではなくなっているらしいのだが。
日本語PC版は、見た目ではわからなくなってて、文字でそれっぽい説明をしてる、というふうに変わってるようです。
初期ウルティマの移植でゲームの雰囲気に関わる変更が結構あることがわかってきたが、グラフィックや演出の変更は日本側のスタッフの手によるのだろうか。
しかし、原作サイドもチェックはしていたはずだ。
ファミコン版3は、おふざけも含めてだいたいそのままNESに移植されたという。
日本語PC版もギャリオットがコメントを寄せるなどしているようだ。
内容の変更には原作サイドの意向も出ているのだろうか?
ウルティマとドラクエ、そして
かつてドラゴンクエストが夢幻の心臓2のパクリだと言っていた輩と違って、現在生き残った人々はドラクエが完勝した歴史の下に生きている。
結果、逆にかつてパクリ元として一部のアレな人に持ち上げられた夢幻の心臓を敗者扱いして、貶めるような書き方をしている者も少なからず見られるようになり、この世はとんでもなく不健全な状態にある。
徳は失われて久しい。
彼らの論理に従うなら、どっちもウルティマをパクってると主張すべきであり、それは当時から言われているべきであり、全ての古参気取りは初期ウルティマをやるべきである。
ウルティマをやってない古参RPGマニアなど存在してはならない。
ドラクエ1なんかカギのシステムとか、最初の城と街が並んでること、止まってるキャラクターが足踏みアニメすることや床の色までウルティマのままだぞ。
まさかウルティマを実際にやらずに国産RPG史を、ドラゴンクエストを語れると思ってたの?
それは『鉄腕アトム』を読まずに手塚治虫を語るくらい無謀であろう。
今からでもやるんだ。
マウントを取るならウルティマで取らんかい。それも現在最も簡単に手に入るIBM版が最適である。98版しかやってない人はGOGで買い直せい。
私も、ここまで初期ウルティマを知らずに似たようなことを書いてきた。僕はゲーム研究家でも漫画評論家でもないからな。
ドラクエの話をする程度ならウルティマなんて知らなくても話せてしまうし、思えば鉄腕アトムもちょっとしか読んだことなかった。
私と違って、詳しいふりをしてるマニア気取りの人たちがウルティマの話をしない・できない理由はわからない。歴史の話をしたがるのはなぜか詳しくない人ばかりだ。ウルティマについて話しているディテールの怪しさで見分けられるとも言おうか。
本当にウルティマをわかってる人は、Apple2の記憶を持つごく一部。
初期ウルティマはドラゴンクエストに多大な影響を与えており、全体的にかなり似ている。
だがドラクエ以降の認識だとカルチャーショックを受けるような違いも多数ある。
ドラクエはウルティマからマップだけを真似したのではない。そこ真似しなくてもよくない?と思う要素もあるし、おそらく反面教師として遠ざけたなという内容もあるのだ。
「ウルティマとウィザードリィのいいとこどり」など、ウルティマとウィザードリィの両方を知らなければ話しようがない。
見た目がウィザードリィに似てる夢幻の心臓2のバトルが、実際の挙動はウルティマ3そのものだと、やってみないとわからないだろう。
続く…
今回はここまでとし、いずれドラクエとウルティマ、そして夢幻の心臓の比較にしぼった内容で続きを書きたい。
繰り返すが、ドラクエはおそらく『夢幻の心臓』の影響を直接受けている。元ネタが同じウルティマだから似てるというだけではない。夢幻の心臓固有と思われる特徴もドラクエに受け継がれている。
まあ「夢幻の心臓2のワールドマップがドラクエ1そっくり」は実際やったら全然似てないことがわかったけどね。詳しい比較は飛ばすが、まずウルティマ3と同じスケール感で狭いんですよね。
夢幻の心臓2については、かなりウルティマ3そのままのなのを、ドラクエが真似してない部分もかなりある。夢幻の心臓がウルティマから受け継がなかった要素を、ドラクエが受け継いでる部分もある。
それぞれまったく違うところもある。
だがそれを正しく分類するには、最低限ウルティマ3まで知っていなければ話にならないわけだ。
当たり前だ。
ただ、これ以上はウルティマ4をある程度進めないと書くのは難しいかもしれない…
少しだけプレイして、ウルティマ3と違って、4は本腰を入れてやらないとできないゲームということだけわかった。まず英語の文章量が桁違いで、いきなりハードルが高い。
しかしドラクエ1の前年に発売したウルティマ4、部分的に影響を与えている可能性はあるものの、その特徴たる大幅に進化した会話システムはドラクエのそれとは遠ざかっている。
果たしてドラクエ1に対する影響はどのくらいあるのか?
専門家でも何でもない僕のレベルならウルティマ3との比較だけで十分なのではないか。
年明けからウルティマの話ばっかり考えてるが、40年前のゲームをやり続けてswitch2を起動させてないのに電池が切れるなどして、さすがにつらくなってきた。
いや、このIBM版のウルティマ1と3、今やってもちゃんと面白いゲームですよ、ということは言っておきますけど。
正直に言って1983年のゲーム…さすがにドラゴンクエスト2より面白いとは言えない。
他にやりたいRPGがほったらかしの状態で立て続けでやるもんではない。
僕はつらい。
今後のやり方を考えますので、今しばらくお待ちください…
余談集
ちょっと触れたアカラベスについては、以前レビューをあげました。
ライバルと目される初期Wizardryの受容のされ方についてはこちらの記事で書きました。
初期ウルティマの3Dダンジョンはウィザードリィと異なる特徴がいくつかあるが、目立つのは「壁が1マスあること」と、「移動コマンドが表示される」である。移動するだけでは何も表示しないウィザードリィと違って、「前に進む」「右を向く」というのが表示されるということ。
ファミコンの3Dダンジョンでも同じような挙動の作品があるが、これはウィザードリィではなくウルティマのフォロワーでもあったのかもしれない。
一例はクエストの『ダンジョンキッド』。バトル画面もタクティカルバトルではないが見た目はウルティマ3似だ。
ところでダンジョンキッドの町の人の絵って吉田明彦が描いてる気がするのですが、ご存じの方おりませんか。
ウルティマの制作・販売元のオリジンシステムズはウィングコマンダーという別シリーズを立ち上げている。ちょうどウルティマ1の宇宙バトルパートの延長みたいなもんであるが、ウルティマへの意識はあったんだろうか?
以前ニコニコ大百科でストリートファイターUSAの記事を書いたとき、ウィングコマンダーの記事が存在しないことに気づいた。
日本のゲーム機にも移植されているのだが、知名度がないのだろうか、と思った。私もあんまり知らない。
Composite artifact colors - Wikipedia(英語)
この記事はApple2のカラーやIBM PCのCGAコンポジットとかの解説…のようなのですが高度すぎてわかりません…
私にはNTSC形式の知識が足りてない。