南鳥島沖で来月からレアアース試掘、埋蔵量は「産業的開発できる規模」…現在は中国に依存で国産化に期待
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海洋研究開発機構などは、来年1月に南鳥島(東京都)沖の深海底からレアアース(希土類)を含む泥の試掘を始めると発表した。水深約6000メートルまで延ばしたパイプを通して泥を船に揚げる世界初の試みという。レアアースは大半を中国からの輸入に頼っているため、将来の国産化に期待がかかる。
試掘は2月14日までの予定で、内閣府の大型研究プロジェクト「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の一環で実施する。場所は南鳥島の南東沖約150キロ・メートルの排他的経済水域(EEZ)内で、同機構の地球深部探査船「ちきゅう」が試掘を担う。
パイプの先端に泥をほぐす円筒形の採鉱装置(直径約3・5メートル、長さ約5・6メートル)をつけて船から下ろし、海水と混ざった泥をパイプ内の水流で船に揚げる。水の濁り具合や生態系への影響を調べる無人潜水船の運用試験も行う。
この海域の泥には、電気自動車のモーターなどに使うネオジムやジスプロシウムなどのレアアースが豊富に含まれている。埋蔵量については「産業的開発ができる規模」と説明した。
今回の試掘に成功すれば、2027年2月に1日最大350トンを採取する本格的な試掘を実施し、採算性などを検証する予定だ。泥を脱水し運搬しやすくする施設などを南鳥島に建設する計画で、内閣府は関連費用として今年度補正予算に164億円を計上した。
SIPの石井正一プログラムディレクターは「海洋の石油・天然ガス生産でも水深3000メートルが限度だ。困難はあると思うが、レアアース調達先の多角化に貢献したい」と話している。