立花孝志被告がまたも名誉毀損で敗訴 菅野完氏に賠償金88万円にみる「選挙でも許さない」司法判断
原告の社会的評価を低下させるもの
衆議院選が1月27日に公示され、本格的な選挙戦が始まった。候補者がさまざまな主張を繰り広げるなか、司法からある大きな見解が示されたことが話題となっている。 「督促状が集中…」立花孝志氏逮捕のウラでNHKが10倍“狙い撃ち”するN国党を信じた人たちの悲劇 昨年、元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕・起訴され勾留中の『NHKから国民を守る党』党首である立花孝志被告(58)に対し、1月22日に東京地裁は、菅野完氏(51)に対する名誉毀損での損害賠償請求裁判において88万円の賠償を命じた。 ’25年6月8日、尼崎市議選の候補者・福井かんき氏(54)の応援演説をしていた立花被告は、集まった抗議者に対して 「この人たちは菅野完さんから5000円とか1万円とかもらっているんですよ。菅野完さんのネットに出てくるんですよ。おカネもらってやってるんですよ。立憲民主党とか共産党を応援してる人たちがおカネを払ってこんな活動してるんですよ」 と述べた。これが事実無根であり、裁判所の判断は、 〈原告(菅野完氏)が金銭によって人員を動員し、当該人物に被告に対する野次を飛ばさせているという、著述家としてあるまじき行為を行っているという印象を与えるものであり、原告の社会的評価を低下させるものと認められる〉 ということで名誉毀損と認定した。 そして、この判決結果を受けて菅野氏は自身のSNSでこう語っている。
選挙中の政治上の発言・主張でもNG
〈この判決は今後「選挙だから何を言ってもいいだろう」と勘違いする愚昧な輩に対する強力な掣肘となるでしょう〉 88万円という賠償金は決して大きな金額ではない。だが、本サイトの取材に対して 「この判決が持つ意味は大きい」 と話すのは、元テレビ朝日法務部長の西脇亨輔弁護士だ。 「名誉毀損裁判では、その発言が原告の名誉を傷つけたか否かという『社会的評価低下の有無』と、表現内容が真実、または真実と信ずる理由があったかという『真実性・真実相当性』が主な争点となることが多い。今回の判決もこの2つについて判断を示していますが、その中で『選挙の応援演説中の発言だった』ということは一切特別扱いされませんでした。 選挙に関する演説だからといって少しぐらい相手の名誉を傷つけてもいいとか、ちょっとくらい嘘でもいいなどということにはならない。ここは非常に大きな点だと思います。選挙中の政治上の発言・主張であっても、真実性も真実相当性もない発信で相手の名誉を傷つけたら不法行為になるのです」 この判決がどういう結果を生むのか。菅野氏はXで 〈見つけ次第、名誉毀損の損害賠償訴訟を提起していきます〉 と綴っている。 「立花被告に賛同する人々などが今回問題となった立花氏の発信と同じような発言をしていたケースも散見されます。この判決で立花被告の発言は違法と認定されたわけですから、同じ内容の発言をしたほかの人たちも、訴えられたら法的責任を負うことになる可能性が高いでしょう」(同・西脇弁護士) 実は、立花氏と同様の発言をしていた人は驚くほど多い。この判決によって、デマの拡散が野放しにされないとはっきり示されたことで、SNSの清浄化に向けた大きな一歩になったといえるのではないだろうかーー。 取材・文:佐々木 博之(芸能ジャーナリスト)
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