養子案 「男の子が生まれれば、皇位継承権を持つ」と森衆院議長
安定的な皇位継承をめぐり、衆参両院の正副議長は8日、各党派の代表者に「旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える」などの案を「了」とする「立法府の総意」案を示した。その後、森英介衆院議長(自民党)は会見で、養子の子について「男の子が生まれれば皇位継承権を持つ」と語った。総意案にはない皇位継承のあり方に触れたことで、今後の議論に影響する可能性がある。
正副議長が示した皇族数の確保策にかかわる「立法府の総意」案は、①女性皇族が結婚後も皇族の身分を保つ②旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える――の両案を「了」としている。そのうえで政府に皇室典範改正案などの国会提出を求めるもので、自民党、日本維新の会、中道改革連合など多くの党派が受け入れる考えを示した。
総意案では、②案について、慎重姿勢を示す党派があることから、養子の年齢、養親の範囲などについて「慎重に制度設計を行うものとする」と記した。養子本人について「皇位継承資格を持たない」とした。
だが森氏は会見で「旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える」について、養子の子が男子であれば資格を有するとの考えを示した。協議の前提となる2021年の政府有識者会議の報告書では「皇位継承の問題と切り離して、皇族数確保を図ること」としている。皇位継承のあり方は意見に隔たりがあり、主要な論点としていなかった。
また総意案では、①案に伴う「配偶者と子に皇族の身分を与えるか」は明記しなかった。森氏は、政府有識者会議の報告書に「一般国民としての権利・義務を保持し続ける」とある点に触れ、「それも含めて暗に『了』とした」とした。会見では将来の検討事項としても触れず、配偶者・子に皇族の身分を与えることに消極的な姿勢を示した。
正副議長は10日に改めて代表者と協議し、了承を得たうえで高市早苗首相に今国会の皇室典範改正などを求める方針だが、森氏が皇位継承のあり方に触れたことで、さらなる議論を求める動きが起きる可能性がある。中道の責任者である笠浩史氏は「まだ議論していない。軽々に発言すべきではない」と語った。
スタンダードコース申し込みで【選べる豪華プレゼント】が当たる!朝日新聞を始めるなら今