「1位候補が複数登場」の投手陣、手薄な「強打者」「二遊間」のニーズを担う野手陣 大学選手権で目立ったドラフト候補の詳細
関西大の54年ぶり3度目の優勝で幕を閉じた全日本大学野球選手権。ドラフト候補となる選手が多く出場したこともあって、連日NPBはもちろん、MLBのスカウトも視察に訪れていた。そんな中で特に目立った選手について紹介したいと思う(学年は全員4年)。 【写真】「次の巨人監督は誰がいい?」松井秀喜を抑えた1位はこの人! まず投手で抜群のパフォーマンスを見せたのが米沢友翔(関西大)、渡辺和大(慶応大)、角田楓斗(富士大)の3人だ。 米沢は初戦の北海学園大戦で立ち上がりからいきなり5者連続三振を奪うなど8回を投げて被安打3、10奪三振で無失点と好投。その後も準々決勝以降は3試合連続で先発を任され、今大会4試合合計25回で2失点、26奪三振と抜群の安定感を見せてチームを優勝に導き、MVPにも輝いた。 ストレートはコンスタントに145キロを超えるスピードをマークし、その数字以上に打者の手元で勢いがある。コーナーに投げ分ける制球力も高レベルだ。準決勝、決勝は発熱した影響で本調子には程遠い内容だったが、それでも試合を作れるのは高い実力の証明と言えるだろう。 左腕で米沢と双璧と言える投球を見せたのが渡辺だ。初戦の函館大戦では立ち上がりこそ少し不安定だったものの、2回以降は見事に立ち直り6回を無失点と好投。そして準決勝では力のある打者が多い東北福祉大を相手に7回1/3を投げて被安打1、15奪三振で1失点と圧巻の投球でチームを決勝進出に導いた。ストレートの勢いは米沢ほどではないが、力みのないフォームでリリースに力が集中しているのが特長だ。 さらに素晴らしいのが変化球で、鋭く落ちるツーシームと斜めに変化するスライダーのコンビネーションで面白いように三振を奪った。リーグ戦でフル回転した影響もあって決勝戦の登板を回避したが、2試合の登板でも残したインパクトは十分だった。 ボールの力で目立ったのが角田だ。初戦の松山大戦では7回を投げて2失点ながら14奪三振をマーク。中1日で迎えた国学院大戦でも5回を投げて1失点、8奪三振としっかり試合を作ってみせた。 ストレートはコンスタントに150キロを超え、出力の高さでは大学生全体でもトップクラスだ。鋭く横に滑るカットボール、スピードと落差を兼ね備えたスプリットもともに決め球として十分な威力がある。時折制球を乱して自らピンチを招く場面が目立つのは課題だが、総合力は1位候補として相応しいレベルにあることは間違いない。