山形・飯豊の電動モビリティシステム専門職大学が閉校の危機 アスキー創業者・米マイクロソフト元役員の実業家が運営継承から撤退の意向

電動モビリティシステム専門職大の本館=山形県飯豊町

 2025年度から学生の募集を停止している山形県飯豊町の電動モビリティシステム専門職大を巡り、運営の継承を表明していた実業家の西和彦氏(70)が一転、撤退する意向を示したことが19日、分かった。専門職大は新たな継承先が見つからなければ、4年生が卒業する27年3月末で閉校となる可能性がある。

 西氏は河北新報の取材に応じ、17日にあった専門職大の教授会で、自身の副学長就任が決まらなかったことなどを撤退する理由に挙げた。「副学長就任は人事権がある理事会で決まっていた。反対する教授を抱えたまま、運営を継承するのは難しい」と説明した。

 専門職大の事務局によると、教授会では新設される副学長の職務や役割について議論したが、結論は出なかった。協議内容を西氏に伝えると、継承を断念する意向が示されたという。

 米マイクロソフトの役員などを務めた西氏は26年2月、専門職大の運営を学校法人赤門学院(仙台市)から、自身が設立する日本先端工科大(仮称)が引き継ぎ、キャンパスの一つとして活用する計画を明らかにした。3月には大学設置者の変更を文部科学省に申請した。

 赤門学院は取材に「責任者が不在で答えられない」とした。

 専門職大の敷地や建物を所有する飯豊町には大学や赤門学院から連絡はなく、担当者は「大学の運営や継承に関与していない。状況を見守りたい」と語った。

 専門職大は23年4月に開学した四年制大学。リチウムイオン電池やモーターなど、電気自動車や自動運転技術に特化した教育・研究を展開する。定員割れが続いたため、25年度の学生募集の停止を24年10月に公表した。在校生は27年3月に全員卒業する。
(渡辺拓斗、中沢昂大)

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