【米軍、冷戦期に「殺人蚊」の軍事利用を研究?】
🦟 米軍は冷戦期に、病気を媒介する蚊を兵器として利用できるかを調べる研究を行っていた。1977年にひっそりと機密解除された69ページの国防総省文書の内容として、デイリーメールが伝えた。
て、米軍はさまざまな環境下での蚊の行動を調べる野外実験を実施した。研究者らは、数百万もの蚊を飼育し、蚊がどの程度の距離を移動できるか、どれだけ生存できるか、また異なる場所で放たれた後に人間を見つけて吸血できるかなどを調査した。
主に用いられたのはネッタイシマカで、デング熱、黄熱病、ジカウイルス感染症、チクングニア熱などを媒介することで知られている。実験に使用された蚊は病原体に感染していなかった。研究の目的はあくまで、蚊の移動能力、生存率、吸血行動を把握することだったと記されている。
当時の米軍は、昆虫が将来の紛争において戦略的役割を果たす可能性があると考え、生物兵器の運搬手段としての有効性を調査していたことが示唆される。文書では、病原体を保有する昆虫を敵に対して意図的に使用するという構想が、軍事的に大きな関心を集めていたと指摘されている。
当時、旧ソ連の有力雑誌はこの計画を察知し、米国が「マラリア対策を装いながら、致命的なウイルスを感染させる危険な蚊を育成している」と非難した。CIAは報道を「ばかげたソ連のプロパガンダ」と切り捨ていたが、当たらずといえども遠からずな実験が行われていたということになる。
幸いにも、公開されている文書から確認できる限りでは、病原体に感染した蚊が実際に兵器として使用された形跡はない。しかし、冷戦下でその実用化が真剣に模索されていたこと自体、背筋の寒くなる事実と言える。