●期間限定、にぎわい創出で復興加速
今年の七夕、能登空港がポケモン一色に生まれ変わる。石川県は14日、人気ゲーム「ポケットモンスター」の世界観を体感できる空港にリニューアルし、開港24年目に入る7月7日に「のと里山ポケモン・ウィズ・ユー空港」の愛称でオープンさせると発表した。ポケモンの名を冠した空港は世界初。壁にキャラクターの装飾を施し、限定のグッズや飲食メニュー販売、ラッピングバス運行などを通じて経済効果を生み出し、被災地復興を後押しする。
リニューアルに際し、空港ビルでは2階の吹き抜け部分にシンボルとして飛行機に乗る「ピカチュウ」の特大バルーンを飾る。1階到着ロビーには里山里海の象徴である白米千枚田をあしらった復興応援アートをデザインする。3階の見学者デッキには多数のピカチュウを配する。
エントランスの支柱やボーディングブリッジ(搭乗橋)、案内サインなどもポケモン仕様に一新。施設全体で計111種の「ひこうタイプ」のポケモンが来訪者を出迎える。
●飲食、グッズも
ソフト面では、スマートフォンで楽しめるポケモンの動画3本を準備し、構内のレストランでポケモン仕様のパンケーキと飲料を特別なランチョンマットに載せて提供する。売店ではTシャツやキーホルダー、スーツケース用のベルトなどのグッズを販売する。
県は震災からの復興に向け、包括連携協定を結ぶ「ポケモン・ウィズ・ユー財団」(東京)から「地元の子どもたちでにぎわい、全国のファンが能登を訪れるきっかけとなる空港にしたい」との提案を受けていた。「のと里山ポケモン・ウィズ・ユー空港」とする期間は、2029年9月30日までの約3年間となる。
ポケモンを生かした被災地支援では、12日に七尾市和倉温泉に「わくらポケモン足湯」が開設されたほか、のと鉄道穴水駅にゲートが設置されるなど能登各地で新たな「聖地」づくりが進められている。
●ラッピングバス周遊
北陸鉄道グループはこうした観光スポットを周遊するポケモンのラッピングバスを土日祝日、夏休み期間に運行する。金沢駅から能登空港を経て輪島に至る1日1往復の特急バスも同様の装飾とし、7月中旬に導入する。
14日、県庁でピカチュウと並んで会見した山野之義知事は「能登の人に少しでも元気になってもらいたい。観光客にもたくさん来てもらい、経済効果に期待したい」と述べた。
●SNS反響大きく 「夢ありすぎる。行ってみたい」
ポケモンの公式SNSでは「のと里山ポケモン・ウィズ・ユー空港」を紹介した投稿に多くの反響が寄せられ、注目度の高さを示している。
公式Xでは公開から2時間後の午後6時で閲覧数が28万件を超え、公式インスタグラムでも動画の再生回数が12万件超となった。「夢がありすぎる。行ってみたい」「能登の景色とポケモンの世界観、相性めちゃくちゃ良さそう」などといった期待のコメントが目立った。
●コナン、鬼太郎… 全国にユニーク愛称空港
ユニークな愛称がある空港は全国的に多い。人物やキャラクター名が付いた空港では、出身漫画家の代表作から名付けられた鳥取砂丘コナン空港、米子鬼太郎空港(ともに鳥取)や、地元発祥の昔話にちなんだ岡山桃太郎空港(岡山)、地域の偉人を冠した坂本龍馬空港(高知)がある。