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ゲーム攻略Wiki管理と編集:知見メモ

私は、あるゲーム攻略wikiで編集者としての経験を積んできました。その続編ゲームの攻略Wikiでは管理者と編集者を兼任していました。
この経験から得た知見を「WIKIWIKI」というレンタルwiki作成サービスを例に、以下の観点から紹介します。

wiki管理者としての経験談
編集に慣れた人向けのテクニック
プログラムでの効率化のススメ

それぞれの章は独立しているので、欲している情報のところだけかいつまんで読んでくださると嬉しいです。

編集初心者向けの記事は別途用意しています。初心者の方はぜひそちらをご覧ください。


ゲーム攻略wiki管理者向けガイド


wikiサービスに登録するだけで、誰でも簡単に「wiki管理者」になることができます。
しかし、実際に管理者になるとどのような役割を担い、どのような権限を持つのか? 

それが気になる方向けに、経験談を残しておきます。
幸いなことに、管理者らしいことをあまりやらずに運営できてしまったのでたいした知見はありません。でも過去の自分に教えたいことはたくさんあります。

管理者の主な役割と権限

wiki管理者=wiki自体の作成者です。
wikiの立ち上げを整備し、人が集まり軌道に乗ってくれば利用者さまたちの様子を見守り、適宜荒らし対策やwiki設定変更、権限発行などをやっていく役割。もちろんバリバリ編集してもよい。

編集者がいれば基本的にwikiは成り立ちます。ですが、荒らし対策が出来るのは管理者と副管理者(サブ・パスワード保持者)のみ。
設定の変更やいろんな権限の発行も担っているのでゲームサービス中はなるべく連絡が取れる状態でいるのが理想です。

最近連絡先記載欄ができたので、メルアドやSNSアカウントなどを記載しましょう。

管理者さんが長期不在なのではないか?と感じたら、wikiサービス側に問い合わせると権限が委任されることもあります。(筆者は別のwikiサービスで副管理権限をもらった経験があります)


基本的な「管理者側ができること」については以下にまとまっています。


各種設定の変更
デザイン設定や、海外からの投稿を許可するかどうかなどの設定を変更できます。

副管理者パスワード(サブ・パスワード)発行

信頼できる編集者への権限付与。
主にアクセス規制系の権限が渡せます。wiki設定の変更や、文字列置換などはできない。

副管理者になりたい方がご自分でフォームから申請する必要があります。
申請通知は管理者側に飛ばないので、「管理者コンタクト」に載っている連絡先などに「申請しました!承認してください!」と連絡しないと管理者が気づけない仕様。

APIキーの発行
プログラムによる記事参照・更新のための許可証発行。詳しくは後述します。

編集差分ログ
荒らし対策などのために用意されています。必要に応じて投稿者のIPや書き込み内容の確認が可能ですが、幸いほとんど見る機会はありませんでした。規模の大きいwikiだとアクセス規制周りのタスクがかなり大変なんだろうと思います。

記事名変更

一般利用者側も、内容テキストをどこかメモ帳などに退避させて削除→作り直しで代用可能です。消さずに名前を変えたい場合には管理者に依頼する必要があります。

タイムスタンプを更新せずにページ更新

正直使わなかった。

全ページ文字列置換
表記ゆれの修正などに地味に出番がありました。

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その他経験談や考えていたこと

詳細なアクセス解析機能はWIKIWIKI側では提供されていない 
自分で立ててみて驚いたのですが、ユーザーからも見れるアクセスカウンタのほかにアクセス解析機能はありません。
Google アナリティクスを設定することは可能ですが使いませんでした。若干後悔。
代わりに編集差分ログが充実しています。

コミュニティ管理について
雑談掲示板は設置しませんでした。
利用者さま同士でのトラブルがあったときに対応しきれないと考えたためです。設置する場合は共同管理者を立て、協力体制やある程度の見回りが必要だと思います。


wikiの立ち上げ時:情報のフォーマットやテンプレを決めておく

カード情報やキャラページなどのフォーマットを決めましょう。
管理者側である程度決めておくと他の編集者からの協力を得やすくなります。
まずはたたき台を作ってみて利用者からの意見収集をすることをおすすめします。

0→1はハードルが高いですが、「これもあったらいいな!」「これは変えてほしい!」など1→2や1→10を手伝ってくれる方はたくさんいます。
「無」を前に討論するのは難しいですが、(クオリティは問わないので)いったん形になったものがあると話が進みやすいです。

1箇所直したら他にも反映されるように組むと楽になります。編集量は少なければ少ないほど本当は良い。維持しやすさを念頭に置いて考えましょう。

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キャラページのカード一覧欄。別途カード一覧ページから引っ張ってきている


wikiの立ち上げ時:編集の手引きやマニュアルを作る

wiki編集は匿名かつ不特定多数の方々と協力して進めていく作業です。
マニュアルなどは整備しておくと、編集方針などの意思疎通がとりやすいと思います。やりたいこと、どこの情報を特に募集しているかなどは明文化しなければ伝わりません。

自分の場合は、
・情報提供を募集している箇所
・いつもどういう手順で編集しているか(編集マニュアル)
・手をつけれてないところ、やりたいけどやれてないこと
などを書いていました。

編集者のテクニックとツール活用

ここからは1年10か月程度Wiki編集者として過ごしてきた知見をメモしておきます。

編集例の紹介

利用者さんに提案してもらったり、頭を悩ませて作った仕組みが後世に活用されてほしいので書きます。
どんどん真似したり改良してくださると嬉しい。
プラグインや記法の仕様でうんうん悩みながら自分のやりたい仕組みを作るの楽しいですよ。

編集に慣れた人(wiki記法だけでなくlsxやincludexプラグインを活用し始めた人)向けに書いています。

凝った編集をしたいときはwiki記法やプラグインに加えて「正規表現」という、「文字の検索、マッチングの仕組み」を覚えておくと捗ります。

何でもヒットする「.*」をまず覚えておいて、難しいものはググったりChatGPTなどに尋ねながら試行錯誤していくといいかと。

タグプラグイン

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属性、スキル、カードストーリーでの効果、所属グループ
&tag(パッション,集中力,安定感+,初期全ステータスアップ+8,ライブ後全ステータス獲得量アップ+15%,ライブ後ファン獲得数アップ+45%,体力+,好調,Argonavis);

利用者さんの提案により導入。
カードの所持スキルや所属グループ、特殊効果などで絞り込めるためめちゃくちゃ便利でした。

1部文字が使えず別の文字で代用するアクシデントはあり。たとえばスキル名の「-」やグループ名の「ô」。

・タイプ名-、-EX-系
例:「Argonavisのキズナ-テクニック-」→「Argonavisのキズナ_テクニック」
例:「ビジュアルDOWN-EX-」→「ビジュアルDOWN_EX」
・「Fantôme Iris」→「Fantome Iris」
「ô」が入っているとタグとして認識されないため「o」に置き換えています。ご了承ください。

タグのあいまい検索

同名だけど効果量が違うスキルがあり、それらをまとめて検索したかったので作成。ゴリ押しです。もっとスマートなやり方あれば教えてください。

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存在するタグ名とタグをぜんぶ羅列しておくページを作る。

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URL形式のlsxコマンドのかたちで検索リンクを作成。

https://wikiwiki.jp/kimisute/?cmd=lsx&prefix=スキル一覧/ライブスキル/カード別,include=(filter=%23taglist%5C(タグ名.*%7C-タグ名.*,titlestr=off)


ライブスキルページの表に検索リンクを仕込んでいました。

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青背景の「Argonavis」リンクを踏むと「Argonavis楽曲.*」で検索できる仕組み
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可読性はよくない


特効対象カードの表示(カード属性、キャラで特効が入るタイプ)

イベントの特効対象カードが表示できたら便利だと思ったので作成。

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対象属性とキャラが両一致のカードにボーナスが入る仕組みだった
#tablesort{{
#includex(カード一覧/☆4,filter=タイプ|CENTER|早坂絋平|神ノ島風太|椿大和|五島岬|若草あおい,except=ワイルド|ヒーリング|チアフル,titlestr=off)
}}

includexプラグインと正規表現を使っています。カード一覧ページの情報を取ってきている形です。イベ毎に書き換えていました。
「filter=」→正規表現でマッチする行を表示する。 特効キャラ5名を記載。
「タイプ|CENTER|」でヘッダー行と整形行も含めています。
「except=」→マッチする行を表示しない。
特効タイプ「以外」を指定しています。
 
なんでこう書いたかちょっと忘れましたが(こうならないためにメモは残そう)
たぶん「特効キャラ名」かつ「特効属性」をしたいがプラグイン仕様上難しかったので、
except=を利用し「キャラ名」は表示させて「特効属性以外」は表示しない→つまり特効属性だけ表示をしている
んだったと記憶しています。
もっとスマートなやり方あったら教えてください。


InterWikiNameの活用

この機能を使うことで、Wiki内だけでなく他のwikiやサイトのページにも簡単にリンクを張ることができます。
つまり「Wiki内だけで通用する短縮リンク」のようなものと私は捉えました。

tagプラグインやlsxプラグインをこれに登録して[[タグ:タグ名]]と記載するだけでプラグインが使えるようにしたり。

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各キャラページの編集や添付ページへのリンクを短く記述したりができました。

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ボイス編集がしやすいようにゲーム内キャラ画面の並び順にした

編集効率化とツールの活用

ここからの章は少しwikiを離れ、作業効率化の重要性とその具体的な方法について説明します。

編集作業において、効率化できるものはガンガン効率化したほうがいいです。

イベントやカード実装ごとの更新って結構めんどくさくなります。自分が面倒に思う作業って他の方にはもっと面倒です。

音ゲーのカード情報量では耐えれる作業量も、育成ゲーで増加したぶん大変になり……効率化したら楽になりました。

効率化することで、浮いた時間をゲーム仕様考察や別のページの整備に充てることができます。

ここからは以下3点について書いていきます。

  • おすすめのテキストエディタ

  • スクリプト言語(Pythonなど)で効率化を図った例

  • REST APIで更新自体を効率化した例

ただし、ChatGPTやClaudeという文明の利器に頼ったからできた部分が大いにあります。効率化まで考えがいたらず手作業でやっていた時期も全然あります。まず大切なのは、Wiki更新を確実に進めること。そして少しずつでも「これもっと楽にできないかな……」と試行錯誤する姿勢です。

高性能エディタのすすめ

私がばりばり使用していたのがフリーの高機能日本語テキストエディタ「サクラエディタ」。

検索置換機能や矩形(くけい)選択機能がWiki編集において大活躍します。

検索置換機能:テキストの属性名を一括で置き換えるときなどに使いました。tabやスペースの検索、正規表現での検索もできて便利。

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矩形選択機能:表形式にするために複数行の文頭や文中に「|」を挿入するようなときに。一度知ってしまうともうメモ帳には戻れなくなる機能です。


この記事がわかりやすいのでご覧ください。

大量の文章やデータを扱う作業なので使いやすいエディタで時短しよう。


スプレッドシートの活用

GoogleスプレッドシートはWiki編集でも非常に便利なツールです。

情報のメモ、表の作成ツールとして使ってもよし。

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曲名はプルダウン選択にした


GAS(Google Apps Script)と連携して更新補助ツールを作るもよし。

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新規カードページの追加を楽にするツール

Wikiの立ち上げ時の初期データまとめ~編集効率化などにかなりお役立ちです。Googleアカウントがあれば無料で使えて他ユーザーさんとの共有もしやすいので、使えるものは使っていきましょう。


プログラム(Pythonなど)で楽しよう

簡単なプログラミングスキルがあれば、Wikiの編集作業を大幅に効率化できます。
私のようにIT知識は若干あるけどコーディング経験は薄いよという方はLLM(ChatGPTやClaude,Geminiなど)に聞きながら進めるのもいいでしょう。

たとえばスクリーンショットの切り抜きなども自動化できると楽です。
初期実装カード対応など、画像編集ソフトで大量の画像をちまちま切り抜くのは正直大変です。

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複数スクショを読み込み、特定座標で画像を切り抜く単純なPythonスクリプト

その他には、「アイテム効果やレベル報酬欄が映るプレイ動画を撮る→画面要素が変動したフレームだけ抜き出す→その画像をOCR(文字検出)にかける」などもやっていました。
手作業で打ち込むと相当大変だと思ったので。
でもプログラムの試行錯誤だったりいらないフレームを目視で削除するなどの別種の労力はかかっています。一体どっちが大変だっただろうか。

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報酬欄をスクロールする動画を撮り、画像として抜き出し


属人化しないように気をつけるべし

効率化は楽しいですが、自分しかわからないもの、公開していてもとっつきにくいものになってしまっていると結局あなたの負担量は変わりません。

スプレッドシートや自分用Pythonスクリプトをwebツールにしたら編集を手伝ってくださる方が増えました。(この移植もLLMに頼りまくりです)

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前述スプレッドシートのHTML+javascript版。スキルのサジェスト機能も仕込んでいた
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カードストーリーの効果報告ツール


REST APIでプログラムからwiki更新しよう

「WIKIWIKI」には、プログラムを使って、wikiのページ内容の取得や更新を行える公式機能があります。

便利だけれどもやろうと思えば悪いことができてしまう機能です。
ですがExcelマクロやプログラムの心得がある人はぜひ試してほしい機能でもあります!

こちらの使用には、管理者に「HTTP API 利用可能」設定をONにしてもらったうえで「APIキー」を発行してもらう必要があります。

キーを他者に発行することがなかったのであまり知見がありませんが、もしも権限申請するならばの話をします。
自分はこんなものが作れます!身元も安心です!というのを(プログラムに詳しくない人にもわかりやすく)示した上で申請したほうがよいと思います。
あと実行する時は「こういうのやりたいので、こういうコードを試します」としっかり内容を伝えた上で。

そして管理者側は編集差分ログをチェック。もし大規模な削除や書き換えなど怪しい動きがあればキーを無効化しましょう。

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APIからの更新だということがわかります

キャンペーン系を自動更新

スプレッドシート(GAS)+REST APIの活用例です。
登録したキャンペーン類の開始、開催、終了を自動判定する。 終わったイベントなどを逐一移動させるのが大変だったので。

ただし自分になにかあったときやサボったときに過去データで無限に更新されてしまうので、ワンクッション用ページに吐き出してそこから手動コピペするようにしていました。
自動化とは?という感じですが、これは終わったキャンペーン……これはまだ……と頭を悩ます負荷は一応減りました。

動けばいいや。バグってもワンクッション挟まるからいいや。だったので前述のとおりLLMに大半のコードを書いてもらっています。当然一発では思い通りにならないので試行錯誤したりデバッグはした。

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起動トリガーを毎日04:00(ゲーム内日付変更線)、18:00(イベントやガチャ開始時間)周辺に設定。

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指定した1時間のうちのどこかで実行される

人に見せる用に整えられてはいないですが、スプレッドシートを公開しておくので何かに使えそうなら使ってください。


おわりに

記事で紹介した様々なテクニックや考え方が、皆様のWiki運営や編集の一助となれば幸いです。


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