海自の「南極の氷」授業提供批判 井上氏「自衛隊の広報許されず」 石垣市議会
石垣市の中学校で2月、海上自衛隊が提供した「南極の氷」を教材にした理科の授業が行われたことを巡り、17日の石垣市議会一般質問で井上美智子氏(共産)は「教育現場で自衛隊の広報が許されるのか」と批判し、市教育委員会に授業の妥当性を再考するよう求めた。翁長致純教育部長は「有益な教育活動だった」と問題視しない考えを示した。
翁長部長によると、自衛隊による雪や氷のプレゼントは全国各地で約30年前から行われ、石垣市でも過去に例がある。
井上氏は「自衛隊の本来の任務を思うと学校で広報活動するのは許されない。(市教委の)定例会で話し合いをしてほしい」と求めた。翁長部長は授業について「学校の教育課程に基づき適切に実施された」と述べた。
井上氏は、陸自石垣駐屯地内で行われる訓練であっても、自衛隊の車両が公道を通過する事例があるとして「ちゃんと市民に説明すべきだ」と要求。「せっかく玉城デニー知事が石垣空港の『特定利用』指定を拒否しているにもかかわらず、平気で訓練をどんどん行う」「ジュネーブ条約が厳格に求める軍民分離原則を無視した暴挙」などと訴えた。
棚原長武総務部長は「事故への懸念があったり、訓練内容が住民の生活環境に直結する場合は説明会の開催を求める。個々の事案に基づき適切に対応する」と述べた。
井上氏は一般質問の冒頭で、米軍普天間飛行場の移設先、名護市辺野古沖で研修旅行中の同志社国際高校生徒を乗せた抗議船が転覆した事故に言及。
文科省が同校の平和教育を教育基本法違反と認定したことについて「現地で新基地建設に反対する人たちの意見を学ぶことは大事な政治教育。(文科省の判断は)全国の学校の平和教育を委縮させる。不当であり撤回すべき」と批判した。