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批判しなかったから自民勝利? 「相手を貶める」悪手は見透かされ、見限られる時代 中道、野党はどこへ #エキスパートトピ

記者
2026年2月13日イチニ株式会社「【独自調査レポート】2026年衆院選、YouTube関連動画視聴数は前回の約10倍の28億回超えに総視聴数は自民党・中道改革連合が2強、「切り抜き系」政治チャンネルが存在感」より

自民圧勝となった衆院選。勝因として高市早苗首相の「他党を批判しない姿勢」が支持されたとの見方が広がっています。種々のハラスメントや「心理的安全性」への理解が深まる現代では、「批判しない」演説や論戦は時宜を得ていたと分析されます。

ただ、当人が批判しない一方、その熱心な「応援団」はネット上で野党への批判、時に罵倒を繰り返しました。中には人工知能(AI)で生成された動画やボットによる拡散も確認されています。

当人らは批判を口にせずとも、周辺空間では批判が増幅される――。現代選挙特有のねじれた構図を考察します。

ココがポイント

岩田氏は「(略)政策も詳しいけど、スピーチ力ですよね。他党の批判をしないってところが聴衆の心を引いた」と語った。
出典:サンスポ「【衆院選】岩田明子氏、高市フィーバーに「他党の批判をしないのが聴衆の心を引いた」」 2026/2/8(日)

高市早苗首相(自民党総裁)が衆院選で自民を圧勝させた源泉は「永田町の常識を壊すこと」と「他党の批判をしないこと」の2つ
出典:イザ!「「他党批判ゼロ」高市早苗首相の徹底したポジティブさが奏功 演説で野党に〝摩擦熱〟与えず 田崎史郎氏が指摘」 2026/2/9(月)

動画を投稿していく中で高市さんを称賛する動画と、ネットで炎上している野党の議員を批判する動画の再生回数が伸びやすかった
出典:NHKニュース「“高市旋風”の衆院選 SNSや動画投稿サイトで何が?【検証】」 2026/2/13(金)

誰から投稿されているのか、拡散させているのは誰か、再生数を稼いでいるのはbotではないか(略)調査には資金と時間が必要
出典:日本ファクトチェックセンター (JFC)「自民党にポジティブなYouTube動画が激増 高市人気に引っ張られ、ショート動画で政策よりも印象勝負【#衆院選ファクトチェック 解説】」 2026/2/6(金)

エキスパートの補足・見解

定評のある永田町ウオッチャーらが解説するように、今回の自民大勝には「批判を封印した高市氏」の姿勢が奏功したとの分析が、一定の支持を得つつあります。

しかし、その裏側では奇妙なデジタル力学が働いてもいました。「選挙ドットコム」運営元イチニの調査によると、保守系や与党に好意的なYouTube動画が伸びやすい一方、野党への批判的な動画や論評が多く拡散(冒頭グラフ参照)。高市氏の支持層など「サードパーティ」による動画では、野党への苛烈なネガティブキャンペーンが展開されました。中にはAI動画や自動投稿を行うボットの影響も疑われ、上記JFCが指摘する通り、生身の人間による支持か、機械的な工作か、容易に判別できない複雑さが影を落としています。「誰が」世論を形作っているのか、見えにくい不気味さがあります。

自民党の公約やビジョンが率直に評価された面も当然あったでしょう。他党を批判する厚い支持層の存在、暗躍を度外視して、「批判しない」が勝因だったと短絡させるのは早計です。

他方、旧来の批判一辺倒はもはや野党の生きる道ではないことを、今回の選挙結果はあらためて示しました。当座は野党の合従連衡の行方が注目されます。

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ありがとうございます。
記者

和洋女子大学AIライフデザイン学部准教授。元共同通信記者。東京外国語大学ペルシア語学科卒。執筆テーマはAI(×脳・宇宙・XR・非言語・環世界・明晰夢)、移民・外国人、資源、未来を探究する学問"未来学"(Futures Studies)。国際NGO世界未来学連盟(WFSF)日本支部創設。主著『13歳からの生成AI講座』『外国人のあたりまえ図鑑』『宇宙開発産業の動向と仕組みがよくわかる本』『生成AIの常識』『未来学』『エネルギー業界大研究』『電子部品業界大研究』等。新潟出身。ryuta373rm[at]yahoo.co.jp

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