LGBT理解増進法に基づく初の基本計画が近く、閣議決定される。
性的指向や性自認(SOGI)の多様性について「認識は広がりつつあるが、生きづらさや戸惑い、さまざまな不安を抱えている人もいる」との考えのもと、地域や家庭での広報・啓発、教職員の理解促進、相談機関の対応充実などを盛り込んだ。
LGBT理解増進法の施行は令和5年6月。同法は政府に基本計画の策定を求めていたが、3年を要した。学校教育への影響や、若年層の安全確保を懸念する意見が相次いだためだ。さまざまな権利が入り乱れる複雑かつ難しい問題であることの何よりの証左といえる。
同性婚は違憲と「裁判所が判断」、最高裁判決まだなのに…
LGBT(性的少数者)を巡っては、最近の権利意識の高まりを受けて学校現場での関心も高いようだ。文部科学省によれば、関連する教科書の記述は増加傾向にあるという。具体的な書きぶりはどうなのか。主に高校1年生が使う公民教科書から探ってみたい。
東京書籍の「公共」は、《ジェンダー平等と性の多様性》(54~55ページ)と2ページにわたって特集する。《近年、LGBTに代表される性的マイノリティなど、多様な性のあり方についての理解が広がってきている》としたうえで、LGBT理解増進法の成立を紹介している。
だが《(同法には)差別的な取り扱いに対する罰則規定はない》、《民法上の同性婚は認められていない》などと問題視する。同性婚を認めない民法の規定を憲法違反だと裁判所が判断した事例もあると説明し《すべての人が社会の対等な構成員として活躍できる社会を築くことが重要である》と結ぶ。