あなたはギャーギャー文句を言いながら、ヒョンジン・ハン・マネージャーと共に廊下に出る。
あのあと結局ゲームをめちゃくちゃやらされて、めちゃくちゃアニメの解説をさせられて、踏んだり蹴ったりだった。
おかげで寝れなかったし、目までシャキッと覚めてしまった。
ハンとマネージャーを見送る。
「もうどっちのマネージャーかわからなくない?」「それな」と話しつつ、あなたとヒョンジンは自販機へと向かった。
自販機で水を買ったあなたとヒョンジンは、完全に迷子になった。すっかり忘れていたが、そういえばヒョンジンは方向音痴だ。
ため息をつきながら、あなたは頭を抱える。
そう言いながら、あなたはポケットをまさぐる。マネージャーに連絡しようと思ったのだ。
しかし尻ポケットに手を入れ、前ポケットに手を入れ、さらに上着のポケットにまで手を入れたところで…気がつく。
2人して顔を見合わせながら「終わった」「死んだ」と言いあう。
まあでもそんなこと言ってたって始まらないのですぐに切り替えることにする。
あなたとヒョンジンは手を繋ぎ、元来た道へと歩き始める。
しかしまああなたも眠くて道を忘れていたし、ヒョンジンはそもそもが方向音痴なので迷いまくる。
あーでもないこーでもない言いながら歩き、階段を登り…。
とうとう、2人は観覧席まで出てしまった。
今大会、LOVERとSTAYは配置が隣同士だったらしい。
咄嗟に向けられたスマホに困惑しながら2人で手を振り、どうしてこうなったと内心大焦りする。
あなたとヒョンジンがボソボソ小声で話し合ってると、STAYの中の1人が喋りかけてくる。
黒髪ロングでおとなしそうな印象のファンだ。
チャンビンのマスターがどうにかしてくれることに賭け、2人はかくかくしかじかで…と詳細を話す。
チャンビンのマスターさんはコクコク頷いて話を聞き終えた後、「わかりました」とSTAYとLOVERの元へと戻る。
2人はマスターさんに案内されるがままにSTAYとLOVERの観客席のちょうど真ん中の最前列まで通される。
「ここに座ってください」と言われるので手を繋いだまま言われた通りのシートに座り、頭にたくさんハテナを浮かべながらシン…と大人しくする。
マスターさんはそう言って、周りのファン達に合図をする。
それを皮切りにSTAYとLOVERが「あなたちゃんここにいます!」やら「ヒョンジナいるよ!」などと言って、ペンラの色を赤にして降り始めた。
しばらくして、慌てた様子のスタッフが観覧席の下までやってくる。
あなたとヒョンジンはあまりのことに唖然としながら…
とでかい声で叫ぶ。
すぐに観覧席までやってきたスタッフに引き取られ、2人はグラウンドへと戻っていく。
STAYとLOVERにお礼を言ったのも、マネージャーにこっぴどく叱られたのも、言うまでもない。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!