手書きされた医療用語と行政用語が連なる「優生手術申請書」や「優生手術該当者調査書」。優生保護法下(1948~96年)の強制不妊手術を巡る情報公開訴訟で滋賀県に8割の開示を命じる判決が確定し、昨年3月、多くの黒塗りが外れた324枚の行政文書が取材班の手元に届いた。

 7年3カ月に及んだ情報公開請求と法廷闘争の末に、断種を実施した理由だけでなく、断種の手続きに携わった組織と人物の名前が明らかになった。これらの名前は、「時の壁」を越えて新事実にたどり着く端緒になると期待が持てた。

 取材班はまず、手術を申請または実施した県内の10病院に接触を試みた。

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