photo by Gettyimages
photo by Gettyimages

「論文数をカネで買う行為」とは

このKPI達成のために東北大が「国際卓越研究大学に関する事業」として進め、現在一時停止している大きな取り組みが「国際的に卓越した研究者の獲得」だ。分かりやすく言えば、論文数を増やすために他の大学や研究所などから研究者をスカウトするというもの。海外の研究者を中心に獲得するものだが、その手法には内部から疑問の声が上がっていた。

複数の関係者によれば、この事業について初めて方針が示されたのは2024年7月だった。

photo by Gettyimages
イメージギャラリーで見る
-AD-

その内容は、他大学の教授と准教授を対象として、原則国際公募を実施し、5年間で最大260名を確保するというもの。給与は「前職の現給+α」、研究費は年間500万円から2500万円で、総額では1研究者当たり1500万円から5000万円を想定。研究者が二つ以上の機関に雇用される形態のクロスアポイントメントの活用も示されていた。

質の良い研究者をスカウトすれば、自然と論文数も増えるーーこれが論文数やTop10%論文数を増やす目標を達成するための、大学ファンド助成金の使い道の一つだ。

ただ、この時点では、東北大には2024年度に、100億円程度の助成金が入るのではないかと見られていた。当時、筆者の取材に対して教員の一人は疑義を唱えた。

「助成金は、いわば論文数を買うことに使うつもりでしょう。研究者をスカウトで増やせば、自然と論文の数も増えますからね。実際、既存の教員に対しては、海外から優秀な研究者をヘッドハンティングしろと号令がかかっています。しかし、巨額の費用をかけて論文数を買うなんて、そんなことが教育機関のカネの使い方として正しいのでしょうか」

\現代ビジネスの記事を見つけやすく/
Google検索で優先表示

おすすめ記事