「引き寄せの法則」ー心理学と犯罪心理の視点②
昨日の投稿の続きを綴りますね。
「願っても叶わないのは、なぜだろう?」
そんな疑問から、私は“引き寄せの法則”をひっくり返して考えてみました。
ポジティブな波動ではなく、ネガティブな感情を抱き続けたら?
未来へのワクワクではなく、不安や恐怖をリアルに想像し続けたら?
感謝のかわりに、常に誰かや何かへの不満を抱えていたら──?
そこに浮かび上がってきたのは、
「叶わない理由」ではなく、人生が静かに崩れていくメカニズムでした。
今回は、いわば“引き寄せられない法則”とでも呼べるような視点から、
心理学・犯罪心理の観点も交えて、
私たちが無意識に抱えがちな思考グセの危うさを探ってみたいと思います。
〇引き寄せられない法則もある?
それではこの引き寄せの法則とは、一部の人にしか受け入れられないような、精神世界やスピリチュアルな夢物語の域を超えない、単なるエンターテインメントだったのでしょうか。
そろそろ車を買い替えたい筆者は、もう一度、今度は違う角度からこの引き寄せの法則を考えてみることにしました。
仮に、幸せを引き寄せるとするこの法則で提唱することと、真逆のことを実践していたとすれば、当然それは不幸せを引き寄せる結果となるはずです。
そこで筆者は、いわば「引き寄せられない法則」と言えるような、エイブラハムの言うこととは真逆の解釈に、更にそこに心理学の概念も当てはめて考えてみました。
例えばこんなふうに――
・ネガティブな気持ちを持ち続ける
恐れ、不安、怒りなどのネガティブな感情で心を満たし、ネガティブな感情エネルギーを周囲に振りまく。ワクワクするようなこと、嬉しいことを想像せず、常に不機嫌でいる。
ネガティブな情報や出来事に焦点を当て、常に不機嫌でいるという行動を、認知的偏向などと表現します。
・望まない未来を思い描く
常に不安や恐怖が実現すると妄想し、「仕事はきっと上手くいかない」「恋人など一生できない」など、具体的で不幸な思考に捕らわれ続ける。
これは予期不安と言われ、未来を過剰に心配し、ネガティブな結果を想像し続ける状態を指します。「仕事が上手くいかない」「恋人ができない」といった具体的な不幸を思い描く思考はその典型です。
・行動しない
「どうせやっても上手く行くはずはない」と、行動を起こすことを軽視し、ひたすら何か良いことが偶発的に起きることを期待する。目の前にチャンスと思われるものがあったとしてもそれを否定するばかりか、気付くこともない。
過去の失敗経験から「どうせ無理だ」という感覚を学習してしまい、行動意欲を失った状態、これを学習性無力感と言います。
・感謝しない
日常の生活、出来事、他人に感謝することをせず、また感謝できる可能性のある幸せな未来を想像しない。
他者の貢献や周囲のサポートを認識せず、自分の視点や欲求にのみ焦点を当てる心理状態を自己中心性と表現します。また、幸せになることを無意識に恐れ、ポジティブな感情や出来事を避ける心理状態を幸福恐怖症などと言います。
・執着し続ける
いつまでも願望に執着し続け、他の事柄に意識が向かない。「お金さえあれば」「恋人さえいれば」「仕事さえ上手く行けば」「あいつさえいなければ」などといった思考が頭の中を埋め尽くし、凝り固まった意識状態が続く。
「執着」という言葉自体心理学用語でもありますが、他者の行動を敵意あるものと解釈することを、敵意帰属バイアスと表現したり、また、思考が他者からの承認や評価に強く依存している状態を、承認欲求の歪みと表現したりします。
〇信じるもなにも――
次に、現在筆者は治安戦略アナリストとして活動しているので、この心理状態を更に掘り下げ、引き寄せられない法則に見る犯罪心理を、アノミー理論の唱える「社会的規範の崩壊と逸脱行動」の中に見出し更なる発展を試みたいと思います・・・が、そんなことをしても絶対に途中で眠くなる(筆者が)のでやめるとして――
さて、あれほど眉唾感が強かった「引き寄せの法則」でしたが、その視点を変えて「引き寄せられない法則」として逆説的に捉え、更には心理学的解釈を少し織り交ぜただけで、それらの条件はどれ一つを取っても、「こんなことばかり考えていたのでは幸せになんてなれるはずがない」と、誰もが確信する内容に変身してしまいました。
もはやこれは、信じる信じないの範疇を超え、信じるもなにもこんなことは誰もが知っている一般常識そのものであるとすら言えます。
そこには「無意識的に」というキーポイントが浮かび上がり、しかもそれは誰もが簡単に陥ってしまうもののようです。
また筆者はどうしても犯罪心理に結び付けたい執着を手放せないので、少しだけ触れるとすれば、引き寄せられない法則の条件どれ一つを取っても、それらは「犯行の動機」として成立し、取調室で「どうしてそんなことをしたのだ」と問われた被疑者が、「ムカついたから」とか「欲しいと思ったから」程度の理由しか答えられないのは、その背景に無意識に潜む心理的なメカニズムが存在するのは確かなようです。
いかがでしたでしょうか。
今回は、ふいに筆者が思い出した「引き寄せの法則」をきっかけに、みなさんに私の思考遊びにお付き合いいただいたところ、「意識的思考の大切さ」と「無意識思考の危険性」というテーマに行きつきました。
私たちが日々どんな思考や行動を選び取っているか。その選択が、意識的であるのか、無意識的であるのかによって、人生の進む方向性は大きく変わるのだと感じます。
ポジティブで意識的な思考は、未来を創造する力となる一方で、無意識的でネガティブな思考は、不幸や停滞を引き寄せる要因となり得ます。
新車を購入するという執着まみれの筆者は、もう一度実家の本棚を探してみようと思います。
そして、筆者が治安戦略アナリストとして皆様の幸せを追求する活動をこれからも選択し続けていくことをお誓い申し上げ、本稿を終わります。
願わくば、私たちの未来が意識的な選択と行動により、希望と喜びに満ち溢れたものとなりますように。笑顔や幸せが広がる道がいつまでも続くものでありますように。
それではまたお会いしましょう。



コメント