第10回「閉じ込められた」先祖たち ずさんな管理、特定できないアイヌ遺骨

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大滝哲彰
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 日本最後の秘境と呼ばれる日高山脈を水源とする沙流川の下流にアイヌ民族が多く暮らす北海道平取町がある。

 町中心部から少し離れた小高い丘に「サスイシ(悠久)」と名付けられた、こぢんまりとした建物が立っている。

 北海道大学などの研究機関に収蔵後、返還されたアイヌ民族の遺骨34体が納められている。故郷の土にかえるまで置かれる場所として町が2020年10月に開設した。

 かつて北大によって持ち出された平村ペンリウク(1832~1903年)のものとされる遺骨もある。ペンリウクはコタン(集落)の首長だった人物で、遺骨にふられた番号は「平取1号」とされている。

「すべての遺骨を土にかえすまで責任を持つべき」

 ペンリウクの子孫にあたる土橋芳美(79)は、北大と遺骨返還に向けた交渉を重ねてきた。北大は16年7月、平取1号をペンリウクの遺骨と認めたが、2カ月後に「そうではない可能性が出てきた」と撤回した。

 平取1号は誰の骨なのか。いまだに特定されず、この慰霊施設に置かれている。

 「管理がひどく杜撰であった…

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