- 1二次元好きの匿名さん26/05/26(火) 22:41:16
- 2二次元好きの匿名さん26/05/26(火) 22:48:22
ありがとう。
心の底からありがとう。
楽しみ - 3二次元好きの匿名さん26/05/26(火) 23:01:46
上層部との硬っ苦しい会談を終えて、ヘトヘトになって帰ってきたと思えば、高専入ってコンマ一秒でよく分からん白いベッタベタの何かをぶっかけられた。そんな災難が約四十分前。慌ててやってきた伊地知に言われとりあえず風呂には入ったが、何度擦ってみても肌に纏わりつく粘液の感触は拭えねぇし、シャンプーのメンソールも、何故だか妙に甘ったるい匂いに掻き消された。マジでどうなってんだよコレ。半分諦めながら風呂を出て、身なりだけは適当に整えて…んで聞かされたのがさっきの話。いやどう考えてもおかしいでしょーよ。なんで俺なんだよ。もっとこう、他にあったじゃん。
日下部「ハァーーー…とりあえず分かった。今回やらかした補助監督の連中には、もうこういう可哀想な事故を起こさねぇように、くれぐれも呪物の扱いには気を付けてくれっつっといて」
伊地知「分かりました。色々大変でしょうが、仕事の方にはどうにか都合をつけておきますので。休暇だと思って安静にしていて下さい」
日下部「おー助かるわ、いつも悪いな」
伊地知「いえ、これが私にできる仕事ですので」
ま、災難っちゃ災難だが、お陰で仕事がサボれるって考えりゃ悪くはねぇか。最悪家にでも籠って、効果続いてる間はのんびりしてりゃいいし…
日下部「そういや、効果ってどんくらい続く?」
伊地知「…恐らく、短くて半月は続くかと」
日下部「半月ィ!?いやいや流石にその期間ずっと休んどく訳にはいかねぇだろ、いくら工面するっつったって…」
伊地知「それは、そうなんですが……」
日下部「が?」
dice1d3=1 (1)
1 その、正直目のやり場に困るといいますか…
2 ここに来るまでで、もう既に被害が出てまして…
3 私以外に見せたくないんですよ
- 4二次元好きの匿名さん26/05/26(火) 23:17:49
白いベタベタがかかったアツヤ…
…ふぅ - 5二次元好きの匿名さん26/05/26(火) 23:45:24
日下部「………ハァ???」
伊地知「私だって困惑してるんですよ!?!?ただ、なんと言いますか…」
伊地知「ふ、服が…」
服が何だって??そんな目も当てられねぇような格好してる覚えねーんだけど???っつーのがそのまま口から漏れちまってたらしい。伊地知は恐る恐るといった様子で俺の方へ手を伸ばし、シャツの襟元を掴んだ。そういや湯上りで暑いもんだから、幾らかボタンを外してたんだっけか…つっても第2くらいまでで、そこまでおっぴろげちゃいないが。
日下部「……伊地知ー?」
俺の呼び掛けに反応する素振りはなく、伊地知は目を瞑って大袈裟に顔を逸らしながら、俺のシャツの首元を完全に閉じた。そんで自分のネクタイを外したかと思えば、手際よく俺の首に回して綺麗に締める。
日下部「グエッ」
あまりに勢いが凄かったもんだから聞くにも堪えないひでぇ声が出た。そんな中年のオッサンを前になんでアンタはそんなに満足気なんだよ、大丈夫か?
伊地知「よし、これでいくらかはマシになりましたね」
日下部「……あの、コレ首痛ぇんだけど」
伊地知「あぁすみません!今緩めますから」
日下部「いやいーよ、そんくらい自分で出来るわ」
そう、やけに蒸れる胸元を僅かでもマシにしようとタイを緩めれば、伊地知の視線が下がってるようでいて、俺の身体に向けられてることが分かった。
dice1d3=3 (3)
1 「あーっ!やっぱり伊地知も〇っぱい星人じゃん!」
2「あ、伊地知さんに日下部センセ!…うわデカッ!?」
3「あぁ、お取り込み中だったかい?相変わらず男前だね、日下部」
- 6二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 00:44:16
アツヤ受け助かる
- 7二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 01:00:22
寛篤メイン嬉しすぎる
この二人が共演してるスレ多いけど寛篤メインなの希少だからありがとう…… - 8二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 01:14:48
立て乙 とても楽しみ
- 9二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 02:07:38
ほしゅ
- 10二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 03:19:22
10まで保守
- 11二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 03:24:28
伊地知アツヤもいいなとこのスレで思うなど
- 12二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 07:34:34
伊地知さんが巻き込まれてるの珍しい…!!次の展開に期待…!!
- 13二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 08:28:00
振り返った、というより。気付けば俺の顎に触れて、無理やり視界を90度回転させやがった先にあったのは、水色の三つ編み。そこから弧を描いて覗く赤い唇とゆったりと目尻の細められた紫の目……あーーーメンドクセーのが来ちまったよ。どうしよ。
冥冥「どうしたのさ、そんな死人でも見たような顔をして」
日下部「冥ッ、ンでここに…っ!」
憂憂「そりゃあ、姉様がいればそこには僕も居ますからね!」
冥冥「元々、憂憂の術式を使えるように、高専にはマーキングをしてあるんだよ。こんなにも金になるプラットフォームは、他に無いからね」
日下部「あーーそうですかい…残念ながら、今ここに金になるモンなんざねーよ」
冥冥「あぁ、そうだね。ただ今日は、価値をつけに来たんだよ」
日下部「価値ィ?」
あっスゲェ嫌な予感する。つか今までも別にそうだったわ、コイツが自主的にやって来た時なんて基本的にロクなことになんねぇのは。ただ、コイツらが呪物の影響受けてる場合、俺がどんな悲惨な目に遭うか分かんねぇってだけで…
冥冥「憂憂、あれを」
憂憂「はい!姉様」
どっから取り出したかも分からねぇ茶色の封筒が、憂憂の手から冥冥を経由して、俺の目の前に差し出された。受け取り拒否って訳にもいかず、俺の手の中にそれは収められる。紙切れ1枚って程のモンなのに、鉛入ってんじゃねぇかってくらい重く感じた。
dice1d3=2 (2)
1 君の所有権を君自身から買い取りたい。4億ほどでね
2 私の弟にならないか、妹共々面倒を見てあげるよ
3 嫁に来る気はないかい?日下部
- 14二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 12:31:00
日下部「なんて???」
冥冥「聞こえなかったかな、私の弟にならないかと聞いているんだ」
日下部「なんで????」
憂憂「なんでも何もありませんよ!姉様がそう仰っているのですから」
日下部「はーーー待て待て待て、ちょっと落ち着け。ホラお前にはもうこんなカワイー弟がいんだろうが冥冥」
冥冥「ふふ、可愛いだそうだよ。憂憂」
憂憂「か、勘違いしないで下さい、そんなの全く嬉しくありませんから!僕は兄様として、特別に認めてあげるだけですからね!!」
日下部「そんなん誰も求めてねーよ…」
確かに冥冥が弟を溺愛してんだってのは知ってたが、好きな奴を弟にしたがるような癖の持ち主だってのは微塵も考えていなかった。この封筒の中に入ってんのは恐らく、戸籍を弄るような書類なんだろう。
冥冥「勿論、君の妹も迎えたいと考えているよ。次女に、長男…うん、悪くない」
日下部「なんで勝手に納得しちゃってんの?」
伊地知「ええと、日下部さんが冥冥さんの弟に…つまり苗字が変わる…?」
日下部「いや別に了承してないからな!?!?なんで決定事項みてぇな感じで進んでんだよオイ!」
伊地知「……篤也さん、とお呼びすれば?」
冥冥「確かに、私達は本名を使わないからね。どうしようか?篤也」
日下部「どーーーしてそうやって話が飛躍しちまうのよ、元の伊地知を返してくれ〜〜!!!!」 - 15二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 17:50:42
冥さんの兄弟になるなら篤篤みたいな名前に…するわけではないのか
- 16二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 18:42:32
- 17二次元好きの匿名さん26/05/27(水) 22:24:01
アツアツのアツヤ
- 18二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 00:01:19
冥冥は他のキャラには「くん」とか付けるのに日下部だけは呼び捨てだから絶対に何かあると思ってるんですよ先生
なんかこう、ないんですか、スピンオフ過去編みたいな何かが…(なおおそらく描かれるであろう日下部妹関連で読者の心はシぬ) - 19二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 07:53:08
保守
- 20二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 08:43:37
伊地知「あぁでも名前呼びは流石にハードルが高い…!」
冥冥「ほら、その書類に早く署名を。家族になろう篤也…」
憂憂「さぁ早く!姉様のお手を煩わせないで下さいよ兄様!」
伊地知は後ろで何かモジモジしてやがるし、この金の亡者共はやたら距離が近い。成程な、これがあんの忌まわしい呪物の効果かよ。知り合いのこんなみっともねぇ姿なんて見たくもなかったわ、クソッタレ。
日下部「あーーもうやってられっか!!じゃあな!!!半月かそんくらいには目ェ覚めんだからあんま黒歴史増やすなよお前ら!!」
───
──
─
日下部「〜〜ッ!!ダァッ、はァ…ハーーーーッ…」
散々な目に遭った。本当にそうとしか言い表しようのねー惨事だった。このままじゃ収集がつかねぇと外に逃げ出したはいいが、その後はカラスとの鬼ごっこ。神風とかアホみてぇなことしてこなかっただけまだマシだったと思うしかねぇんだろう。
漸く最後の1匹を周辺の森で撒いて、増援が来ねぇように室内に入る。あーー疲れた、流石に機動力バツグンの鳥さん相手に小2時間鬼ごっこはまぁキツイわ。さっき入ったばっかなのに汗だくの身体が風呂を求めて仕方ない。やっぱ帰って半月休み貰おうかな。汗で張り付くシャツを摘んでパタパタと動かせば、熱気と一緒に体臭まで出てくる。それが馴染んだ加齢臭でもなく一気に噎せた。
日下部「ゲホッゴホ、ッ!はぁ…ウワ、なんか匂い強くなってね?甘すぎて鼻もげそう」
伊地知の言葉に甘えて引き籠ることも考えたが、まぁ無理そうだって結論には落ち着いた。マレーシア辺りに居たはずのアイツらがここまで飛んできたってことは、恐らく物理的な周囲って効果範囲とはまた別に、「元々俺と関係のある人間」に効果が及んでるんだろう。ってなると、いくら俺が距離置いて自室に籠ったとこで、ドア蹴破ってでもやってくる連中が湧いて出ないかって言われると出る。呪術師なんて基本的に全員頭のどっかぶっ飛んでんだからやるよ誰かはよ。
日下部「あーーー……匂いで頭までぶっ壊れてきた、とりあえず風呂だ風呂…」
dice1d3=3 (3)
1 高専の空き部屋に風呂付いてたよな…?
2 嫌な予感はすっけど寮の大浴場が1番近いか…
3 もういい!!俺は家に帰らせて貰う!!!
- 21二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 12:23:18
フラグやん
- 22二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 17:50:45
あーーーーーー…もういいや。なんか全部面倒くさくなってきた。とりあえず帰ろう。俺の人間関係なんて大抵家族か仕事関係の奴しか居ねぇし、昔仲良かった奴なんて大抵死んでる。家教えてる奴なんて更に少ないしな、多分片手で数えられるくらいだ、多分。なら1回帰って、ゆっくり風呂入って、そっから色々考えよう。ヨシ!
日下部「つっても、車出して貰う訳にもいかねぇしなぁ」
高専で働いて任務受けてる以上、補助監督の奴らであろうと、関係のねぇ相手なんて1人もいない。少なからず俺を知らねぇって奴はまぁ居ねぇだろう。俺を知ってるってだけで好感度っての無理矢理上げられて、頭おかしくなっちまったような奴が運転する車なんてマジで乗りたくねぇ。それで大事になったら俺もソイツも可哀想だろ。
大人しく外の道まで歩いてって、タクシーでも呼ぶか…
日下部「はーーメンドクセ……」
───
──
─
結局十数分歩いて表に出てからタクシーを手配する。東京にしては僻地ではあるが…それはそうとしてここも東京だ。相応に金はかかるが、呼べば車はやってくる。かろうじて日陰になっている道の際でボーッと突っ立っていれば、少し薄汚れた車体がやってきた。出てきた運ちゃんもまぁまぁ歳いってて、普段は個人でやってんだろうなってのが分かる。ご丁寧に扉まで開けてくれたんで助手席に乗り込んだ。
運転手「ご利用ありがとうございます、本日はどこまで?」
日下部「あ〜、結構遠いんすけど…」
運転手「大丈夫ですよぉ!ご自宅ですか?なら住所まで言って頂いて!」
親戚の爺さんかと思うくらいにフレンドリーな運ちゃんに促されるまま住所を伝えれば、これまた機嫌良さそうに返事をしてカーナビを弄り始める。僻地の個人タクシーなんて大体こんなモンなんだろうと変に納得して座席に背を凭れた。
日下部「…?」
軽快に行われるタッチ操作を眺めていれば、ふとその指がピタリと止まった。鼻歌まで歌い始めそうだった横顔は表情を無くしている。随分情緒不安定な爺さんだな、と顔を上げて声を掛けようとした途端
日下部「は、?」
加齢に皮が余って、関節が角張ってて。皺とシミの目立つ…そんな爺さんの手が、俺の内腿を撫でた。肉感を確かめるように緩く握り込まれ、中指にあるタコの感触までが嫌でも分かる。 - 23二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 19:00:43
少しでも関わりできた時点でアウトってこと?コワ~…
- 24二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 20:11:18
- 25二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 20:47:14
認識したらアウトなのか会話したらアウトなのか…
これなかなか厄介な呪いなのでは!?こわっ! - 26二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 22:23:18
あー…これも呪物の影響か、めんどくせぇ。少しでも関わったらアウトってモンなのか、それともこの匂いが届く距離に居させたらそれだけでアウトなのか。どっちにしろこの爺さんも呪物に当てられた一般人かつ被害者だ。できるだけ、穏便に、優しく……
……できるかこんなん!!!!なんで自分より歳上の爺さんに股触られなきゃなんねーのよ、うわっどんどん触る位置上がって来てんだけど気色悪ぃ〜〜〜!!!足の付け根スリスリすんな!!こういう歳の爺さんのセクハラって手付きみんな同じなの???身に覚えありすぎんぞコレェ!!!
日下部「ッ、オイアンタ、いい加減に…ッ!」
運転手?「かわ、カカカ、カワイ、カワイィ、ねェ」
ちょっと待て。様子がおかしいっつっても、ここまでトチ狂う事ってあんのか?術師には緩くしか効かねぇが、一般人相手にはスゲェ効いちまうとかそういう話?とりあえず締め落とすか何かして、止めてやんねぇと
日下部「は、ッ?」
相手の首に向けて伸ばした手を容易く掴まれる。俺より一回りは細くて、肉のねぇ腕。その筈なのに、そこから加えられる力はあまりに、人間の物じゃなかった。やっと、コッチに向けられた爺さんの顔を見る。……あぁ、コレ。人間じゃねぇわ
呪霊『ガワ、カ"ワイイ"、ねェ…アマイ、ニオイ…アマ、アマイ"、ネェェ……』
日下部「ッチ…!止めろ、触んじゃねぇッ!」
正確には呪霊ってよか、呪霊に身体乗っ取られちまってんだろう。関節とか身体の動き方は普通の人間と相違ねぇ、単に身体に憑いてるモン祓ってやりゃいいだけ。良いだけ、なんだが。
日下部「(コレ1級だろ、しかもスゲェ上澄みの…!)」
向こうは一般人の身体が人質、コッチは獲物無しの丸腰。あまりに分が悪すぎんだろ。つかなんで高専周辺にこんな1級が彷徨いてんだよ、どうなってんの。その間にも爺さんの身体を借りた変態呪霊は、金入れてるだろう台もメーターも踏み越えてポジション取ってきやがる。首元を舐められて身体がビクついた、爺さんの口からすんのが強烈な口臭じゃなくてキッついミントガムの清涼感だっただけまだ良いのかもしれん。
……いや全っ然良くねぇわ。堂々と服の中まさぐり始めやがって変態ジジイがよ。いやアンタは悪くないんだったわ、ごめんな運ちゃん。 - 27二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 22:30:40
dice1d2=2 (2)
1 Writingる
2 Writingらない
- 28二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 22:52:54
これはそのうちWriting行きになる展開もあるってこと?
わくわくしてきたな - 29二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 23:06:28
なんだ呪霊のせいか、ごめんな運ちゃん
ところでアツヤは大丈夫か?一線越えちゃうのか!? - 30二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 23:09:30
日下部が愛されて愛されて(主にモブにセクハラされる為)眠れないスレなので…トンチキ進行だけどダイスちゃん次第ではWriting行きもするしホラー描写が入るよ(遅すぎる注意喚起) 可哀想だねアツヤ それでこそアツヤだよね!
最終的にはちゃんとメインCPに回帰するつもりです(震)シナリオは存在してます(震)のんびりしてるけどのんびり見守ってくれ…
- 31二次元好きの匿名さん26/05/28(木) 23:12:55
- 32二次元好きの匿名さん26/05/29(金) 00:03:19
アツヤ過去にもセク〇ラ被害にあったことが…!?
まぁアツヤはえっちだからね…仕方な、くはないなうん仕方なく無いよ近くにいる弁護士先生に相談しなさいね大丈夫法が無力でもその人にはガベルがあるだろう???? - 33二次元好きの匿名さん26/05/29(金) 08:53:17
アツアツ保守
- 34二次元好きの匿名さん26/05/29(金) 09:44:29
意識ごと呪霊に乗っ取られてるってことなら、相手の意識さえ落としてやりゃいい。そのまま一緒に落ちてくれりゃ1番有難い。まぁその後もっかい身体を乗っ取るとしても、その一瞬の内は身体を使えねぇから、その間にパパっと車から出れる。俺を目当てにしてんなら、呪霊本体がコッチに誘われてそのままやって来てくれる可能性だってあるしな。
呪霊『ァ"、マイ…アマイネェ"、アマイ"ィィ"…』
日下部「おーおー熱烈だな。ただ、アンタにはやれねぇよ、ッ!!」
キスでもしようとしたのか、更に身を乗り上げてきた男の鳩尾へ思い切り膝を入れる。ガラ空きだったしコッチも焦ってたんだ、力加減が適切だったかは俺にも分からん。肋逝ってたらゴメンな。
日下部「さっさと出ねぇと…」
力の抜けた身体を運転席に押し退けて、運転席側にあるドアロックを弄って解除する。助手席のドアを開けたところで…腰を何かに掴まれた。そこまで細くもねぇ腰を、片手に収められてる。明らかに人間じゃねぇ、呪霊が正体表しやがったか。そう、振り返った先にはもう爺さんの見る影も無かった。花が開いたみてぇな形の呪霊。その内側に肉のヒダみてぇなのが蠢いて、その内の1本が俺の腰を捕まえてるらしい。クッッッソ気持ち悪!!!腰に巻き付いてるモンを殴って暴れてみるもそりゃビクともしない。手刀で切り落とそうでもしてみた途端、今度はまた手首ごと捕まる。
日下部「(あー、コレダメなやつ…か)」
マジで刀さえ持ってりゃなぁ。そう後悔しようともうどうしようもない。俺に触れてくる呪霊の動きには、どれも下心はあれど殺す気はないらしかった。なら、このまま抵抗せず捕まって油断させて、隙見て逃げ出すか助け待つかした方が…まだ、痛い目見ねぇで済むんじゃねえの。
手の先に呪力で作った刀の形が崩れる。最初に腕の力が抜けて、次に胴、最後まで車の床を引っ掻いていた脚にも、もう諦めろと言い聞かせた。諦めた気になってんのは頭だけで、身体はそうじゃない。肌に感じ取った悪寒から、這い上がる確かな恐怖から、冷や汗は止まってくれない。車内を満たす甘い芳香が、更に強くなっていくような気がする。
どうか早く解放されますよーに。それか早めに意識を失えりゃいい。最後にこういう事を思ったのはいつだったか、なんて無駄な思考に瞼を閉じ切るほんの手前。視界の端に、白い何かが揺れた。 - 35二次元好きの匿名さん26/05/29(金) 14:52:28
??「おーーい、日下部さーん?」
横から、やけに能天気な声がする。あれ、呪霊ってあんな、流暢に喋れたか?爺さんが正気を取り戻したにしても、声が若い。名前も、教えてない…何か頭が痛い、強く打ったみてぇにグワグワ揺れる。ぼやける視界に、肌色の何かが映った途端
パチン!!!!
日下部「ぅ、おぁあっ!?」
五条「あ。やっと起きた?もーびっくりしたよ、呪物の被害に遭ったって聞いて探してたらさ、1級呪霊ごときに捕まっちゃってるんだもん。日下部さんらしくないよねぇ」
猫騙しにまんまと目が覚めた。目の前にはサングラス掛けた白髪、能天気で鼻につく言い回し。気付いたら俺は元の助手席に座らせられていた。運転席に居た呪霊は痕跡もなく真っさらに消えて、代わりに五条が座ってる。爺さんは、と俺が視線を惑わせたのが分かったのか、五条はバックミラーを弄って後部座席に寝転がらされた男の姿を映した。あの肉の塊はあの爺さんの身体を弄って作られたモンかと思っていたんだが、呪霊自体がああいう形をしてただけらしい。
日下部「っ、るせぇな…こちとら妙な事に巻き込まれて精神的に疲弊しちゃってんですよ。ヤケに頭も痛えし」
五条「あっ、それはね。呪霊祓った時に、僕が受け止めるの忘れてたから!見事に車から転げ落ちて、地面にゴチーンっと、ね。いやーうっかりうっかり」
日下部「うっかり、じゃねーよ!助けんなら最後まで責任…いや、いいわ。今のお前に言うのスッゲェ迂闊だった…」
五条「責任〜?え、日下部さんって結婚願望ある方だったっけ?取るにしても、日下部さんが嫁に来る形になっちゃうだろうけどそれでいい?」
日下部「あ〜〜黙れ黙れ!冗談だよ!つか最後まで態々言わなかったんだからそんくらい察してくれ…!」
五条「なーーんてね!僕も冗談!流石に僕まで完全に取り込まれちゃう程、強い呪いじゃないって。ま、それなりに厄介ではあるみたいけどさ」
ドッと詰まってた息が抜ける。はーー良かった、コイツまで頭おかしくなってたら俺にはどうしようもなかった、マジで。無下限六眼のチート野郎に付き纏われるって考えるだけでゾッとするわ。 - 36二次元好きの匿名さん26/05/29(金) 18:02:31
日下部「(それに)」
コイツが冷静な立ち位置ってのが、現状1番助かる。癪だけど。まず今は呪物自体の力も何も探り探りなんだ、そもそも効果が呪霊にまで及ぶなんて聞いてねぇ。何の効果があるかも分からん爆弾抱えながら、あと半月なんてやってられっかよ。ここは六眼に有難ーくあやかって、色々情報落として貰うのが吉、ってワケだ。
日下部「…とりあえず、アンタは正気だってことで間違いねぇな?五条」
五条「ん〜〜まぁ厳密には全っ然正気じゃないんだけど。他の人らと比べたらほぼ正気だね」
日下部「はぁ?どういうことだよ」
急に五条の両手が俺の脇腹に伸びてくる。なぁこれデジャブなんですけど。さっきのセクハラ変態呪霊思い出しちまうからやめてくんないですかね。そのままガッと掴まれて、所々ぺたぺたと触り心地を確かめられるように触れてくる。まぁさっきの呪霊に比べたら、下心のねぇ作業的なモンに感じられなくは…
五条「日下部さんってさ、くすぐり効く人?」
日下部「……ハァ???」
五条「いやこれケッコー真面目な話だから。で、効くの?効かない?」
日下部「いや、まぁ人並みには…これが正気云々となんの関係があるって…ッく、は、何っ」
くすぐりが効くか効かないか、ンなもん答えてどうすんだと思いつつも素直に返事をしてみれば、途端に五条の手が俺の脇腹をくすぐり始める。なんでだよ。なんでそうなる。止めさせようと暴れてみるがまぁ腕を掴もうとしても無限バリア様相手にはどうもいかねぇ。クソッタレが。
五条「認識の問題だよ。例えにしようと思って」
日下部「はぁ!?テメ、ッふ、ふざけんじゃ…くふ、ッ…」
五条「いやー、答えてくれた通りにちゃんと効くんだねぇ日下部さん。なんか意外かも〜」
日下部「(お前が!!答えろっつったんだろうが!!)」
まんまと笑かされてたまるか、そんな下らねぇプライドに従うまま口を噤み続ける。つかもう効くこと自体は分かったんだからもういいだろ。なんでくすぐり続けてんだよ。その意図を探ろうと視線を上げる。妙に楽しそうなツラしやがって。いや、楽しそうっつーか…確かに楽しそうではあんだが。口角の歪みやら、サングラスの下に見える目の熱の入りようが、どーもおかしいような……お気に入りのガキ相手でも無い、そこまで関わりとして深くもなかったハズの歳上おちょくって、そんな顔するモンか? - 37二次元好きの匿名さん26/05/29(金) 21:10:20
おっと??これは普通に効いているのでは??
六眼無下限にも効くとか強すぎでは!? - 38二次元好きの匿名さん26/05/29(金) 22:49:28
五条相手に効くんならもうダメだ!!この世界が!!
早く天才弁護士を呼んでくれ!! - 39二次元好きの匿名さん26/05/29(金) 22:54:28
ふと、五条と目が合う。いや、サングラス越しだし、正確に合ってんのかなんてのは分からねぇが…その途端だった。グチャ、と腐った果物が潰れたみてぇな音が車内に響いて、一瞬で五条の両手が引っ込んでいく。…え、なんか怖……とりあえず助かった、でいいのかコレ?
日下部「ッ…はーー疲れた!!はーー、クソが、ようやく飽きたかよ?」
五条「……ウン、ソウダネ」
日下部「んだよその歯切れ悪ぃ返事は。つかさっきの音はなんだよ、呪霊は祓ったんだよな?」
五条「祓ってる、祓ってるからちょっと近付かないで貰えますー??あとそのシャツ!裾しまって!またぐちゃっとしないといけなくなるから!」
日下部「はぁ?自分から触ってきたくせに…わーったよ、その代わりちゃんと説明しろよ」
癖でコートから飴を取り出すも、如何せん自分からする匂いに食う気は起きなかった。遠慮もなく五条にそれをせがまれ、舌打ちと一緒に投げ渡す。形ばかりの感謝を投げ返した後、五条は飴を舐めることなく話し始めた。
五条「さっき、日下部さんのことくすぐったでしょ?僕。あれを外部からの干渉、とする…今回は呪物の効果のことだね」
五条「くすぐりをくすぐったく感じるのってさ、身体のどこをどう触られるのか、どう触られてるのかってのが完全に把握できてないからそう感じるんだよ。自分で自分をくすぐっても、あんまくすぐったくないでしょ」
日下部「あーー…」
五条「もう分かった?僕は六眼があるからさ、自分の脳のどこをどう弄られて、日下部さんのこと好き好き♡にさせられてるのかが分かってる。確かに好きだとは思うけどさ、メカニズムが分かってれば誰でも冷めるよねーって話」
日下部「分かった分かった、理解したからその猫撫で声ヤメロ」
五条「え〜可愛いって好評なのにな、日下部さんってば冷たーい」
日下部「そりゃ嘘だろ、ダウトダウト」
つまり、五条は確かに呪物の影響を受けてるが、六眼ってチート能力のお陰で正気を保ってるってことか。確かに自分で自分をくすぐる分にはそこまで感じない、のと同じって言われりゃ感覚は分かるような気がする。正気じゃないが、そこの自覚がねぇ連中に比べりゃ正気。言葉の通りか。 - 40二次元好きの匿名さん26/05/29(金) 22:57:32
な、何をぐちゃっとしたんでしょうか…
- 41二次元好きの匿名さん26/05/30(土) 03:01:40
自爆した時のように脳を…かな
- 42二次元好きの匿名さん26/05/30(土) 07:27:06
日下部「あー、そういや。途中で聞こえたあの、なんかが潰れたみてぇな音は?なんだよアレは、五条サンなら分かんだろ」
五条「あぁ、あれね…僕の脳が潰れた音」
日下部「………え?」
五条「元々、眠かったり疲労困憊って時によくやってるんだよ。1回脳味噌潰して、一瞬で反転回して治す。するとなんと、疲れも呪いも病気もない、まっさらな脳に!」
日下部「なんっっでそんなジャ〇ネットたかたみたいなノリなんだよ!!お得!じゃねぇんだから!!」
五条「いやいやまぁまぁ、実際便利だからさ。今回も、それで乗り切ったよーなものだし」
日下部「…乗り切った?」
五条「もーー、日下部さんなら気付いてるでしょ。結構危なかったんだって!本気で勃つかと思った」
五条が、勃つ??俺相手に???ちょっと待てよ、目眩がしてきた。頭打ったのとはまた別の。これも呪物のせいだってんなら本当に、悪趣味すぎるモンとしか言いようがない。そりゃ確かに正気じゃねぇわ、五条は自分がまんまと呪物の毒牙にかかってるってのが分かって、自分で脳味噌潰してリセットしたってことなんだろう。壊して作り直した瞬間は確かに正気だ、だが時間経過かなんかのトリガーを伴って、またリセットしなきゃならない状況になる。
日下部「あーー…ハイハイなるほどなぁ……なんかスマン」
五条「いや大丈夫大丈夫、さっきも言ったけど、割と日常的にやってた事だし」
日下部「いや、そうやって妙に正気保ってる方がまーキッツイだろって話だよ、こんなオッサン相手に」
五条「それはまぁ、ね?だからここまでギリッギリになるまでリセットしてないんだよ、僕なら常に反転回し続けるのも余裕だけどさ。正気に戻った方が辛いこともあるでしょ」
日下部「…最強もお辛いもんで」
五条「1番の被害者サンが何言ってんの。ほら、さっさと高専戻りましょ。今めちゃくちゃ呪霊ホイホイなんだからさぁ、日下部さん」
日下部「へーへー、分かりましたよっと」
五条が居なくなった運転席に運ちゃんを乗せて、助手席にはここに来る分の駄賃を置いておく。漸く包みを開けたらしい、甘酸っぱい飴の香料が一瞬鼻を掠めて、他に聞きたかったことがもう1つあったことを思い出した。 - 43二次元好きの匿名さん26/05/30(土) 07:56:02
日下部「なぁ、甘い匂いしねぇか?俺から」
五条「甘い匂い?いや、特には…この飴の匂いならするけどね。車の中も無臭だったでしょ」
日下部「……あっそう。俺の勘違いならそれでいーや」
五条「疲れて色々感覚バグってきてんのかもね〜、硝子にやって貰えば?脳リセット」
日下部「何が何でも嫌だね、つか家入も嫌だろ」
五条「それは確かに、嫌な事は嫌って言えるからなぁ〜硝子は」
頭痛がしてくるくらいに甘い…今も俺の身体から香ってる匂いは、今んとこ俺と呪霊くらいにしか認識されてないらしい。発汗に伴って匂いが増えるってことは、体臭に近しいモンなんだろう。俺1人だけが感知してるものだったら、五条の言う通り俺の勘違いで済んだ話なんだが、他でもない呪霊が、この匂いに反応してる。もしこの匂いが原因で、普段表に出て来ねぇような呪霊が引き寄せられてんだとするなら…オイオイ勘弁してくれよ、マジで呪霊ホイホイじゃねぇか。結界の外出れねぇんだけど。
日下部「(暫くは寮か…)」
あの頭おかしくなった連中と共同生活強いられるって考えるとマジで気が重い。学生連中がまだマトモって事を祈るっきゃねぇか…
五条「はいっ着いた!日下部さんなら寮の空き部屋とか分かるでしょ?一応どこにいることにしたか、僕には教えてね」
日下部「へーへー分かりましたよっと、頼むから言いふらすなよ」
五条「分かってるって、多分即バレるだろうけど」
日下部「まぁ、ウン。そうだな…」
五条「じゃ、僕行くから!精々貞操守って頑張ってね〜!」
日下部「あーうるせうるせ…ここまでどーもね、じゃあな」
ふらっと来た道を引き返す五条に形ばかり礼だけして、さっさと寮へ足を運ぶ。毎度一言余計なんだよ、もう守る貞操なんてねぇわ。道中、できるだけ人に会わねぇことを願うしかない。つか会ったとしてもそれなりにマトモな奴であれ。あーそういや、伊地知ってまだマシな感じだったよな?人払いとか頼めばやってくれんのかな…
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1 「あぁ、帰ってきたんだ。おかえり」
2「あ、日下部センセ!やっと見つかった!」
3「奇遇だな、任務帰りか?日下部」
- 44二次元好きの匿名さん26/05/30(土) 08:46:17
- 45二次元好きの匿名さん26/05/30(土) 08:49:52
日下部の闇がずっと深いよ~!
本人表面的には引きずってない感じだけど若い頃?に相当辛い目に合ってんでしょこれ - 46二次元好きの匿名さん26/05/30(土) 11:12:12
守る貞操なんてない?へぇ〜…ほ〜ん…?
- 47二次元好きの匿名さん26/05/30(土) 14:35:41
なんかずっと闇がチラ見えしてんだけど!?
もう守る貞操なんて無いってなに!?
あとやっぱ五条は脳をアレしたんですね普通に言わないでお労しくなるから…
そして日車っぽい選択肢があったのにダイスくんがスルーした!!次は言い方的に虎杖かな? - 48二次元好きの匿名さん26/05/30(土) 19:46:17
保守
- 49二次元好きの匿名さん26/05/30(土) 20:46:21
色々考えながら歩いてたら、ソイツはいつの間にか廊下の先に居たらしい。声に驚いて目見開いて、向こうとそのまま目が合えば笑顔で向かってくる。あーー…コイツはマトモ、寄りか?いや全然ぶっ飛んでる側ではあんだけどさ、別ベクトルで。
日下部「あ〜…どうした、なんかあったか?虎杖」
虎杖「えっ?あーいや、特に何かあったって訳じゃないんだけど…」
日下部「じゃあなんでやっと見つかった、なんて言ったんだよ。俺のこと探してたんじゃねぇのか」
虎杖「いや探してはいた!!探してたよ!」
日下部「だからなんで探してたのかって聞いてんだけど」
虎杖「えーーっと…あれ、なんで探してたんだろ…」
日下部「なんでお前が分かってねーんだよ!!ったく、ボケんのが早えだろうが。若年性ってのは、笑えねぇぞ」
虎杖「えーなんでだろ…ごめん先生!でも探してたんだよ、会えてよかった」
あーあーあー…嫌なこと思い出すから変にボケんのやめてくれよ。正気の失い方が似てんだ、妹に。タケルが死んで狂ったように泣いて泣いて…数日後。妹は表面上は正気でも、段々記憶と認識が曖昧になってった。理由も意味も何も分かってねぇのに、失くしたモンを埋めるように、俺を呼び付けた。心配の言葉を投げてみりゃ大丈夫だと。結局大丈夫でもなかった、会う度に平気そうなツラしていつも通り笑って、また会いに来てなんて約束をして、ある日突然壊れた。助けてくれも辛いも言ってなかったんだよ、その時点で気付くべきだったんだ。弱音を吐かねぇことが何より、異変だったことに
虎杖「日下部先生?大丈夫、ボーッとしてっけど」
日下部「…あ〜、問題ねぇよ。ちっと考え事してんだ、ガキには関係ねぇよ」
虎杖「えーー、それって生徒には言っちゃいけない感じのヤツ?」
日下部「なんで聞き出そうとしてんだよ、関係ねーっつってんでしょ」
虎杖「いや、でもさ…なんか日下部センセ、考え事ってより、思い詰めてるみてぇな顔してたから」
日下部「……」
コイツは妙なとこで鋭いな、あーやっぱマトモとかなんだとか関係ねぇわ。良心やら思いやりの心を持ち合わせてんのはいいが…それがふと自分の内側を、そのつま先ちょびっとだけでも踏み込んでくると。どうも、堪える。それが2回りも歳下のガキってのが更に…… - 50二次元好きの匿名さん26/05/30(土) 21:24:26
虎杖「痛っ!?えっセンセ、なんで急にデコピン!?」
日下部「ガキが一丁前に神妙なツラしてんじゃねーよ、そーいう間抜け面がお似合いって言ってんだ」
虎杖「神妙だった!?いやただ心配だっただけなんだけど!!」
日下部「子供に心配される程落ちぶれたつもりはねーんだよコッチも。あと、考え事っちゅーのは胃もたれのことな、昼食い過ぎたんだよ」
虎杖「胃もたれ?…あ〜なんだ、良かったぁ〜下んないことで!」
日下部「お前なぁ、下んないって自分から聞いといて言うなよ。お前も歳食ったら苦労すんだからな?」
そうだ、2回りも下のガキになに考えてんだ俺は。コイツの認識云々が曖昧なのも、全部呪物の影響でしかない。純粋に心配してたってのは本当なんだろ、ならそこに個人的な感情持ち込んで揺らぐべきでもねぇ。あの妙な目に見上げられてんのは居心地が悪かった、そんだけで手出ちまうって…いい歳した大人が何やってんだよ、シャキッとしろ俺。
日下部「俺ァこれから風呂行くんだよ、風呂」
虎杖「え?まだ昼過ぎなんに。任務かなんかで汚れたん?」
日下部「そんなトコ。汗だくなの見たら分かんだろーが、早く行かせてくれ、風邪引く」
虎杖「確かにそうじゃん!じゃあね日下部先生、風邪引かんよーにね!」
日下部「ハイハイ、転ぶなよー虎杖」
虎杖「分かってるって!」
器用に後ろを振り向きながら走ってく虎杖を見送って、さっきも似たような感じだったなと思い返す。いやまぁ、向こうは正気じゃねぇし、多少マトモだとしても居心地良いモンじゃなかったから、収穫あったさっきとは全然似てもねぇんだが…早めに撒けただけヨシとするか。
───
──
─
日下部「…おっ、ラッキー。誰も居ねぇ」
それから暫く歩いて、自分の荷物が置いてある教員用のロッカーへそっと顔を出してみるも、そこには誰も居なかった。まぁ、この時間帯なんて大体任務出てる奴が多方を締める。残ってるメンツも今はここには居ないらしい。この狭くて薄暗い、かつ人の出入りが少ねえ場所に長く居続けんのは何か悪い予感がして、そそくさと置いてある着替えとタオルだけ取って退散した。風呂はどこのを借りるか…
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1 やっぱゆっくり入りてぇよなぁ、寮の空き部屋行くか…
2 そういや風呂用具一切持ってねぇじゃん。大人しく大浴場か…
- 51二次元好きの匿名さん26/05/30(土) 22:34:42
お労しやアツヤ上…妹さんも…
あと虎杖はなんかちょっと様子おかしいけどなんだ?
んで大浴場は誰かと鉢合わせますね、俺は詳しいんだ - 52二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 01:21:22
闇がふかぁい…泣
虎杖は思ったよりまともに会話しただけだったし用事を思い出した!とかで風呂場に凸ってくる感じか?それとも別のキャラかな? - 53二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 07:33:31
マズったな〜……流石にこの状態でシャンプーもなんもないのはキツイ。大浴場行くっきゃねぇのか、それか備品ちょっとパクってけば…
日下部「(いや、脱衣所入った時点でか)」
そこで人に会えばほぼ確実に一緒に入る事になんだろうし、ならそのまま隅の方でチャチャッと入って出た方が手間は少ない。何より備品云々で人のこと困らせたくねぇしな、今は自分で買いに行くのもまぁ難しいし。五条に買ってきて貰うってのも気が引ける。
日下部「ま、こんだけ人が居ねぇんだし。その上昼間なんてガラ空きに決まってるよな…」
パッパと暖簾を潜り抜けて脱衣所へ出る。コートをハンガーにかけて、カゴにネクタイを放り込んだところで、思わぬ客はやって来た。
日車「あぁ、日下部。この時間に風呂か?」
日下部「ゲェ………いや、そりゃあソッチもでしょーよ」
日車「盛大に返り血を浴びたからな、半分吹き掛けられるような形で。というか、別にそこからでも見えるだろう」
日下部「あーーー、そうっすね、確かにビッシャビシャだわ…」
スーツのほぼ半分を紫色の液体に濡らした男が、入口で靴を脱ぎながら話し掛けてくる。うーーん、マトモ、か……??少なからず、法律に違反するよーなことはしねぇってのは分かるけど。セクハラとか、無理矢理とか、まぁその他諸々。まぁ風呂入る時にいる分には寧ろ助かる。正直普段の素行見てりゃ、素行自体は全っ然マトモじゃねぇんだけどな…反転使えるってのをいいことに無理無茶ばっかりしやがる。片脚切り落とされながら呪霊ぶん殴ってるとこ見た時は震えた。普通に説教しちゃったわ、同世代の男に。
日車「…今から風呂か?」
日下部「はぁ?いや、今からだけど。さっきも言ったろ」
日車「なら香水か何かか」
日下部「香水?ンなもん持ってねぇよ、どうしたよさっきから」
日車「いや…先程から甘い香りがするような…前に使った人間の匂いかもしれないな、君が来る前もこうだったのか?」
日下部「エッ」 - 54二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 10:14:29
日下部「えっ、えお前、分かんの?匂い」
日車「…?いや、分かるが…それなりに強いだろう、暖簾をくぐった時点で分かったぞ」
日下部「そうかぁ…」
日車「???」
ちょっと待てちょっと待て、お前が分かるの?五条は分かんなかったのに?今までは俺と呪霊しか認識できてなかったモンだったから、第三者かつ人間には認識できねぇモンなのかと納得できてたが…そこにアンタが入ってきちゃアレだろ、折角立ててた仮説が全部ぶっ飛んじゃうじゃん。どうしてくれんの。
日下部「………なぁ、日車」
日車「どうした、入らないのか?」
日下部「すっげぇ失礼なこと聞くのは承知なんだけどよ……お前…呪霊とか、そういうのだったりする?」
日車「は?????」
日下部「いや失礼にも程があんのは分かってる、分かってっからガベル下ろして!!スマン!!スマンって!!」
日車「………はぁ…どうしたんだ、知り合いに擬態する呪霊にでも対峙したのか?俺は人間だ、この通り」
未だに微妙にシャツのボタン外してるとこから動けてねぇ俺を置いて、日車はさっさと返り血の着いたジャケットとシャツを脱ぎ捨てて、隅にあるランドリー用のカゴに突っ込んでいく。見てみりゃ持ってきてる着替えもスーツらしかった。私服とか持ってねぇのかな。いや俺もシャツとスラックスだから、人のこと言えねぇんだけど。
日下部「分かったわーったから、ンな見せ付けてこなくても。筋肉ついてきたって自慢でもしてぇのか?」
日車「そんな訳ないだろう。…それに、君相手に筋肉自慢など、無謀も無謀だ」
日下部「遠回しに褒めてくれてるってことでいい?」
日車「あぁ」
日下部「そりゃどーもね。あ〜汗乾いてきた、さみぃ〜!」
会話を一旦途切らせるように声上げてみりゃ、日車は珍しく、いつもの仏頂面にうっすら笑みを浮かべた。そんで、風邪引くなよ、なんて茶化してきやがる。さっきも言われたが、俺はそんな軟弱に見えてんのかねぇ?お前らより一回りはゴツイんだけど。ただ、なんでかその顔を見続けんのは、どうも落ち着かなくて…俺はボタンを全部外しきらないまま、シャツを脱ぎ捨てた。残りもさっさと脱ぎ捨てていくも、伊地知やら五条やらの時に感じたような、妙な視線は、コイツからは感じない。 - 55二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 12:55:11
それフェロモン的なあれじゃない??(呪霊は動物枠的な)
日車片想い系かと思ったけど両想いかな??
無自覚両想いかな????????
でも自分にも香ってるから違うのか?? - 56二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 12:56:21
日車が浴びたらしい呪霊の返り血(?)の影響の可能性もあるか…?
- 57二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 14:30:27
日下部「(奥手なタイプ、なのかねぇ)」
恋愛に特段興味ありそうな感じでもねぇし、まぁ納得っちゃ納得。それにしちゃあ平然としすぎてるけどな、いつも通り過ぎて逆に怖い。呪物の妙な呪いは五条にも効いてたんだ、コイツには効いてねぇってことはねぇだろう、多分。前職弁護士だもんなぁ、ポーカーフェイスはお手の物ってか?表情が乏しいのは普段からだけど。コイツが人に惚れるとこなんざ全く思い付かねぇし……こんな時でも、何考えてんのかよく分かんねぇ人だなぁ
日車「なんだ、人の顔をジロジロと…何かついているか」
日下部「いいや?特に何も。鼻高ぇなって」
日車「………君が言うか?」
日下部「なに、超褒めてくれんじゃん。勘違いシチマイソー」
日車「冗談はよせ、微塵も思っていない癖に」
日下部「はは、すみませんね」
ヘラリと外向きの笑顔を向けてみれば溜息を吐かれた。社交辞令が出来てんのか出来てねぇのか、今度はコッチがそんな男を置いて、さっさと風呂場に入る。ウワ、やっぱ変わんねぇなぁ昔から…ちょっとぐらい変わってくれてりゃ、妙なこと思い出すことも、なかったのに。つか改修もされてねぇってどういうことだよ、俺が通ってた頃から何年経ったと思ってんだ…
日下部「今度改装でもしてみっかねぇ、綺麗に使うってのも限度があるし」
日車「あぁ、そうだな。地方の銭湯ほどではないが…それなりに年季は入っているようだし。頃合いだろう」
日下部「うおっ…ナチュラルに隣座ってくんなよ、こんな広いのに」
日車「ここを誰かがいる時に使うのは稀だからな、偶にはいいだろう?」
日下部「まーいいけどぉ…」
隣に居る人間の気配からも目を逸らして、淡々と身体を洗い始める。自分から隣に座った癖して、日車はあれ以降一切話し掛けて来ない。え、何話しかけられ待ちなの?俺はどーすりゃいいんだよ。つかやっぱ何回擦っても匂い消えねぇわ。これ分かっちまうよなぁ日車…なんか言われんのも結構メンドそ……
ラキスケハプニングが…
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1 発生
2 そんなものはなかった!
- 58二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 15:57:44
これ絶対に過去に風呂場でなにかありましたねぇ!?
- 59二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 18:48:14
このレスは削除されています
- 60二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 18:52:46
もうこれは無心になんのが正解なのかもしれん。日車が先に洗い終わるまで黙ったまま色々引き伸ばして、日車が風呂浸かるようならさっさと出る。逆に出てくようならちょっと湯船で時間潰す…ヨシ、これだわ。
日車「…日下部、そっちにボディソープないか」
日下部「えぇ?ソッチねぇんだ、ちょっと待っとけ…」
日車「いや急ぎではないから、頭を流してからでも!危ないぞ、君」
日下部「あ〜大丈夫大丈夫、感覚で分かっから…っと。これか?」
日車「あ、あぁ…」
額の方まで流れてきてる泡が目に入らねぇように、何も見えねぇまま手探りで目当てのボトルを探す。シャンプー、リンスが同じ大きさなのに比べ、ボディソープのボトルだけは一回りデカいから分かりやすい。手早くそれを手に取れば、隣に居るであろう日車に差し出した。…そんで、やらかした。手にしてたボトルの重みが、思ったよりも早くとっぱらわれてバランスを崩す。俺は、大きくよろけて、風呂用のちっさい椅子から滑り落ちた。
日下部「はい、どーぞ…っぁ、やべ」
日車「ッ、日下部!!」
なんで、俺よりアンタの方がデカい声出してんのよ。次目開けた時には、そう茶化してやるつもりだったのに。
日車「大丈夫か、日下部」
………なんで、アンタまで倒れてんの。しかも俺の上に、伸し掛るみてぇな体勢で
日下部「……ッ、ぃ、」
嫌だ、やめてくれ、ここは…誰か、きちまう、から - 61二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 18:56:20
明らかになんかあったの確定じゃないですかやだー!!!
- 62二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 23:30:46
このレスは削除されています
- 63二次元好きの匿名さん26/05/31(日) 23:32:56
身体痛えんだよなぁ、床タイルだから。立って掴める物もねぇし、床引っ掻いたら引っ掻いたで指の方が削れて血が出るし。高専の関係者でもねぇのに、折角来たからとかゴチャゴチャセンコー言いくるめて風呂まで押しかけてきやがって。バレるかもって怯えてんのが面白かったのかねぇ、結局同期にバレることはなかったけど。…いや、案外バレてたりしたのかもな。そういうのを言わずに黙っておくような、良い奴らばっかだったし。
だからこそ、死んじまったんだろうし
日車「……かべ、日下部!!」
日下部「ぅお、っ…!?ぇ、あ〜…すんません、ちょっとボーッと、してて」
日車「頭を打ったか?ならすまない、打たないようにと、止めたつもりだったんだが」
日下部「え?あ〜…」
特に浸りたくもねぇ記憶に意識引っ張られて、大分ボーッとしちまってたらしい。日車の安堵した表情から、それなりに呼びかけてくれてたんだと思うと心が痛む。言われて見てみりゃ、確かに俺の頭は直にタイルへ触れることなく、間に日車の手が挟まっていた。確かに身体は所々打って痛むが、頭は衝撃と気持ち的に揺れてるだけで、痛みはない。
日車「痛むなら無理をしない方が良い、早く出て医務室に」
日下部「いや大丈夫大丈夫、ちっと揺れたんかな?兎に角痛みはねーよ、アンタのお陰。ありがとな」
日車「…それならいいんだが」
日下部「色々中断させちまってごめんな?まだ身体洗えてねぇだろ、さっさと戻ろうぜ。俺も目ぇ染みてきたし」
日車「あぁ本当だ、早く洗い流した方がいいな…」
スっと差し出される手を借りることなく立ち上がって、元々座ってた椅子を元の位置に戻し座り直す。あからさまに身体洗うのが遅くなって、時々こっちを心配そうに見てくる日車の視線を無視しながら、ちっとお湯の温度を下げた。シャンプーしてて最早良かったかもしんない。色々言い訳きくじゃん。ガシガシと頭を洗い流してる間も、歪んでボヤけた視界が戻ることはなかった。
あーー………最っ悪。もうそりゃ色々。ロクでもねぇこと思い出しちまったことも、静止も聞かず動いた結果すっ転んで相手に迷惑かけちまったことも、みっともねぇし吐き気はするしで…は〜もうヤダ。まぁ、何より
日下部「(こんな善人を、あのクソ野郎共に重ねちまった俺が1番……最悪)」 - 64二次元好きの匿名さん26/06/01(月) 00:17:14
半分投げやりに身体まで洗い終えて湯を止めれば、おずおずってな感じで、日車はコッチの顔を覗き込んできた。顔色伺うって文字通り過ぎんだよ、もっと隠す努力しろ。
日車「…終わったか?俺も今、終わったんだ」
…なに偶然装ってんだよ、アンタが俺に合わせたんでしょ、洗い終わんの
日車「今日はその、逆上せそうな気がしていてな…一緒に上がるか?」
アンタ風呂好きでしょ?そこまで俺に合わせようとしてんじゃねーよ…つかなんだよその勘。マジで雑すぎ、嘘つくのホント、ヘッタクソ…
日下部「お〜…そうすっか。有り難え限り、万が一また俺が倒れても、今度はちゃんと受け止めてくれんでしょ?」
日車「あぁ、今度こそはな。任せてくれ」
日下部「はは、冗談のつもりだったんですけどねぇ…あ、冗談ついでに頼んでもいいか?」
日車「どうした、俺のできることなら頼まれるが」
日下部「いや、そんな大層なモンでもねーよ?ちーっと色々あってな、暫く寮で寝泊まりする事になってんの、俺」
日車「ほう、それで」
日下部「だからそんな畏まって聞くもんじゃねーの!ただ、部屋まで着いてきてくんねぇかなってだけだよ。ほらさっさと拭いて服着ろ!風邪引くぞ」
日車「…………分かった」
どっちへの分かったかも分かんねぇ返事だなぁオイ。それでもとりあえず、ビッシャビシャのまま突っ立ってる状態からは脱してくれたらしい。その間も心配そうに遣われる視線が落ち着かなくて、さっさと先に全身拭き終えて下着まで履けば、使ってねぇ方のタオルを日車の頭に押し付けた。
日車「何を、っ、日下部…!?」
日下部「いーから黙って身体拭いて着替えとけ。さっきからモタモタしてロクに進んでねぇから、代わりに拭いてやるっつってんの」
日車「拭ッ…!?!?いや、自分でできる、いい!」
日下部「俺がやりてーんだよ、大人しくしといてくれます?ほらそれ履いたらここ座って。乾かすから」
日車「〜〜ッ……!!わか、った…君がしたいなら、付き合う」
日下部「へーへーそりゃどーも、ありがとな」
日車「もう頼まれると言ってしまった後だからな…ほら、好きにしていい」
日下部「はいよ、失礼しまーっす」 - 65二次元好きの匿名さん26/06/01(月) 08:01:41
アツヤは無罪だよ…
- 66二次元好きの匿名さん26/06/01(月) 15:09:50
イチャイチャしやがって(いいぞもっとやれ)
- 67二次元好きの匿名さん26/06/01(月) 21:27:44
心理描写好き
続き楽しみにしてます - 68二次元好きの匿名さん26/06/01(月) 22:37:40
守る貞操はない……あんなクソ共……つ、つまり!?
- 69二次元好きの匿名さん26/06/02(火) 01:10:20
うーんアツヤの過去が暗くて悲しい気持ちと寛篤いいぞもっとやれ!!の気持ちがせめぎ合ってる…
いやでも優しい恋人ができた方が過去を乗り越えることにも繋がるかもだしやっぱもっとイチャつけ!! - 70二次元好きの匿名さん26/06/02(火) 08:14:09
保守
- 71二次元好きの匿名さん26/06/02(火) 13:10:53
大人しく座った日車の背に立って、ドライヤーの電源を入れる。これも年季が入ってるから音が不安だが、まぁ使えんなら壊れるまでってとこなんだろう。クシは、と視線を泳がせたとこで、この長さなら要らねぇかと思い改めた。温風を当てながら頭に触れた途端、触られんのに慣れてねぇのか日車の肩が跳ねる、よく見りゃ全身固まってガチガチだった。
日下部「はは、なんでそんなガッチガチなんだよ。触られんの苦手?」
日車「い、いや、そういう訳ではないのだが…」
日下部「んじゃ、問題ねぇな。ほいリラーックス、寝るくらいの気持ちで力抜け〜」
日車「善処する…」
返事は微妙だったが、なで肩の盛り上がったとこをトントンと数回叩いてやれば身体の力を器用に抜く。ホント面白えなぁ、教えたら何でも覚えちまうんだから。気を取り直してタオルを手に持ったまま、髪の水分拭き取ってやりつつ全体に風を当てる。タオルで取れる分が無くなって、髪が細かく別れてきたとこでそれを置き、手櫛に切り替える。髪の流れを整えてやりながら時々頭皮のツボを押してやれば、下の方から深く息を吐き出した音がした。
日車「…君は…」
日下部「ん、どうした」
日車「…………」
日下部「急に黙んなよ、寝ちまった?」
日車「…いいや。手馴れているのだな、と」
日下部「あーな、俺妹居るんだよ。それでよくやってたんだわ」
日車「成程、君の面倒見の良さはそこからか」
どっか満足げに頷く男の頭をぐっと抑えて、さっさと最後まで乾かしきる。整えるとこまでやっちまおうとワックスを手にすれば、それは自分でやると断られちまった。大人しく持ってきた服を着直して、ほぼ乾いちまった髪をガシガシ適当に乾かした。もう寮に閉じ篭っておくつもりだし髪はそのままでいーや。
日車「君はそのままでいいのか?」
日下部「もう部屋でゴロゴロするだけだからな、アンタはこの後また出んの?」
日車「あぁ」
日下部「そりゃお疲れ様だ、なら早めに行かねぇとな」 - 72二次元好きの匿名さん26/06/02(火) 19:42:19
日車には効いてない感じ?なのは元から惚れてるからとか?
いや片想い前提とは限らないか…少なくとも人間では唯一匂いを感じ取ってるんだよなぁ - 73二次元好きの匿名さん26/06/03(水) 01:08:47
日車もしかして誰にでもこうなのかって聞こうとした?
- 74二次元好きの匿名さん26/06/03(水) 08:06:37
保守
- 75二次元好きの匿名さん26/06/03(水) 17:57:33
保守
- 76二次元好きの匿名さん26/06/04(木) 02:10:55
保守
- 77二次元好きの匿名さん26/06/04(木) 07:08:26
朝保守
- 78二次元好きの匿名さん26/06/04(木) 07:38:17
服はランドリー用の籠に突っ込んであるから、帰りはそこまで荷物は無い。ちゃっちゃか手荷物を回収して、使ったモンの位置を戻して脱衣所を出る。いそいそと後ろをついて出てきた日車が、俺が足を止めるのと同時に止まった。まぁこれはあれか、着いてきてくれるってことで良さそうか?
日車「どうかしたのか?」
日下部「ん?いーや、喉乾いたよなって」
脱衣所を出た隣にある自販機に向かいながら、片手間に日車へ返事をする。2本分の小銭を突っ込んで、コーヒー牛乳とフルーツ牛乳を選んだ。ガコッ、なんて結構デカイ音させて落ちてきた瓶を拾って、どっちも男に差し出す。
日下部「お前どっちがいい?」
日車「!?あぁ、いや俺は」
日下部「2本買っちまったから。好みねぇの?」
日車「そういったものはあまり、飲んだことがなく」
日下部「えぇマジで!?銭湯とか温泉とか、定番だろ」
日車「銭湯…は行ったことがない。温泉はあるが、味付きのものは買わなくて」
日下部「へぇ〜、んじゃこっちね。俺フルーツの方が好きだから」
差し出した内のオレンジ色のラベルの方を引っ込めて、逆に茶色いラベルの方を男の手に押し付ける。今度はしっかり握ったのを確認してから手を離した。瓶のフタを上から指で軽く押し込んで、浮き上がった縁から剥がす。苦戦してねぇかと横目で様子を伺うも、給食で牛乳瓶くらいは出てたんだろう、難なく開けるのに成功したらしかった。フタを回収用の箱に入れて、1口呷ってから歩き出すと、男はそんな動作の全部を、ワンテンポ遅れてなぞってから慌ててついてくる。
なんかヒヨコみてぇだな…いや同世代のオッサンに何言ってんのって感じだろうけど。
道中人に…
dice1d2=2 (2)
1 会う
2 会わない
- 79二次元好きの匿名さん26/06/04(木) 14:07:37
あ〜何気ない2人のやりとりがこんな状態だからこそ沁みる…
- 80二次元好きの匿名さん26/06/04(木) 22:03:12
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- 81二次元好きの匿名さん26/06/04(木) 23:14:52
日車「……」
日下部「……なに、なんかついてます?」
日車「いいや………」
なんだこの人。コミュ力あるタイプじゃねぇのはなんとなく分かってたけど、それにしたって人の顔をジロジロと…いや、それはさっきの俺も言えることだからアレか。
日下部「このままだと穴空いちゃうんですけど。俺の顔」
日車「すまない、その、だな」
日下部「おーどうした」
日車「……」
そんな溜めます???何、俺なんかそんなおかしな顔してんの、そんな深刻な顔すんなよ。怖ぇんだけど
日車「…前髪が」
日下部「へ?」
日車「いつもは額が出ているだろう、そう、前髪が下がっていると…印象が変わるなと思って」
日下部「いやいやいやおかしいだろ、なんでその温度感でそんな下らねぇ……」
日車「下らなくない!!…と、思う…」
日下部「そんなか?えぇ…??」
本当になんなんだコイツ、別に前髪なんて下りるだろ風呂入ったんだから。印象変わるってそれ褒めてんの?褒めてないの?わっかんねぇ何この人〜!!!
日下部「ま、まぁ…加齢臭すんなぁとか、そういうのじゃねぇんならいいけど」
日車「まさか、君はずっと良い匂いがする。今は、普段とは違うが」
日下部「あー、甘い匂いがするってやつ?」
日車「そうだな、甘い匂いがする。俺は普段の方が好きだが、これもまた悪くないな」
日下部「あっそう…ならいーんですけど」
表情豊かになられても何考えてんのか分かんねぇなマジで…まぁいいや。この感じ害は無いんだろうし、有難くボディーガード代わりに使わせて貰う。匂いに気付いてるってのが1番不思議なとこではあんだが…そういうとこも天才ってか?五感まで鋭いですよって?どんなチート野郎だよ - 82二次元好きの匿名さん26/06/05(金) 08:03:30
保守
- 83二次元好きの匿名さん26/06/05(金) 12:24:35
日下部「(俺にも才能とかそういうのがありゃ、なんか変わってたのかねぇ)」
ないものねだりにも程があっからアレだけど…時に圧倒的な力ってのは、自分を守る盾になる。物理的にも、そうじゃねぇ面でも。多少の我儘は通るし、下らん人間は近寄ってこなくなるし…俺がそれに気が付いたのは、20歳半ばになってだった。必死こいて手に入れた、凡人の限界のお陰で。これでやっと生きやすくなる、やっと幸せに近付く、なんてのもまぁ幻想だったけど。俺の身を自分で守れるようになった途端、自分の身の回りも守れねぇ、そんな自分の無力さを思い知られることになるなんざ、その時は少しも考えちゃいなかった。
力がある奴ってのはどいつもこいつも、どっか自分の事を、そういう機械みてぇに雑に扱う。マジで命をなんだと思ってんのかってくらいに。それが心底気に食わなくて、恐ろしくて、羨ましかった。まぁもう羨むのもやめたけど。だって今手に入ったとこで、俺にはもうなんもねぇじゃん。
日下部「(あーーヤダヤダ、感傷浸ってんなよ俺。めんどくせぇ)」
日車「日下部、ここか?」
日下部「…あ?あーー、そうここ、よく分かったな」
日車「寮にある空き部屋なんて限られているからな。君のことだ、生徒とは離れた端を選ぶと見た」
日下部「おーおー御明答、流石日車センセ」
日車「先生はやめてくれ、何度も言っているだろう」
日下部「そーだったそうだった、すんませんね」
微妙に残った瓶の牛乳を全部飲み干してから鍵を取り出して部屋の鍵を開ける。やっぱ結構ちゃっちいよなぁコレ、まず寮自体がボロいからだろうけど、こんなんウチの生徒陣が蹴り飛ばしたら余裕で吹っ飛ぶんだが。そりゃもうドアごと見事に。
日車「君は暫くこの部屋にいるんだな?日下部」
日下部「ん?そうだけど」
日車「ならすぐ礼ができるな、今度飯でも奢らせてくれ」
日下部「いやちょっと待てちょっと待て、なんの礼???俺なんかアンタにした覚えないんですけど」
日車「?あるだろう、ここに」
そうキョトン顔して言い放つ日車は、少し片手を持ち上げて、その手に収まった瓶を揺らしてみせる。あーーそれね、なるほどね。それ200円もしねぇからな弁護士大先生。なんで200円のお返しに飯が出て来ちゃうワケ?俺何食わされるの? - 84二次元好きの匿名さん26/06/05(金) 12:55:47
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- 85二次元好きの匿名さん26/06/05(金) 16:45:02
こっちが返事に困ってると、また日車はこっちの顔色伺い始める。癖なのか何なのか、ちょっと上目遣いなんだよなぁ。オッサン相手にオッサンがやってるってのだけ目を瞑れば可愛らしいモンなんだけど。前記に目を瞑りさえすればな。目を瞑りさえすれば。
日車「…嫌だったか」
日下部「いーーーーや別に??アンタがいいなら全然奢られますよもういいよ覚悟決めたから!!」
日車「よかった、また来週辺りに連絡する。では」
日下部「ハイ分かった分かった。じゃーね」
手も振らず、寮の廊下を闊歩して去ってくその背中を見守って、律儀に見えなくなるまでボーッと廊下の先を眺める。そんな自分自身がどうも気に入らなくて、デケェ音をたてて扉を閉めた。若干軋んだ音がした気がする。つかした。やっぱダメじゃねぇかこのオンボロ部屋…
日下部「は〜〜〜………」
今日は何か色々濃すぎた。この状況で何かしようと動いたとこで多分ロクなことにならねぇし、頭動かすのも多分ダメ。つまり、こういう時は現実逃避に限るってワケよ。さーーさっさと寝るぞ、もう大体の面倒事は後々、後日の俺がきっとどうにかしてくれる!ごめんなーー俺!!おやすみ!
俺は帰ってきたシャツにスラックスのまま、うっすら埃っぽいベッドに飛び込んで、申し訳程度にあるブランケットを羽織ってすぐさま寝た。翌日、朝っぱらからやってきた学生連中により叩き起され、スーツのまま寝たことを叱られ、抜いた晩飯分だと朝飯にまで付き纏われ……秒で昨日の自分を恨むことになったのは言うまでもない。
────
───
──
─ - 86二次元好きの匿名さん26/06/05(金) 16:47:23
良い会話だ…銭湯行きたくなって来たな
- 87二次元好きの匿名さん26/06/05(金) 21:36:05
保守
- 88二次元好きの匿名さん26/06/06(土) 02:28:24
保守
- 89二次元好きの匿名さん26/06/06(土) 09:52:31
アツヤ、幸せになれ
- 90二次元好きの匿名さん26/06/06(土) 19:23:10
保守
- 91二次元好きの匿名さん26/06/07(日) 02:20:51
保守
- 92二次元好きの匿名さん26/06/07(日) 05:07:15
呪術廻戦名物ご都合呪物登場!
アツヤがトンチキな呪いにかかって高専騒然!
皆に愛されるアツヤと高専メンバーのドタバタラッキースケベ劇場開幕です♬
襲いかかる老若男女からアツヤは貞操を守れるのか!?♡
みたいな感じを想像してたし当たってはいるんだけど要所要所に挟まってくるアツヤの陰鬱なモノローグがさぁ…ほんと…ねえ…ウッ…悲しくなるよ… - 93二次元好きの匿名さん26/06/07(日) 14:38:29
保守
- 94二次元好きの匿名さん26/06/07(日) 22:50:17
うーん凄い
興奮と鬱が交互に来る感じ…
幸せになれアツヤ!!!! - 95二次元好きの匿名さん26/06/08(月) 04:20:03
こんな交互浴望んでねえんだよ!!オラ!!さっさと日車とイチャイチャしろ!!
- 96二次元好きの匿名さん26/06/08(月) 12:15:20
寛篤…もっと寛篤…
- 97二次元好きの匿名さん26/06/08(月) 12:54:36
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- 98二次元好きの匿名さん26/06/08(月) 12:57:33
ピロンッ
日下部「あ?…んだよ、また仕事の追加かぁ?たった今終わったってとこなのによ」
妙な呪物の被害にあってから数日後、俺は高専に居ること自体を避ける口実に、普段以上に任務へ駆り出されていた。よくよく考えてみりゃあ、あの化け物連中の中で教師やってるより呪霊ぶった斬ってた方が何倍も貞操の危機は無い。何より絶賛呪霊ホイホイの俺はまぁ呪霊相手に向いてんのよ、引き寄せられる呪霊も場所が悪くなきゃそこまで強くねぇし、どいつもこいつも揃いも揃って俺を殺そうとしない。あん時は相手が1級上澄み相当かつ獲物も無し、オマケに人質も取られてって…まぁ言うなりゃすげぇ状況が悪かったってワケ。
まぁこんな状況だから、追加任務もありがてぇってとこなんだが…流石に疲れた。多分断ろうと思えば断れんだろうが、休みに高専戻ったとこでまた誰かに絡まれたら休もうにも休めねぇんだよなぁ。とりあえず連絡を確認する為、刀身に残った呪霊の残留を払って鞘にしまう。トレンチコートからどこに入れたかも忘れたスマホを探し出して画面を見る。ホーム画面の下の方に表示されたアイコンは全くもって見覚えのないモンだった。ロックを外してトーク画面を開けば、数日前の約束を思い出した。
日車『明日の夜は空いているか』
日車『連絡が遅くなって悪い』
おーおーおー…既読ついた途端に追いメッセって……逃す気ねーのかこの人。俺てっきり無かったことになったのかと思ってたんだけど。だってもう金曜だし。ガッツリ前から1週間以上経ってんのよ。
日下部「(そんで)」
狙ってんのかってくらい、その日の夜はガラ空きだった。補助監督の話によると、遠出して任務に当たってたヤツが数人戻ってくるお陰で、高専近辺だけじゃなく都内の任務まで暫くはホワイトなんだと。多分分かってて連絡してきてるわコレ、断れねぇ〜!!
日下部『空いてる』
日下部『前言ってたやつか?』
日車『あぁ』
日下部『店は?』
日車『こちらで決めておく』
日下部『あんま高い店はやめてくださいよ』 - 99二次元好きの匿名さん26/06/08(月) 13:46:52
……いや急に返信おッッそ!なになにどうしたよ怖ぇんだけど。高級フレンチにでも連行するつもりだったんですか?マジで勘弁してくれ、そういうの野郎に奢られんのも結構嫌だし俺綺麗着持ってねぇんだよ袴くらいしか。いやまぁあるっちゃあるんだが妹の式思い出すからあんま着たくないし。悶々としつつそのまま数分待っても日車から返事が来る様子はなく、諦めて呼び付けたタクシーに乗って高専へ戻ることにした。
初日がアレで、尚且つ周りに居る人間が総じてぶっ飛んでっから呪いの影響を受けた時点で一般人も頭おかしいレベルに壊れると勘違いしてたが、実際は全然そんなことはないらしい。そもそも元は使用者への「好感度」なんてボンヤリしたものを上げる呪いだ。上がったとして相手はよく知らないオッサン、アクションを起こしてくる奴の方が少ない。まぁ逆ナンと、時々使う電車で3回に1回は痴漢に遭うくらい。…そんくらいだ、電車使わなきゃ別に関係ない。ウン。
またいつも通り、妙に機嫌が良い運ちゃんに態々扉を開けられて車を降りる。これがいつも通りって感じるくらいになっちまったのがスゲェ嫌。慣れはしたけどこれが当たり前になっちまう前にさっさと効果終わってくんねぇかなマジで。できる限り知り合いには会いたくねぇ、そそくさと敷地を歩いていく。…が。それは高専連中が許しちゃくれないらしい。あーもうヤダ。
dice1d3=2 (2)
1 おい乙骨!お前んとこのだろうがどうにかしろ!
2 なんで首根っこ掴んでんだよ、離せ禪院…
3 バカッ!ンな下んねぇことに呪言使うな狗巻!!
- 100二次元好きの匿名さん26/06/08(月) 21:51:47
アツヤ…結構ひどい目に遭ってるな…
- 101二次元好きの匿名さん26/06/09(火) 01:39:13
夜保守
- 102二次元好きの匿名さん26/06/09(火) 08:01:43
朝保守
- 103二次元好きの匿名さん26/06/09(火) 14:26:46
「値段高いとこはやめろ」に対して返信が遅い日車…
日下部連れてフレンチとかイタリアン行く日車は見たいか見たくないかで言えばめちゃくちゃ見たい
ついでに袴着てる日下部(を見た日車の感想)も見たい - 104二次元好きの匿名さん26/06/09(火) 23:14:49
袴いいね保守
- 105二次元好きの匿名さん26/06/10(水) 08:00:50
保守
- 106二次元好きの匿名さん26/06/10(水) 17:32:39
保守
- 107二次元好きの匿名さん26/06/11(木) 02:22:13
保守
- 108二次元好きの匿名さん26/06/11(木) 08:39:41
保守
- 109二次元好きの匿名さん26/06/11(木) 12:17:51
このレスは削除されています
- 110二次元好きの匿名さん26/06/11(木) 12:19:44
真希「あぁ?毎度毎度、顔合わせる度にしっぽ巻いて逃げてくヤツが何言ってんだよ。腰抜けも行き過ぎると難儀だな」
日下部「そりゃ、任務帰りに子供のお守りなんてしたくねーに決まってんだろ…疲れてんの。離せ」
真希「嫌だね」
日下部「あぁ?生意気言ってんじゃ…うぉっ!?」
真希「アイツらに連れてこいって言われてんだよ、それ以上暴れたらセクハラだって言ってやっからな」
日下部「はぁ!?おまっ、現在進行形で人の事俵抱きにしといて何言ってんだバカッ!!」
あーークソ、フィジギフとかいうチート野郎がよ。こっから全力で暴れりゃ当たり前に逃げられるんだろうが、生徒相手に怪我させてまでみみっちく抵抗する気も起きねぇし、こんなことでセクハラ教師になんて絶対なりたくない。大人しく連行されとくが吉ってことな…あーヤダヤダ、こんなんロクなことになんねぇに決まってんじゃん。今処刑台か何かに向かってんの俺?嫌すぎんだが。
大人しく口の中に飴転がしながら目瞑って運ばれてりゃ、恐らく目的地に着いたんだろう。俺の足側の方から扉が開く音がして、視界がひっくり返った。そのまま身を翻してギリギリ着地すればどっからか拍手が飛んでくる。
真希「ほら、連れて来たぞ」
日下部「っ、ぶねぇな…運んで来たの間違いだろーが…」
虎杖「おー!さっすが日下部先生、ナイス着地!」
伏黒「思ったより身体柔らかいんですね、意外だ」
乙骨「すみません日下部先生、僕が呼んで欲しいって頼んでて…」
目に入ってきたのは妙に御機嫌な生徒連中と、そいつらが取り囲むデカイちゃぶ台にデケェ鍋。用意されてる食材の量もまぁ人数に比例してそれなり。……鍋パってとこか?え、なんで俺呼んだの?
釘崎「あのバカ男共が企画したのよ、虎杖の肉団子が絶品だから食わせたいって」
パンダ「俺達はさっきちょっと食ったけど、めちゃくちゃうまかったぞ!」
狗巻「しゃけ!」
日下部「あっそう…」 - 111二次元好きの匿名さん26/06/11(木) 19:52:55
鍋パ!いっぱい食べろアツヤ
- 112二次元好きの匿名さん26/06/12(金) 02:47:55
保守
- 113二次元好きの匿名さん26/06/12(金) 12:02:20
御機嫌な生徒達に囲まれて鍋パいいな
食って嫌なこと忘れろアツヤ - 114二次元好きの匿名さん26/06/12(金) 22:00:18
ほしゅ
- 115二次元好きの匿名さん26/06/13(土) 02:15:40
最近の生きる糧
- 116二次元好きの匿名さん26/06/13(土) 08:40:12
なんだかんだ肉団子食べて、意外とうまいなとか言うんだろうなー
- 117二次元好きの匿名さん26/06/13(土) 17:05:06
保守
- 118二次元好きの匿名さん26/06/14(日) 01:57:14
保守
- 119二次元好きの匿名さん26/06/14(日) 03:36:34
保守