3月10日、編集部から送った質問は以下。
①高市事務所の木下剛志所長と、NoBorder代表の溝口勇児氏が、面識があることを確認しております。面識を持つようになったきっかけ、そして、暗号資産「SANAE TOKEN」について、木下氏と溝口氏の間でやりとりがあったのかどうかについて教えてください。
②自由民主党奈良県第二支部青年局長のA氏ら、青年局メンバーの名刺には「ST」という高市事務所の公式マークとともに、「内閣総理大臣 衆院議員 高市早苗事務所」との表記があることも確認しており、A氏らが高市事務所の一員であることがわかります。そのA氏は筆者の取材に、SANAE TOKENについて、NoBorder側からチームサナエのXアカウントにDM(ダイレクトメッセージ)があり、やりとりをしており、高市事務所にも了解をとっていた旨を証言しています。高市総理の「私の事務所側も、当該トークンがどのようなものなのかについて知らされておりません。本件について我々が何らかの承認を与えさせて頂いたこともございません」という説明と矛盾しますが、ご見解を教えてください。
③A氏が木下氏の了解をとりながら高市事務所内に立ち上げた「Veanas合同会社」は、2025年12月に設立され、「SANAE TOKEN」の営業活動がはじまった時期と符合しています。同社の会社登記の目的欄には、〈投資及びそれに関するコンサルティング業務〉と記載され、「SANAE TOKEN」との連関を指摘する声もあります。
そこでお聞きします。Veanas合同会社が「SANAE TOKEN」に関するビジネスを検討していたり、A氏ら青年局メンバー、もしくは木下所長が、「SANAE TOKEN」を保有していたりした事実はありますか? 事実関係を教えてください。
④「SANAE TOKEN」の実務責任者で、株式会社nueの松井健氏は周囲に「総裁選で高市選対のSNS戦略に携わった」旨を周囲に吹聴しているということですが、こうした事実はありますか? 事実関係を教えてください。
⑤筆者は3月4日付の質問状で、高市様が代表の政党支部「奈良県第二選挙区支部」の過去の政治資金収支報告書には「事務所賃料」としての支出が書いてある一方、同住所の「新時代政策研究会」および「高市早苗連合後援会」の過去の収支報告書には、「事務所賃料」が記載されていないという問題を指摘しました。
貴事務所より3月5日に頂いたご回答において、「新時代政策研究会」については、家賃相当分として、コピー機のリース料などを支払っている旨の説明があったものの、「高市早苗連合後援会」についての説明はありませんでした。同団体の収支報告書には、事務所賃料はもちろん、リース料などの支出もありません。政治資金規正法違反(不記載)の疑いがありますが、今後、訂正の意向はありますか?
⑥貴事務所より3月5日に頂いたご回答において、高市事務所内に本店住所を登記しているVeanas合同会社へ、家賃の支払いを求めず、無償提供している旨をお認めになりました。「物理的使用のないことを」根拠にされていましたが、Veanas社代表のA氏は筆者の取材に「高市事務所で勤務している」「グッズ在庫も置かせてもらっている」旨を証言しており、物理的な使用があることを認めています。専門家からは、無償提供による家賃相当分の寄附行為ということになり、公職選挙法および政治資金規正法違反上の問題があるという指摘もありますが、この点についてご見解を教えてください。
以下、高市事務所からの回答。
3月17日、編集部から送った質問は以下。
①高市事務所所長の木下剛志様から3月10日付でいただいたご回答についてお聞きします。木下様が、ノーボーダー幹部で株式会社nue代表の松井健氏が自民党総裁選において、「勝手連」として、SNS対策などにおいて高市総理の支援活動をしていたとご説明されていました。そこでお聞きします。松井氏が「SNS上の高市選対の世論操作を主導していた」「小泉進次郎氏のネガティブ動画をつくっていた」という複数の証言がありますが、こうした事実はあるのでしょうか? 木下様が把握されている松井氏の支援活動の具体的な内容や、勝手連として支援を受けた時期について、事実関係とご見解を教えてください。
②松井氏は周囲に「高市サイドから支援を頼まれた」旨を説明していたと聞いておりますが、こうした事実はありますでしょうか?
③高市総理が代表を務める自由民主党奈良県第二選挙区支部の青年局メンバーは、合同会社ビーナスを運営し、高市事務所公認グッズの販売していました。ノーボーダー側は高市事務所側に「サナエトークンを、Japan is backプロジェクト参加者が、事務所公認グッズとの交換に使えるようにするというアイディア」を高市事務所側に提示していたということですが、これは事実ですか?
以下、高市事務所からの回答。
3月24日、編集部から送った質問は以下。
①ノーボーダー側から高市事務所側に提出された資料の中に、〈SANAE TOKENは変革の熱狂を皆でシェアするためのミームコイン〉〈本トークンをはじめ、暗号資産(特にミームコイン)はボラリティの大きい資産であり、元本保証はなく、その価値が大きく変動したり、または無価値になったりするリスクがございます〉と書かれたサナエトークンの営業資料が入っていたことを確認しております。これについて事実関係とご見解を教えてください。
② 合同会社NoBorderDAO幹部の松井健氏は、3月21日に自身のXで〈私どもが主体となって高市事務所とのやり取りを繰り返してまいりました〉と明かしています。木下剛志所長が主にやりとりしていたのは松井氏でしょうか? 松井氏といつどのように知り合ったのかについても教えてください。
③奈良県第二選挙区支部の幹部が役員を務める「VEANAS 合同会社」の登記の目的欄には「投資及びそれに関するコンサルティング業務」という文言があります。これについて、木下所長が、A氏らから何らかの説明をうけてたことはありますか? 同社がサナエトークンをはじめ、ノーボーダー側と何らかの連携することを検討していた事実はありますか?
以下、高市事務所からの回答。
4月3日、編集部から送った質問は以下。
①「週刊文春」の報道によると、昨年12月17日に、木下様はチームサナエのA氏らとともに、ノーボーダーDAOの松井健氏らとリモート会議をしたということです。そこで松井氏から「サナエトークンが売却できる暗号資産」という説明を受けた後、木下様は「すごくいい」と発言したと、「文春」は報じていますが、これは事実ですか? 同誌の報道で、事実と異なる点があれば、教えてください。
②同誌では、昨年の総裁選前に、木下様が高市選対のSNS対策のリモート会議を、松井氏と繰り返した旨も証言されています。松井氏の貢献に、木下様は「SNS対策は松井氏がダントツ」と話したということですが、これらは事実ですか?
以下、高市事務所からの回答。
4月7日、編集部から送った質問は以下。
①サナエトークンの発行元である合同会社NoBorderDAO幹部の松井健氏は昨年11月以降、「SANAE DAO PROJECT概要説明書」という営業資料を使用し、サナエトークンへの投資を呼びかける営業活動をしていました。営業資料には、高市総理の直筆サインも使用されていました。こうした営業活動を、高市事務所として承認していた事実はありますか?
②松井氏が、自身の会社である株式会社neuの複数のサービス契約者に対して、「サナエトークンの事前予約権が付与される」と説明し、投資を集めてたことを確認しております。専門家からは、法令違反となる「暗号資産の事前販売」に該当するおそれがあるとの指摘が出ています。これについて、高市事務所として認識していた事実はありますか? また、今後、高市事務所として、本件についてどのように対応されるつもりか、教えてください。
③ノーボーダーは、営業活動の中で、出資により「NoBorder DAO」の非業務執行社員権を取得することにより、リターンとして、サナエトークンが付与されるスキームも提示していました。これについて、高市事務所として把握していた事実はありますか?
④これまでの取材において、高市事務所の木下剛志所長は、ノーボーダー側から受け取った提案書の中に、ビーナス号とのコラボが含まれていた旨を明かされています。これは具体的にどういったものだったのでしょうか? 事実関係を教えてください。
⑤自由民主党奈良県第二選挙区支部の青年局長が代表者であり、高市事務所と同住所にある「ビーナス合同会社」の会社登記の目的欄には、「投資やそれに伴うコンサルティング業務」が第一に掲げられています。設立時期が、松井氏がサナエトークンの営業活動を進めていた時期と符合することから、「ビーナス社がサナエトークン関連の事業を計画していたのではないか」という指摘が耐えません。ビーナス社幹部は、筆者のたびたびの取材に対して「投資やそれに伴うコンサルティング業務」として何を企画していたのかを詳細に明かしませんでした。疑念を払拭する意味でも、高市事務所としてこの点について、調査・公表する意向はありますか?
以下、高市事務所からの回答。
5月20日、編集部から送った質問は以下。
①高市事務所所長の木下剛志様は、今年 3 月以降、当方(=河野)の取材に対して、「松井健氏が総裁選を勝手連として高市陣営を支援していることは承知している」としつつも、「松井氏のアカウントや、(他候補へのネガティブ キャンペーンなど)活動の詳細は承知していない」とご説明されてきました。
しかし、その後、「週刊文春」が報じた、松井氏の告発内容によれば、昨年の総裁選および、今年の衆院選において、木下様の指示のもと、松井氏が他陣営や、他党の候補者のネガティブキャンペーン動画を制作、投稿していたということです。
木下様が、当方にされていたご説明とは、明らかに矛盾する内容です。木下様は、当方に虚偽のご説明をされていたのでしょうか? それとも松井氏の説明が虚偽なのでしょうか?
改めて、昨年の総裁選および、今年の衆院選において、木下様が、松井氏に指示や命令をするかたちで、動画投稿などをおこなっていたのかどうか、 詳細を教えてください。
②木下様は、松井氏はX氏から紹介を受けたということですが、これは事実でしょうか? 知り合った時期や経緯について教えてください。
③週刊文春には、松井氏について「選対スタッフ」との表記がありますが、これは事実でしょうか? 実際に、松井氏が、選対スタッフになっていたのかどうか、事実関係を教えてください。
④松井氏は、当方が報じたように、サナエトークンに乗じて、資金決済法違反の疑いのある資金集めを行っていた人物でもあります。高市事務所として、 松井氏のような人物を、信用し、関わりを持ってしまったこと自体が、不適切だったという指摘も出ています。今後、高市事務所として、木下様の処遇 なども含めて、何らかの責任措置をとることを考えていますか? ご見解を教えてください。
以下、高市事務所からの回答。
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かわの・よしのぶ/'91年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、「サンデー毎日」「週刊文春」の記者を経てフリーに。主に政治を取材している
情報提供は【yo.kawano91@gmail.com】まで