オープン当日に観光客でにぎわうポケモン足湯=5月12日、七尾市和倉町

足湯のポケモン3体が相次いで破損し、2体は一時撤去されている=6月20日

左足が破損する前のコダック

  ●復興観光の目玉

 人気ゲーム「ポケットモンスター」のキャラクターの像が設置され、5月にオープンしたばかりの七尾市和倉温泉「わくらポケモン足湯」で、ポケモン7体のうち3体が破損していたことが20日分かった。足が折れた1体は故意に切断された可能性があり、管理する市は七尾署に被害を届け出た。震災から復興に向かう和倉の人気スポットとして連日多くの観光客でにぎわうも、現在は修復のため2体をやむなく撤去しており「せっかく来たのに」「大切に扱ってほしい」などと残念がる声が上がっている。

 ポケモン足湯は七尾湾を一望できる「湯(ゆ)っ足(た)りパーク」にあった足湯施設を七尾市などがリニューアル整備し、5月12日にオープンした。

 市によると、5月30日、アヒルに似たキャラクター「コダック」の像の左足が甲の部分から折れているのを利用者が見つけ、市に連絡した。失われた部分は足湯施設内で見つかった。市によると、状況から切断された可能性があるという。壊した人物は特定できておらず、市は故意の可能性もあるとして七尾署に被害届を出した。像は一時的に撤去している。

 また、今月19日には水竜のような姿の「ギャラドス」の角が破損した。当事者が「触ったら壊してしまった」と申し出たという。現在は応急処置を施している。

 ポケモン足湯ではオープンしてすぐの5月21日、魚のひれのような尻尾を持つ「シャワーズ」の尻尾部分にひびが入る被害もあった。男性客が寄り掛かった際に壊れたといい、翌日に本人が申し出た。現在は撤去されている。

 足湯は石川県と包括連携協定を結ぶポケモン・ウィズ・ユー財団(東京)の被災地支援の一環で整備された。誰でも無料で利用でき、モニュメントに触れることは禁止していない。

  ●観光客やファン「悲しい」

 足湯は親子連れやポケモンファンでにぎわっており、20日も多くの観光客が訪れた。能登のポケモンスポットを巡ったという小松市の会社員男性(35)は、相次ぐポケモンの「大けが」に「いたずらかどうかは分からないが、能登を復興させるためのモニュメントが壊され、撤去で無くなるのは悲しい」と話した。

 損壊したコダックの足は、水かきのようにとがっていることから「小さな子どもがぶつかってけがすることを心配し、わざと取り除いたのではないか」と推察する向きもある。撤去している2体は修復後に再設置する予定だ。

 和倉温泉観光協会の担当者は「地震後の明るい話題となるスポットで、にぎわいができて感謝している。一連の出来事は残念だが、これからもお客さんに足湯に訪れてもらいたい」と話した。

 七尾市は注意喚起の看板を設置するなどの対策を講じるほか、像の強度に問題がなかったかも検討する。市の担当者は「せっかくの人気施設なので大切に使ってほしい。このまま破損が続くなら、触るのを禁止することも考えなければいけない」としている。

 ★能登復興とポケモン 石川県と包括連携協定を結ぶポケモン・ウィズ・ユー財団は能登半島地震の被災地各地で観光支援に取り組んでいる。7月7日には能登空港が「のと里山ポケモン・ウィズ・ユー空港」の愛称でリニューアルオープンする。4月には、のと鉄道穴水駅にポケモンをあしらったゲート、七尾以北6市町にマンホールふた「ポケふた」が設置された。

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