捜査を潰したゼレンスキー
7月22日、大統領府はロシアスパイの脅威を理由に、汚職対策機関の独立性を制限する法案の議会採決を急がせた。7月22日午前、議会の法執行委員会は臨時会議を開く。戒厳令下の行方不明者に関する刑事訴訟法の改正に関する法律案第12414号の修正案が審議された。法案12414号の当初案は、戒厳令中の行方不明者捜索手続きの簡素化を規定していた。
しかし最終版には、NABUとSAPの業務に関する修正案が含まれていたのだ。委員会はこの修正案を承認し、同日、大統領派閥「人民の奉仕者」の代表は、修正法案を議会の議題とし、採決に持ち込んだ。ゼレンスキーは、「ロシアの影響」が疑われる機関の独立性を弱める必要を主張していた。ゼレンスキーの支配下にある検事総長のもとにNABUやSAPを従属させて、自分に不利な捜査や起訴を封じ込めようというのである。
法案は可決され、23日に施行されたが、このとんでもない動きにウクライナ市民の大規模な反対デモが起きる。こうしたゼレンスキーの反動的かつ独裁的な弾圧姿勢に対して、欧州の一部政治指導者も懸念を表明した結果、この法律はすぐに撤回されるに至った(ただし、同じく専制的なドナルド・トランプ政権はゼレンスキー政権のこうした暴挙に対して、少なくとも表面上は表立った反発は示さなかった)。