「生き地獄から解放されたい」元検事正からの性的暴行訴えた女性検事を苛む『二次被害』の実態は 職場で実名拡散…生きがいの仕事に辞表
■なぜ被害者が職場を去らなければいけないのか…社会に重い問い 辞表提出から約2週間後。 (ひかりさん)「お忙しい中このようにたくさんの方々が寄り添ってくださり本当にありがとうございます」 ひかりさんは大阪・中之島で開催された、花を手に性暴力の根絶を呼びかける「フラワーデモ」に参加していました。 性被害を訴える人たちが自分の話を順番に語っていきます。ひかりさん自身も被害者ですが、別の女性が泣きながら話す間、ずっとその背中をさすっていました。 (ひかりさん)「自分が検事のときに被害者にやっていた気持ちがちょっと出てしまって、すごい辛い経験を思い出しながら話すから再体験でますます辛いんですよ。それがとても分かるから。だから思わず飛びこんでしまいました」 ■性被害の『二次被害』 ひかりさんが突き付けた問いに司法や社会は… 性被害をめぐっては、被害を申告しにくく、申告したとしても立証が難しいうえ、二次被害に悩まされるケースが少なくありません。 内閣府の調査によると、不同意性交等の被害を受けた人のうち「誰にも相談しなかった」人は55.7%にのぼり、「警察に連絡・相談した」人はわずか1.4%。 また密室での犯罪になるケースが多いことから、立証が難しいという背景などもあり、不同意性交等罪の起訴率は35.5%(2024年)にとどまっています。 さらに、捜査段階で『二次被害』を受けることもあるといいます。 別の性的暴行事件で被害届を出したという女性によりますと、検察官からの聴取のなかで、「起訴しても被害者は損をするばかりだから諦めてください」「成人同士だからこういうこともあるでしょうと裁判で言われやすいです」などと言われ、傷ついた経験があるということです。 勇気を振り絞り被害を申告した人がなぜ職場を去ったり、捜査のなかで傷ついたりしなくてはならないのか。こうした『二次被害』が多くの被害者にとって声を上げることを躊躇させる要因の1つでもあります。
性被害について、司法や社会はどう向き合うべきか。ひかりさんの姿は重い問いを投げかけています。 (2026年6月17日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)
毎日放送
【関連記事】
- ▼「今回の訴状は遺書を作るような気持ちで…」「『自分』が壊れないために、『自分』が『自分』のままであるために、この闘いをやるしかなかった」元検事正からの性被害訴える女性検事 国賠訴訟提起にあたり心境語る 被告の第2回公判の日程は依然未定
- ▼「一生消えないよ、あの時の恐怖」13歳で伯父から性的暴行 「バレなければ合法」事実認めるような発言に呆然 「自分も戦おう」経験者の声を聞き告訴決意
- ▼「地獄を生きる子たちに希望を」実父からの性暴力を訴えた福山里帆さんらが財団設立 被害者の裁判中の生活を支援
- ▼「絶望的で人生が終わったと思った」実父から性被害受けた娘 実父に懲役8年の判決 "親だから憎み切れない"葛藤の中、父親の罪証明するために証言台へ「行為が終わると、ママに言わないようにと口止めされた」
- ▼『卒アル写真+AI=裸の画像を生成』教職員による子どもへの卑劣な性犯罪...新制度で防止できる?「下着泥棒は対象外」など課題も【日本版DBS】