東大・学校推薦 合格者インタビュー
湘南白百合学園から東大工学部に推薦合格(上)――数学か医学か悩んで行き着いた「計算論的精神医学」
2026.06.17
数学か医学か、悩んだ進路選択
――テーマに取り組んだきっかけを教えてください。
私はもともと数学が好きだったのですが、医学への関心は高1のときに身内に病気になった方がいて、自分は何もできずに無力を感じたことがきっかけです。ただ、周りに医学部志望の友人が増える中で、自分も同じように医師になることが本当に自分のやりたいことなのか、という迷いも生まれました。将来何をやりたいかを真剣に考えたとき、医師がいなくてはこの世界は成り立たないけれど、一人の医師が救える患者さんの数は限られている、とも感じて、迷い始めたんです。
一方で、数学はすごく美しいと思っていたのですが、これからずっと数学の世界に閉じこもってその美しさに魅了されていていいのか、という疑問も湧いてきました。やはり社会の役に立つような研究をしたいと思ったし、そういう生き方が自分に合っていると感じました。
そんなふうに進路に悩んでいたとき、母からさくっと「工学部がいいんじゃない」と言われたんです。工学部って物を作るイメージはあるけど、実際のところ何をやる学部なのかよくわかっていませんでした。
ただ、私には昔からアニミズム的な思考があって、ぬいぐるみも大好きです。工学部と聞いてすぐロボットをイメージしたのですが、そういう形になるものだったら自分の好きな部分もあるのかな、と。数学は楽しいけれども、他の人にも楽しんでもらうためには、工学もいいなと思い始めました。
そこで東京大学の工学部を調べていたところ、「計算論的精神医学」という研究室を見つけました。正直、初めは「なんだそれ」っていう感じで(笑)。名前がかっこいいと単純に思ったのが、興味をもったきっかけです。ただ調べていくうちに、やりたかった医学や数学が包括されている学問だと知って、「自分がやるべき分野だ」と直感でピンと来ました。