中国でBL作家が一斉摘発
◉ついに、来ましたか。新サイバー犯罪条約を牽引しているのが、中国とロシアという、令和の枢軸国(ロシア連邦・中華人民共和国・北朝鮮)な訳ですが。そこがいきなり、ボーイズ・ラブ(BL)の表現弾圧を始めたのですから、やはりなと。
【中国、BL作家を一斉摘発 若者価値観に危機感か】Yahooニュース
【北京共同】中国甘粛省蘭州市の警察当局が今年に入り、男性同士の恋愛を描くボーイズラブ(BL)作品を小説投稿サイトで発表していた中国人作家の全国一斉摘発に乗り出した。わいせつ物を制作・販売して広めた疑いが持たれており、一部作家が拘束されたという。香港紙、明報が14日までに報じた。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより。検索で出てきた、AI生成のBLっぽいイラストです。
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■結婚や出産を望まぬ若者■
詳しくは、上記リンク先の全文を、お読みいただくとして。BLというのは、日本では独自進化したジャンルという面がありますね。1972年に萩尾望都先生が『ポーの一族』を、さらに1947年に『トーマの心臓』を、竹宮恵子先生が1976年に『風と木の詩』を発表し、これらを嚆矢として、少女漫画がBL漫画を主導し。
1978年10月に『COMIC JUN』が創刊、後にJUNEになって、専門誌も生まれ。その頃は、耽美系とか呼ばれていましたが。1991年に白夜書房から『イマージュ』が創刊され、このときキャッチコピーに「BOY'S LOVE COMIC」と銘打って以降、ボーイズ・ラブ、略してBLが一般化。ここら辺は、編集者になった頃ですから、よく覚えています。
中国では当局による厳しい検閲が敷かれる中、BL作品が若い女性を中心にブームとなっている。習近平指導部は1月、ポルノ・不法出版物の一掃に向けた工作会議を開き「大衆の反響が大きい問題に焦点を合わせた」徹底取り締まりを要求した。今回の一斉摘発は、結婚や出産を望まない若者の出現など「社会的価値観」が揺らいでいることへの危機感が背景にあるとの見方が出ている。
これは因果関係が、逆ですね。ポルノやBLがあるから、結婚や出産を望まない若者の出現するのではなく。結婚や出産を望まない若者の出現が、ポルノやBLへの需要を高めていて。社会が成熟すれば、少子化は必然であって。ポルノやBLを取り上げたからと言って、結婚や出産をするわけでもなく。国民を駒と見做す、独裁者の発想ですね。
もっと言えば、中国の経済成長期が、終わりつつあるということ。日本だって、高度経済成長期の頃は、結婚して家を持って車を買って、洗濯機やテレビやクーラーなど、物質的に豊かになるのが当然と思われていた時代があったわけで。でも、就職氷河期世代は、結婚を諦め家を諦め車を諦め、苦しい経済状況の中でささやかな娯楽に走ったわけで。
■独裁者の安易な表現弾圧■
日本でも、自分たちは学生運動で暴れまわった全共闘世代が、近頃の若い者は破棄がない、悟り世代だのなんだのと、バカにしていました。自分たちが社会をダメにしたという、自覚も反省もなく、バブル崩壊からの平成不況を招いたくせに、責任転嫁。多くの国では、高度経済成長から低成長にシフトし、少子化という流れが当然なんですから。
中国自体は、2008年公開のアニメ『カンフー・パンダ』を観た共産党の偉い人が、なぜ我が国でこういう作品が作れないのだと嘆き、これからはコンテンツ産業だと、小説・漫画・アニメ・映画に力を入れるようになり。『三体』や『羅小黒戦記』に結実したわけで。ここらへん、自分も中国人留学生をかなり教えましたから、実体験でもあります。
日本ではこう伝わってるんだ…中国国内だと地方政府が罰金目当てで立場の弱く反抗しにくい女性作家に目をつけて逮捕状を出したっていう見解が一番多いけどね。女性の弁護士たちが無償で弁護を引き受けたりして頑張ってるみたい。近年のBLに対する引き締めが強まってるのも影響してるのは間違いないね。 https://t.co/H004tv2eOo
— るるか (@lamblamblunlun) July 14, 2025
日本ではこう伝わってるんだ…中国国内だと地方政府が罰金目当てで立場の弱く反抗しにくい女性作家に目をつけて逮捕状を出したっていう見解が一番多いけどね。女性の弁護士たちが無償で弁護を引き受けたりして頑張ってるみたい。近年のBLに対する引き締めが強まってるのも影響してるのは間違いないね。
これは、BBCも報じていますね。
At least 30 writers, nearly all of them women in their 20s, have been arrested across the country since February, a lawyer defending one told the BBC. Many are out on bail or awaiting trial, but some are still in custody. Another lawyer told the BBC that many more contributors were summoned for questioning.
2月以降、全国で少なくとも30人の作家が逮捕され、そのほとんどが20代の女性であると、弁護士がBBCに伝えました。多くは保釈中または裁判を待っているが、一部はまだ拘留されています。別の弁護士は、さらに多くの寄稿者が事情聴取のために呼ばれているとBBCに述べました。
中国社会も、中国共産党一党独裁の全体主義国家ではあるのですが、こうやって弁護士が若いクリエイターたちを守って、戦っているのですから。1989年6月4日の天安門事件から36年、やはり経済的な成長と同時に、社会的な変化も内部から起きているのでしょうね。このBL作家たちが、見せしめに重罪を課せられるか、分かりませんが。
中国は、極端な一人っ子政策で、元々の人口の多さもあって、少子高齢化が急速に進んでいます。中国国家統計局の発表によると、2024年末時点の中国本土の人口は14億828万人で、前年比139万人の減少。2022年末に61年ぶりに人口が減少に転じて以来、3年連続の減少となります。こういう社会状況は、もう国家の必然です。
■山田太郎議員の中国批判■
弁護士が率先して、「こんなオッパイが大きいイラスト、フシダラざます!」と、表現弾圧を率先しているのが日本。弁護士は弁護するのが仕事であって、そこに過度の思想性は期待していませんが。それでも、中国の弁護士たちは、自分たちが中国社会における知識人層として、やるべきことをやっているなと思います。頭が下がります。
今回のBL弾圧の件に関して、山田太郎議員がペケッターに、長文をポストをしています。中国の強権国家 ぶり、全体主義国家ぶり、その弾圧の手法まで詳細に語っており、とても参考になります。玉城デニー沖縄県知事や、安易に琉球独立とか口走る人たちも、ぜひ読んでいただきたいですね。備忘録も兼ねて、下記に転載しておきます。
【中国の表現規制の実情】中国で、BL小説を投稿した女子大生等が一斉摘発されたとの報道がなされましたが、これまでの中国の状況からすると起きるべくして起きてしまったことと言えます。以下、これまでの中国の実情について、説明します。… pic.twitter.com/XQEoc2Wwo8
— 山田太郎 ⋈(参議院議員・全国比例) (@yamadataro43) July 14, 2025
【中国の表現規制の実情】中国で、BL小説を投稿した女子大生等が一斉摘発されたとの報道がなされましたが、これまでの中国の状況からすると起きるべくして起きてしまったことと言えます。以下、これまでの中国の実情について、説明します。
日本では、表現の自由が保障される前提として、「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」との憲法上の規定があります。どのような思想・良心を抱こうが自由であり、国家が制限・禁止してはなりません。
しかし、中国では、国家にとって不都合・有害な情報を国民に知らせないよう国内のネットを世界から隔離し、思想統制を行っています。そのため、中国のインターネット自由度は世界最下位です。
中国の国家的インターネット検閲システムは金盾(グレートファイアーウォール)と呼ばれ、Facebook・YouTube・X(旧Twitter)・LINEといったSNSを軒並みブロックしているほか、政治的問題、政府に不都合な報道、反体制派からの情報発信、政治的啓発等を遮断しています。加えて、VPNの使用には巨額の罰金が科されることになっています。そして、SNS・VPNの禁止を徹底するため、通行人のスマホを検査するということも行われています。
また、中国文化部は、2015年に、「未成年者を犯罪に誘い、暴力や欲情、テロ活動を誇張する内容が含まれる」という理由で、「デスノート(Death Note)」「東京グール」「進撃の巨人」「ソードアート・オンライン」など日本のアニメ38作品を配信禁止にしています。そして、同時期に8つのマンガ関連サイトが閉鎖されています。
それだけでなく、2021年からは、映画・テレビ・ゲーム・配信アニメについて、それぞれ国家による検閲が行われています。
中国では、国家にとって不都合・有害な情報を国民に知らせない取組みが徹底され、表現の自由、インターネットの自由、通信の秘密がありませんが、そのために起きたのが“「社会的価値観」を守るための創作表現者の摘発・逮捕”です。
私は、表現の自由が重要である、社会的法益を守るための表現規制はすべきでないと主張してきましたが、その根底には、思想・良心の自由という人間にとってもっとも大切なものは何としても守らなくてはならいという想いがあります。
日本が中国のようにならないよう、個人の権利利益を侵害しない限り、不快な表現・気に食わない表現も含め、表現の自由を守っていきたいと考えています。
注:
以下画像は、私がこれまでYouTube番組や各種講演等で中国の実情について説明に使ってきた資料を至急、加筆・修正しました。
立憲民主党の松下玲子を応援する荻野幸太郎がお仲間の山田太郎は左翼だ、と暇空茜氏は批判していますが。元々は野党の政治家ですし、表現の自由自体は本来、左派が死守すべきものであり。むしろ、自由民主党が表現 弾圧に関しては、熱心でしたからね。これは保守系の政治団体としては、当然といえば当然でしょう。
だから、自分は山田太郎議員は獅子身中の虫として、有効だと思いますしね。残念ながら、立憲共産社民れ新では、内部批判したら、除名や追放です。自由民主党という政党は、国粋主義者からリベラルまで飲み込める、多様性のある政党ですから。今回の選挙では、惨敗することで石破茂政権にトドメを刺すしかないですが。そこからの再生復活に期待します。
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コメント
1元来、自由民主党は自由主義と保守のハイブリッドな政党であって両者の間を動くので、表現の自由の死守に努める議員がゐても不思議には感じられません。