深掘り

高市首相、沈黙の「支持率維持」戦略 勝利受け保守政策の推進加速か

有料記事

[PR]

 高支持率を武器に与党を圧勝に導いた高市早苗首相(自民党総裁)。日本の政治風景は、与党が数の力を持たぬ脆弱(ぜいじゃく)政権から「高市1強」へとがらりと変わる。「国民の信任」という推進力を得たとするとみられる首相は今後、「国論二分」の政策遂行に向けて動きを本格化させる。

 与党の獲得議席が3分の2を超えると報じられる中、首相は8日夜の報道番組で今後の国会運営について問われると「効率的に進められるところは進める」と語った。

 もともと首相が解散に踏み切ったのは、与党が「数の力」を持たぬことへのいらだちからだった。「必ず、自民単独で過半数を取らないといけない」。政権幹部によると、初めて臨んだ昨年の臨時国会後、首相は周囲にこう漏らすようになったという。「少数与党」では国会の重要ポストを野党に握られ、連立を組む日本維新の会を含めた他党の要求をのまないと政策が前に進まない。他党との交渉に労力を要する政権運営に、首相は不満を募らせていたという。

 局面打開のため、木原稔官房長官ら限られたメンバーと極秘に策を練って衆院解散・総選挙を断行。解散表明の記者会見で、その理由について「国論を二分するような政策、改革にも、批判を恐れることなく果敢に挑戦していくため」とし、自身の高支持率を背景に「高市早苗が首相でいいかどうか」を問う選挙だと強調した。政党支持率で伸び悩む自民よりも自身への「信任」に焦点を引きつける狙いだった。

 だが、論議を呼ぶ政策では「沈黙」を貫いた。

 記者会見で「私の悲願」と掲…

この記事は有料記事です。残り1721文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

スタンダードコース申し込みで【選べる豪華プレゼント】が当たる!朝日新聞を始めるなら今

  • commentatorHeader
    津田正太郎
    慶応義塾大学教授・メディアコム研究所
    視点

    今回、自民党が大勝した要因には、中道改革連合の自滅的な戦略も作用したとはいえ、やはり高市首相個人の人気が強く作用したのは誰も否定できないでしょう。ただ、その人気は、この記事で掲げられているような政策への支持というよりも、日本社会を覆う閉塞感

    2026年2月9日 11:23

関連トピック・ジャンル