保育士の中田馨さんが教えてくれた、集団行動での子どものトラブルや困りごとに対しての親のNG対応についてマンガでご紹介します。「子どもがなかなか集団に馴染めない」「いつもトラブルを起こす……」と悩んでしまい、子どもにとってNG行動をとってしまうパパやママが多いのだそうです――。
こんにちは! 保育士の中田馨です。保育所で子どもたちの遊ぶ様子を見ていると、お友だちが関わってきたときに、何かしら「親が困ってしまうこと」が起こるものです。特に集団になると見えてくることもあります。そこで今回は、子どもが集団行動で起こした困りごとに対しての親の関わり方についてお話しします。
集団行動、親がしてしまうその声かけ間違っているかも!?
活動の輪になかなか入れない…こんなときは?
幼児サークルや習い事など、集団で遊ぶ際にその輪の中に入れない子がいます。実は、私の子ども2人もそのタイプでした。特に娘は頑なに輪の中へ入らず、いつも私の膝の上に座っていました。こんなとき、親としては「うちの子、みんなと同じことが出来なくて大丈夫かしら?」と焦るもの。
そこで「ほら、みんなと踊っておいで」とおしりを持ち上げたり、「行っていないのは、あなただけよ!」と、無理やり輪の中に座らせてみたり。「もう〇歳なんだから」や、「あなたより小さい子が、みんなと遊んでいるわよ」と言ってみたり……。考えられることをいろいろしているのではないでしょうか?
しかし、きっとこのタイプの子どもは「行かない」と決めたら、行きません。なぜそう言えるかというと、私が全て経験してきたからです。
考え方として大切なのは、みんなと行動できないのは、恥ずかしいわけでも劣っているわけでもないということ。普段とは違う「異空間」を「安全地帯(父や母)」で過ごすことが、今その子にとって一番安心なのです。ですので「みんなと一緒に踊ろうか!」などのお誘いはもちろんしてもよいですが、嫌がるのに無理させる必要はありません。
今は、安全地帯(父や母の膝の上)に座ったまま、お友だちと遊んでいる雰囲気を楽しみましょう。そして、「楽しかったね。また行こうね!」と良いイメージで終わらせましょう。
子どもが集団で大騒ぎ…こんなときは?
集団になると「怖いものなし!」の気持ちになるときがありませんか? これは、子どもも大人も一緒だと思います。集団行動のときに、一人の子が走り出すとその周りの子も走り出して収拾がつかなくなった! などということもあるのではないでしょうか?
ちょうど先日、ショッピングモールでそんな姿を見かけました。幼児さんが6~7人、ショッピングモールを楽しそうに走っているのです。親御さんたちは、周りの迷惑になると思い、後方から「走らない! 走らない! 走らない!」と大きな声で何度も注意していますが、子どもは一向に止まる気配はありません。さて、こんなときどうすればよいでしょうか?
いくつか方法があると思います。もし私がその場にいたら、中心となっている子どもを追いかけ、前に立ちはだかり「止まって!」と言います。人は、禁止されるとしたくなるものです。「絶対に、うしろを見ないでくださいね」と言われると見たくなりませんか?
そのため、ひとまず大人が子どもに今すぐしてほしい「止まる」ことを伝えます。そして、子どもたちが止まったら、子どもの目線までしゃがんで「お母さん、お願いがあるの。ここは人がたくさんいるから、歩いてほしい」と、伝えます。これを“iメッセージ”と言います。
大切な約束を伝えたいときは、「私は、あなたにこうしてほしい」と伝えてみてください。子どもたちは、お願いされると気前よく、「いいよ! できるよ!」と聞いてくれることが多いですよ。
「何だかうちの子、集団行動が難しいかも」と思ったときに、パパやママが思う「できている子」を見るのではなく、自分の子どもが集団行動の何に困っているかを観察してみてください。子どもが困っていることがわかれば、おのずと親が何をすればいいかの答えが見つかるはずです。
監修:中田 馨(保育士)
作画:はたこ
著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。
ベビーカレンダー編集部