新幹線西九州ルート「有明海道路付近が南限」 アセス提案の国交次官

岡田将平
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 整備のあり方が決まっていない九州新幹線西九州ルート新鳥栖―武雄温泉間をめぐり、水嶋智国土交通事務次官が、朝日新聞のインタビューに応じた。水嶋氏は山口祥義・佐賀県知事との協議で提案した「ルートを特定しない形での環境影響評価(アセスメント)」の範囲について、「有明海沿岸道路付近が南限」との考えを示した。

 水嶋氏はインタビューで、山口知事に提案したルートを特定せずに行うアセスについて、「計画を具体化し、財政負担の議論をするために必要」との認識を示した。

 そのうえで、アセスの対象範囲について、有明海に近づくと地盤が軟弱化する問題を挙げ、「合理的にアセス実施が可能な範囲で最大限の幅を提案している」と強調。「(佐賀駅と佐賀空港の間で計画されている)有明海沿岸道路あたりまでが南限だ」と説明した。

 一方で、ルートをめぐって地元で様々な意見があることに言及し、「アセスには数年かかる。その時間を有効に活用していただき、県内で意見を集約するプロセスに充てていただければ」との考えを示した。

 新鳥栖―武雄温泉間はもともと、在来線の線路(狭軌)も新幹線の線路(標準軌、フル規格)も走れるフリーゲージトレインを導入予定だったが、国が開発を断念。国はフル規格での整備に方針転換したが、佐賀県は多額の財政負担や在来線の利便性低下などを理由に慎重姿勢を崩していない。

 また、国は佐賀駅を通るルートが合理的としているが、佐賀県内では有明海そばにある佐賀空港側を通る「南回り」も取りざたされてきた。

 水嶋氏はこうした状況の打開をめざし、山口知事に呼びかける形で2025年10月から協議を重ねている。ただ、山口知事は国が想定するアセスの対象範囲が「狭い」と主張。2人は5月26日に7回目の協議を行い、6月中に再び面会して意見交換を続ける考えを示した。

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この記事を書いた人
岡田将平
佐賀総局
専門・関心分野
平和、戦争体験の記録・継承、地方