Vol.578「男系革命を阻止せよ!」
(2026.6.16)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…天皇陛下は6月11日、オランダ・ベルギーご訪問を前にした記者会見において、国会で取りまとめられた「皇族数確保策」について記者から質問され、「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」と発言された。「愛子天皇」を望む大半の国民の思いに反して、高市政権が進める旧宮家養子案は、「男系革命」以外の何物でもない!!男系派は、女系天皇が誕生したら「王朝交代」だとか「易姓革命」だとか言っているが、実は連中こそが革命を起こそうとしているのだ。かつてオウム真理教は、自分たちがサリンを撒いていながら「我々はサリン攻撃を受けている」と主張していたが、それと同じで、自分がやっている悪事を敵がやっていると言い張って非難するのは、カルトの常套手段なのだ。日本の国体を守るために、「男系革命」は絶対に阻止しなければならない!!
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…6月11日、天皇陛下はオランダ・ベルギー御訪問に際する記者会見で、「皇族数確保策」をめぐる取りまとめ案について、「皇室の在り方や活動の基本は、国民の幸福を常に願い、国民と苦楽を共にすることだと考えており、こうした皇族数の確保の在り方についての議論においても、国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」と表明された。記者会見では、このお言葉のほかにも「皇室とはなにか」を言外に示されるお話があった。そんなお言葉を受けても、高市政権が示したのは「無視」である。これほど不敬不遜である高市政権を、もう国民は許してはならない!!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…『サイボーグ009』のアニメ化作品で、キャラが今風のイケメン&美女にアレンジされていることをどう思う?「両親の影響でファンになりました」という読者だけでなく、そのうち「祖父母の影響で」というファンも現れるかも!?漫画ブックで再開するという『ゴー宣』は時事ネタを描くの?男系カルトは、「逆賊」「不敬」と言われても「男系」に固執する覚悟があるのか?雑誌の編集部と、出版社の漫画や作家に対する意識や熱意というものは地続きなの?『ドラえもん』をどう評価している?物を集めたり残したりという経験はある?愛子天皇派にとっての現在の情勢をどう捉えている?…等々、よしりんの回答や如何に!?
1. ゴーマニズム宣言・第607回「男系革命を阻止せよ!」
天皇陛下は6月11日、オランダ・ベルギーご訪問を前にした記者会見において、国会で取りまとめられた「皇族数確保策」について記者から質問され、「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」と発言された。
これをテレビ朝日は特に「速報」と打って映像を流し、たまたまそれを見ていたわしは、大変な衝撃を受けた。
もちろんこれは、国会が取りまとめた案が「国民の理解を得られるものではない」ということを意味している。
ついに天皇陛下が、ここまで言わなければならない事態になってしまったのだ。
国会のとりまとめ案は「〈1〉女性皇族が婚姻後に皇室に残るものの夫や子は皇族としない案、〈2〉旧宮家を皇室の養子とする案」の2案となっているが、事実上の第一の眼目が「旧宮家養子案」の方であることは明らかだった。
事実、衆院議長・森英介がつい口を滑らせて、旧宮家から養子入りした者に男子が生まれた場合は、その子供が天皇陛下になる資格があると本音を漏らし、大騒ぎになった。
もっともこれは、当然そう考えてるだろうというものではあった。愛子さまはたとえ結婚後も皇室に残ったとしても、その子は「国民」のままにして、絶対に天皇にはさせない。一方で、旧宮家系から養子入りした男には、「男子」が生まれれば、天皇にしていいというのが、男系派の思惑だ。
とにかく「男系男子」が絶対で、何が何でも「愛子天皇」だけは潰せということを第一目標にしてつくられたのが「旧宮家養子案」である。
男系派が決まり文句にしていた「女性天皇と女系天皇は違う」という言い草も全く無意味で、たとえ愛子さまが「男系女子」だろうと、その子は「女系」になるから、絶対に愛子さまから排除するというのが必須条件なのだ。
男系男子じゃないと絶対にダメだというのは「ドグマ」である。「教条主義」ともいう。一つの考えを原理主義化しているのだ。
本当に歴史を知っている人なら、皇室の伝統とは「男系」ではなく、男でも女でもいい、つまり「双系」だということくらい、すぐわかる。
しかもさらに古代まで遡ったら、そもそも世襲すら始まっていない。もちろん血統主義なんて影も形もない。
古代の天皇は「合議制」で決められており、「神武天皇以来一貫して男系」なんて全くの嘘なのだ。
これは考古学や古代史の専門家・学者の間では、とっくに証明されていることなのだが、何が何でも男系男子という思い込みが擦り込まれた者には、他の考えが一切耳に入らない。
そうして全く非学術的な「皇統は男系」なんてものをドグマにして、原理主義的に今後の皇統を決めようとしているわけだから、この先、とてつもない歪みが出てくることは確実である。
天皇陛下は、こんなことは当然わかっておられる。
そして天皇陛下があのような発言をされたのは、国民の総意がどこにあるか、それに対して国会が何をやっているかを全て知っておられるからだ。
それは当然で、天皇は「シラス」存在、全てを「知っておられる」存在なのだ。
国を治める方法には「シラス」と「ウシハク」がある。これは『古事記』『日本書紀』にも登場する古い言葉だ。
「ウシハク」は権力あるいは武力で民を支配していくこと。それに対して「シラス」は民のことを何でも「お知りになる」、そしてそれによって民に寄り添うことで、国を治めることである。日本には古代からその二つがあった。
古代の天皇は権威も権力も握っていた。つまり天皇は「シラス」も「ウシハク」も行使していた。だから神功皇后の頃は、まつろわぬ民に対しては容赦なく武力を行使して「ウシハク」のだった。
しかしその後、権威と権力が分離されて、「ウシハク」は民の権力者が行使するものとなり、天皇は「シラス」ことしかできなくなった。
だがその「シラス」、すなわち国民のことを隅々まで知っておられるということこそが、むしろ力になっているわけだ。
だから、天皇陛下は国民のことを知るために最大限の努力をしておられる。おそらく毎朝、新聞全紙を読んでおられるだろう。
新聞は現在、全国紙からブロック紙から地方紙に至るまで、ほとんど全紙の社説が次から次に、旧宮家養子案はおかしいと、どんどん書くようになった。新聞社はみんな気が付いたのだ。気付かないのは全国でただ一紙、産経新聞だけである。
それを天皇陛下がご覧になっていて、国民の大多数が国会の議論に懸念を持っているということも知っておられるのだ。
もちろん天皇陛下は最初から、「旧宮家養子案」がどれだけ危ないかということなどは知っておられる。
もしこのままいけば、悠仁さまは何が何でも男子をつくらなければいけないという、絶対条件を負わされてしまう。
もちろん、必ず男子を産まねばならないという絶対条件を承知で、悠仁さまと結婚する女性が現れる可能性は限りなく低くなる。そうしてもし悠仁さまがご結婚できなかったり、男子ができなかったら、そこで今の皇族はおしまいになる。そしてその時に養子が入っていたら、旧宮家系から天皇が出てくることになるのだ。
つまり、「旧宮家養子案」とはそもそも、現在の皇族が「不可」だと言っているのだ。「NG」だと言っているのだ。女ばっかりしかいないからもうダメだと、ペケをつけているのだ。
これは当然ながら、皇后陛下に「お前が女しか産めなかったからだ!」と言っているのと同じことになるわけで、皇后陛下の精神の健康をさらに害することになりかねない。
そうして今の皇族に見切りをつけて、代わりに旧宮家系からどんどん男を送り込んで取って代わらせようというのが、国会のとりまとめ案なのである。
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小林よしのりライジング
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気に…


配信ありがとうございます。 「立法府の総意」なんて文言が新聞の一面に載り「そんなわけがあるか」とツッコミを入れた翌週に、立て続けの怒りの表明、大層お疲れ様です。 穏やかにお言葉を選ばれた天皇陛下のお気持ちは、察するに余りあります。そして「でも、あえて、あえて代弁すると」という感じ…
木蘭さんのトンデモ見聞録を読みました。 しかし高市政権には腹が立ちますね~ 天皇陛下のお言葉を無視して不敬極まりないです。🤬 日本を良くするどころかどんどん悪くする方向に持って行っていると思います。🤔 旧統一教会の喜びそうな事ばかりやっているような気がします。 高市早苗は韓鶴子総…
カルト政権が押し進める養子案は、国体を破壊する「男系革命」であり、皇后陛下へのセカンドバッシングであることがよく解りました。 「皇后陛下に「お前が女しか産めなかったからだ!」と言っているのと同じことになる」は、先日のS博士さんの指摘まで、思いが及ばず、恥ずかしいです。天皇陛下のお…
↓ 男系男子に固執し続ける限り、悠仁さまのご結婚相手だけでなく、旧宮家系男系男子の結婚相手までもが、「必ず男子を産め」という重圧にさらされることは目に見えています。 男系固執派は、「男子に恵まれない」というだけで皇后さまへの酷いバッシングを繰り返し、ご病気にまで追い込みました。…