日本を支える「1点差ならOK」の精神 前回大会で強豪ドイツ&スペインに逆転勝ちした成功体験が粘りを呼んだ【サッカーW杯】
◇14日(日本時間15日) W杯1次リーグF組初戦 日本2―2オランダ(ダラス・スタジアム) 【実際の動画】小川航基のヘッドが呼んだ 終了間際、日本劇的同点ゴール 日本は初戦でオランダと引き分け、勝ち点1を獲得した。後半に2度のリードを許したが、MF中村敬斗(25)=スタッド・ランス=とMF鎌田大地(29)=クリスタルパレス=のゴールで追いついた。森保ジャパンが発足した2018年から欧州勢とは10戦負けなし(8勝2分け、PK戦負けは引き分け扱い)と「不敗神話」が続いた。 先に失点しても簡単には崩れない。オランダとの大一番で日本が見せたのは、「1点差ならOK」の精神。前回の2022年W杯カタール大会で強豪のドイツ、スペインに先制されながら逆転勝ちした成功体験が、今のチームを支えている。 狙い通りに前半を0―0の無失点で終え、迎えた後半5分にいきなり失点。すると、すぐに堂安は仲間を集めて念を押した。「2点差にならないことが大事」。ほぼチームの約束事にまで昇華している「キーワード」を口にし、チームを引き締めた。 堂安は言う。最少得点差で試合を進めれば、「今日みたいにラスト5分で相手は必ず気持ち的に引くので、押し込める時間があるのはカタールの時から僕自身、分かっていた」。4年前、優勝経験国を相手に2度の同点弾を打ち込んだ堂安の考えはチーム全員が共有していた。 W杯デビューを飾った23歳のGK鈴木彩は「試合前に、1点差だったら必ず追いつけると話していた」と明かし、鎌田も「(1点リードされても)前からリスクを負うこともなかったし、チームとして成熟みが増している」とうなずく。1―2で終盤を迎えても、主将のDF板倉は「自分は分かっていた。絶対に2―2に追いつくと自信があった」と同点弾を予期していた。 「1点差なら…」と暗示にかかったように、ビハインドでも自分たちを信じる力が、このチームにはある。ただ、「勝ち点3」を手にできなかったのも事実。日本らしい粘りも見せつつ、次のチュニジア戦は勝利につなげるためにも、先に失点する悪癖の改善も急務となる。
中日スポーツ