副首相にも嫌疑がかかった
より深刻なのは、オレクシー・チェルヌイショフ副首相兼国家統一相(下の写真)にも汚職の嫌疑がかかっていることである。6月13日、ウクライナ国家汚職対策局(NABU)と汚職対策特別検察庁(SAP)は、国家の最高幹部が関与した建設分野における汚職事件を摘発し、その被害額は10億フリヴニャ(約36億円)以上にのぼると発表した。NABUとSAPは5人の容疑者を起訴したが、そのなかにチェルヌイショフに関連する2人、元国家建設省事務次官のヴァシリー・ヴォロディンと元大臣顧問のマクシム・ゴルバチュクも含まれていた。二人とも、チェルヌイショフが国営のナフトガスで経営トップに就いていたとき、彼を支えていた人物だ。
NABUとSAPは、6月23日にチェルヌイショフに容疑状を交付するため、内閣事務局に召喚状を送った。
同日、「ウクラインスカヤ・プラウダ」は、6月19日にチェルヌイショフの息子が、6月20日に妻がウクライナを離れ、本人もオーストリア出張から戻らないのではないかとの見方を報じた。実際には、22日になって、チェルヌイショフは自身のファイスブックに、「ようやく帰宅。大変だったけれど、とても重要な出張(一部のメディアのおかげで、思いがけず人気が出た)が終わった」と投稿した。
なお、先のドゥビンスキー元国会議員によると、「チェルヌイショフはミンディッチの助けでキエフ州の知事になり、その後、地域大臣(地域開発大臣)、国営のナフトガスのトップになった」という。つまり、二人は接点をもち、二人ともゼレンスキーの側近であった。どうやら、ゼレンスキーの周辺には、灰色や真っ黒な要注意人物が多くいるようなのだ。